続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮『無題/Untitled』

2017-12-13 07:08:55 | 美術ノート

 『無題/Untitled』

 Untitled…名付けようのない感覚。
 見ているが、見えてないものが変容あるは溶解の態で見えてくる。存在の凝縮、原初・・・。

 山は山でしかないはずの光景が削られて無に帰していく風景、確かに在るはずの物を貫通していく眼差し。奇妙な体感であるが、そのことがむしろ山をありありと見せるというパラドクスである。
 土や緑(大地や自然の樹木/林・森)が溶解していくという位相、相を変えて風景の在り様を確認する視覚は主観ではなく、客観を通した主観となる。


(写真は横須賀美術館『若林奮ーVALLEYS』より)


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