この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

案外いい奴らの集まりだった『スーサイド・スクワット』。

2016-09-12 21:58:50 | 新作映画
 デヴィッド・エアー監督、マーゴット・ロビー主演、『スーサイド・スクワット』、9/10、ユナイテッド・シネマ久山にて鑑賞。2016年31本目。


 『キング・オブ・エジプト』に続いて『スーサイド・スクワット』を観ました。
 極悪人たちばかりを寄せ集めて、一つのチームを編成するという発想自体はそれなりに面白いと思います。
 ただ、発想は面白いけれど、作品としては全体的に破綻していたような気がしました。
 例えば、チームを編成するメンバーとして、世界一の射撃の腕を持つデッドショットを招集するのはわかります。炎を自在に操るエル・ディアブロを招集するのもわかる。弾丸を弾き返すほど固いうろこを持つトカゲ人間のキラークロックもね。
 でも、、、ブーメランが得意なキャプテン・ブーメランあたりになると「?」と首をひねりたくなりますね。最強のチームを編成するのにブーメランが得意なだけの男を呼ぶ?
 さらに言えばハーレイ・クインともなると、絶対に召集しないだろ、とツッコミを入れずにはいられません。
 いくら運動神経がよいといっても所詮は武器がバットに過ぎないパープリン女だし、戦闘力だって大して期待は出来ないですしね。何より彼女をチームに参加させたら情夫であるジョーカーがちょっかいをかけてくるのは確実なので、まともにチームとして機能しそうにない。自分が司令官だったら絶対彼女はチームに参加させないけどな、、、まぁお色気担当として不可欠というチーム事情はわかるけど。笑。

 また、今回のヴィラン(敵役)である古代の魔女エンチャントレスは元々『スーサイド・スクワット』の一員だったわけですが、チームを発足させたウォーラーというおばさんが、上手くエンチャントレスを使いこなかったためにヴィランになり、地球を滅亡させようとするのです。
 うん?
 はっきりそうだとは断言できないけど、ウォーラーおばさんが『スーサイド・スクワット』を発足させようとしなければ、エンチャントレスがヴィランになることはなかったのでは、、、あれ、これ気づいても言っちゃいけないことでしたかね。笑。

 あと不満だったのは、極悪人ばかりを集めているはずなのに、実際には部隊のメンバーには案外いい奴が多かったことでしょうか。
 あれだけCMや予告編などで煽るだけ煽っていたので一人ぐらいは凶悪なキャラクターがいるだろうと思っていたのですが、その点は肩透かしでした。
 まぁ現実には某高畑元容疑者のような、誰からも共感できないキャラクターを登場させるわけにはいかないので、仕方ないといえば仕方ないし、極悪人ばかりで編成されたチームの司令官であるウォーラーが一番の極悪人だったというオチは嫌いじゃないですけどね(でもそうであるならウォーラーは最後に天罰を喰らわなければおかしいとは思いますが)。

 戦闘シーンも「うぉっ!」と驚くようなものはなかったですね。
 結局ボスが魔女で、副ボスがその弟、あとの雑魚キャラがゾンビまがいだけだと、戦闘を印象に残るものにしようがなかったのだと思います。

 まぁ何だか散々叩きましたが、『キング・オブ・エジプト』と本作のどちらを観た方がいいかと聞かれたら、一瞬の迷いなく本作の方を推しますけどね。
 『君の名は。』を観に行って、劇場が満席で観れなかったときは本作を観てもいいと思います。
 我ながら中途半端な薦め方だな。笑。


 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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