この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

稚拙な演出が目立った『ソロモンの偽証』<前篇・事件>。

2015-02-27 23:59:51 | 新作映画
 宮部みゆき原作、成島出監督、藤野涼子主演、『ソロモンの偽証』<前篇・事件>、2/27、Tジョイ久留米での試写会にて鑑賞。2015年7本目。


 同じ映画を観に行くのであれば、どうしてもポイントがたまるユナイテッドシネマキャナルシティ13やイオンシネマ筑紫野に行くことが多いのですが、たまたまレイトショーを観に行った際に応募した試写会に当選したので、『ソロモンの偽証』<前篇・事件>をTジョイ久留米で観てきました。

 宮部みゆきの作品を読まなくなったのはいつぐらいからだったかなぁ。『火車』のころはそれなりに熱心に読んでいたんですけど、直木賞を受賞した『理由』がまったくどこが面白いかわからなくて、そのころはもう手を出すこともなくなりました。
 当然この『ソロモンの偽証』も原作は未読で、亡くなった同級生の死を巡り、校内裁判を開廷することになった中学生たちのお話というあらすじを読んでも正直あまり惹かれるものはないですね。

 映画の方はストーリーよりもむしろ演出の稚拙さが気になりました。
 例えば、亡くなった柏木を校舎の屋上から突き落としたのでは?と疑われた大出の実家が火事になるのですが、このとき大出の父親が火事の最中、200キロはあろうかという金庫を手押し台車に載せて持ち出そうとします。
 この演出の意図は明らかです。
 大出の父親が家族のことより金のことを心配する金の亡者だった、人間の屑だったってことですよね。
 でも現実的にあんなゴウゴウと燃え盛る炎の中、あんなデカい金庫を持ち出せるとは思えません。
 というか、あれだけデカい金庫であれば当然耐火金庫であると思われ、火事だからと言って持ち出す必要はないはずです。
 原作ではどのように描写されているか知りませんが、意図はわかりやすいが、同時に非常に不自然な演出が映画ではちょくちょく見られました。
 交通事故のシーンも思わず笑っちゃうぐらい見せ方が下手くそでした。あんな飛ばされ方はしないだろう…。
 まぁ監督としての成島出の、演出手腕の限界なのかなって思いました。

 前篇を観た以上は4/11から公開される後篇も観に行くつもりですが、正直絶対に観に行きたい、今から公開が楽しみ!!というほどではないですね。


 お気に入り度は★★☆、お薦め度は★★☆は五つで満点、☆は★の半分)。
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