続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

李美那先生。

2015-05-05 06:59:13 | 美術ノート
 ふたたびの出会い
日韓近代美術家のまなざしー『朝鮮』で描く/神奈川県立近代美術館・葉山

 李美那さんのギャラリートークがあるというので(これは是非)と、葉山館へ。
 出不精のわたしに、一年に数度ながらも美術館に行こうという気持にさせてくれたのは、李先生のおかげである。無料配布の小冊子「パド」を何気なく見ていたら神奈川県立近代美術館でのイベント情報が載っていた。(アラッ、美術館て、こんなにフレンドリーなところだったの)恐る恐る出かけたら、すごーく親切。(イベントの終りには海岸で採取したひじきを調理して食べさせてくれたんだよ/びっくり!)
 そんなこんなで、イベント好きになり、美術館へ。《こんなオバサンが、美術館なんて敷居が高くて》と、躊躇いがあったけれど、なんとか今に至っている。

 そして、気づいたのだけれど、李美那さんは李禹煥先生のお嬢さん。
 李禹煥先生が日本に留学したての頃に書いた論文を読んだ覚えがある。「美術手帳」の公募で、遥か五十年近く前のこと。
たしか・・・「出会いを求めて」という題ではなかったか。(違うかもしれない)

 出会いが人の運命を変える。わたしの原点は何を隠そう、あの李禹煥さんの論文にある。何が書いてあったかは今ではすっかり忘れてしまったのだけれど、ぼんやりしたわたしの脳天を突き抜けたことだけははっきり覚えている。


 李美那さんの静かなる熱弁、聞いているうちに熱いものがこみ上げてきた。調べられる限りを尽くした丁寧な解説は通り一遍ではなく、作品の背後のエピソードには血が通った温かさと人となりを感じることができた。
 韓国(朝鮮)と日本、「一枚の切符でぐるりと回れたほど、近い関係だったんです」という。


 李美那先生、ありがとうございました。

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