くり返している
朝も、昼も、夜も、
歩き続ければ
跡が道になるというけれど
ここまで
何も見えない
今日までの日々は
道と私を
どこで見ているだろう
くり返している
秒を、分を、時を、日を、
出発と到着
くり返しの中で生まれる
小さな点を
この空に貼りつけて
いつか一つの雲にならないかと
楽しみにしている
くり返している
月の満ち欠けのように
くり返している
月日はこうして象られている
そしてまた
ただ歩くを
くり返していく
それでも私は存在していて
ときに終わりを怖がっていたりする
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あなたの上の空は何色ですか
近頃さみしいってよく聴くんです
これが秋の空なんですね
あの雲がそうですね
もしかしたらあなたもボクも
似たような夢を見てたようです
家族を思い出したんですね
ああ、あの歌ですね、わかります
わかれる時って
なぜか冷たい風が吹きますね
きっとこれが、わたしの、“普通”です。
往く人 来る人
みんなの後ろ姿をみていると
わたしにも帰るところがあるようです
どうぞご無事で、きっとご無事で
もう少しわたしはここにいます
わたしが今ほしいのは翼です。
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花がわたしを見つめます
視線を外せなくなったわたしは
香りをかぎました
花はそのまま
余白に手紙を書きます
来年咲く花と
その花を見つめる人へ
こうして花は愛をつなぎながら
ずっと咲き続けているのです
最初も終わりもないと知りながら
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ああ、あなただと思った
影には
音がない
言葉もない
でも聞こえている、見えている
私が影を見るとき
影は私を見ている
私が語れば
影は沈黙する
沈黙だけが
自分と世界をつなぐと
影は知っている
窓から朝日が差し込んでいる
一輪の花がそれを受けとめる
静けさは光の一部です
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町が夜になるのにあわせて
音からも色が消えていく
黒がふえていく部屋に
点で色をさす小さな葉
ぬくもりをくれるお茶のゆらぎ
あの人の曲が寂しいのは
去っていく人の
後ろ姿が見えるからですね
何も考えない
何も役に立たないけれど
こういう瞬間を
自由というのかもしれません
わたしだけの
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