この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

凡庸な印象しか残らなかった『女神は二度微笑む』。

2015-05-03 17:39:26 | 新作映画
 スジョイ・ゴーシュ監督、ヴィディヤ・バラン主演、『女神は二度微笑む』、5/2、KBCシネマ天神にて鑑賞。2015年17本目。


《ストーリー》インドのコルカタの地に一人の身重の女性がやってくる。彼女の名前はヴィディヤ。旅の目的は一ヶ月前に失踪した夫アルナブの捜索だったが、彼の行方は杳として知れず、彼女は途方に暮れる。やがて2年前に起きたテロ事件の容疑者が夫の容姿に瓜二つであることがわかり、事態は意外な展開を見せる…。

 GW中に一本映画を観ようと思ってました。
 さて何を観るか?
 『ワイルド・スピード SKY MISSION』でもよかったし、 THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』でもよかったんですが、それをあえてこの映画にしたのは、最近観たインド映画に外れがなかったのと公式サイトの「緻密な伏線、壮大なトリックが予測不可能なサプライズを呼ぶ失踪ミステリーの〈驚愕の真実〉とは?」という宣伝文句に惹かれたからです。
 やっぱり自分はそういった「緻密な」とか「壮大な」とか「驚愕の」といった単語に弱いのです。笑。

 で、実際鑑賞しての感想ですが、確かに伏線もトリックもサプライズもありましたが、でも残念ながら伏線は緻密といえるものでなく、トリックもどこが壮大なのかわからない、真実を知っても別に「おぉっ!!」というふうに驚愕はしませんでした。

 ここからネタバレ!!





 実も蓋もなくオチを言っちゃうと、身重の女性と思われたヴィディヤは実は一流のエージェントで、彼女の目的は二年前のテロ事件で亡くなった夫の復讐だった、というものです。
 で、なぜ彼女が妊婦のふりをしたかというと、特にこれといった具体的な理由があるわけではなく、妊婦のふりをすればみんな油断するに違いない、という極めて薄弱なものでした。
 う~~~~ん、確かに結果だけを見れば彼女の目論見通りに事は運んだわけですが、でもそれはあくまで結果的にはそうなったというだけであって、最初からそれを狙って妊婦のふりをするのは不自然だと思うんだけどなぁ。
 たまたまみんなが騙されてしまったわけだけど、途中で誰かが(例えば警視であるカーンが)彼女の身元を確かめさえすれば、彼女が妊婦でないことなどすぐにばれてしまうのだし。
 それに人目がある時ならともかく、殺し屋と一対一で対峙した時まで妊婦のふりをしなくていいんじゃないかなぁ。さっさと殺し屋を捕まえて、黒幕が誰か吐かせれば済むと思うんだけど。
 それとも彼女のエージェントのスキルはハッキング能力だけなんですかね?

 彼女のやり方に感心しないのは、彼女が妊婦のふりをして夫の捜索をしたせいで、無関係の人間が何人か亡くなっているからです。
 もちろん彼女が直接手を下したわけではないのですが、彼女が夫の行方を捜索しなければ死ななかったわけで、いくら彼女の目的が正当だったとしても、やっぱり観終わった後、どうしても釈然としないものが残りました。

 そんな感じで作品自体はあまり高く評価する気にはなれないんですが、それとは別に驚いたことがあって、それは何かというとヒロインのヴィディヤを演じたヴィディヤ・バランの実年齢。
 公開時の年齢が46歳!!まだ30歳ぐらいかと思ったよ。
 『きっとうまくいく』や『マダムinN.Y』もそうだけど、インド映画を観るといつも役柄と俳優の実年齢の差に驚かされます。
 カレーを食べてたら若さを維持できるんですかね。笑。

 あと『女神は二度微笑む』というタイトルの意味もよくわからなかったなぁ。
 ヴィディヤが微笑む、正確には彼女の微笑みの印象が強く残るシーンなんてなかったと思うけど。
 まぁ悪いタイトルだとまでは思わないけどね。


 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)。
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