マーティン・マクドナー監督、コリン・ファレル主演、『セブン・サイコパス』、11/3、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2013年51本目。
本来であればこの日は『武器人間』を観に行く予定でした。
が、公開の二週間前になって、突如公開日の変更。そりゃないよ!と思いました。
前売り券を販売していない『武器人間』はレイトショーで観るのが自分にとって一番都合がよかったのです(ちなみにキャナルでは土曜日のレイトショーが行われていない)。
なので、この『セブン・サイコパス』は『武器人間』の代わりに観に行ったようなものなのですが、これがもう、すごく面白かったです。
ある意味『武器人間』の公開が伸びてよかったです。
しばらく前に園子音監督の『地獄でなぜ悪い』という映画がありました。
ヤクザが(血塗れ)映画を撮るというプロットなのですが、一部の映画レビュアーが指摘する通り、脚本はかなりお粗末な映画だったと思います。
何が問題だったのか、いろいろありますが、例えばパワーバランスが目茶目茶なところとかですね。
まず友近が無双すぎる。
敵対する組織の組長のところに殴り込みに来たのだから、ヒットマンも当然拳銃ぐらいは持っていたでしょう。
その拳銃を持った(であろう)複数の男たちを友近扮する組長の妻が包丁一本で血祭りにするんですよね。
まぁありえないですよね。
とはいえ、そういった細かいところを気にするような映画ではないのですが。
自分が『地獄でなぜ悪い』で一番不満だったのは、脚本のお粗末さではなく、ヤクザが映画を撮るというプロットの映画であるにもかかわらず、作中作が作品の中できちんと完成しないことでした。鑑賞後、モヤモヤ感だけが残りました。
さて、『セブン・サイコパス』は七人のサイコパス(要は木違い)が登場するという映画なのですが、同時に七人のサイコパスが登場する映画の脚本を書く男のお話でもあります。
タイトルしか決まっていない映画の企画が始動することがあるのか、大いに疑問ですが、そこは置いとくとして、男は執筆に行き詰まり、見かねた友人は助け舟を出すことにします。
友人は男に黙って「サイコパス募集」の新聞広告を出すのです。
プロットだけを聞くとかなり荒唐無稽で無茶苦茶なのですが、脚本はかなり緻密で繊細なものでした。
さりげなく張られた伏線が後になってきちんと回収され、登場人物の会話の一言一言がウィットに富んでいる。
虚構と現実が交錯し、先が読めない展開なので、どう決着をつけるのかと思って観ていたのですが、、、ラストはかなり「やられた!」感がありました。
主人公以外の登場人物のほとんどがキチガイで、やたらめったら血が流れる映画だというのに、その優しさに充ちたラストの余韻といったらないですよ。
もちろん映画もきちんと完成します。
前々日はやはりレイトショーで『42~世界を変えた男~』を観たのですが、ぶっちゃけ特に心が動かされるようなことはなかったんですよね。正直退屈ですらあった。
でも、この映画を観て、あぁ、やっぱり友情っていいもんだな、と思いましたよ。
自分にもサイコパスでいいので親友と呼べる存在が欲しい、、、って世間では自分がサイコパスだと認識されていると思いますけどね。笑。
お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
本来であればこの日は『武器人間』を観に行く予定でした。
が、公開の二週間前になって、突如公開日の変更。そりゃないよ!と思いました。
前売り券を販売していない『武器人間』はレイトショーで観るのが自分にとって一番都合がよかったのです(ちなみにキャナルでは土曜日のレイトショーが行われていない)。
なので、この『セブン・サイコパス』は『武器人間』の代わりに観に行ったようなものなのですが、これがもう、すごく面白かったです。
ある意味『武器人間』の公開が伸びてよかったです。
しばらく前に園子音監督の『地獄でなぜ悪い』という映画がありました。
ヤクザが(血塗れ)映画を撮るというプロットなのですが、一部の映画レビュアーが指摘する通り、脚本はかなりお粗末な映画だったと思います。
何が問題だったのか、いろいろありますが、例えばパワーバランスが目茶目茶なところとかですね。
まず友近が無双すぎる。
敵対する組織の組長のところに殴り込みに来たのだから、ヒットマンも当然拳銃ぐらいは持っていたでしょう。
その拳銃を持った(であろう)複数の男たちを友近扮する組長の妻が包丁一本で血祭りにするんですよね。
まぁありえないですよね。
とはいえ、そういった細かいところを気にするような映画ではないのですが。
自分が『地獄でなぜ悪い』で一番不満だったのは、脚本のお粗末さではなく、ヤクザが映画を撮るというプロットの映画であるにもかかわらず、作中作が作品の中できちんと完成しないことでした。鑑賞後、モヤモヤ感だけが残りました。
さて、『セブン・サイコパス』は七人のサイコパス(要は木違い)が登場するという映画なのですが、同時に七人のサイコパスが登場する映画の脚本を書く男のお話でもあります。
タイトルしか決まっていない映画の企画が始動することがあるのか、大いに疑問ですが、そこは置いとくとして、男は執筆に行き詰まり、見かねた友人は助け舟を出すことにします。
友人は男に黙って「サイコパス募集」の新聞広告を出すのです。
プロットだけを聞くとかなり荒唐無稽で無茶苦茶なのですが、脚本はかなり緻密で繊細なものでした。
さりげなく張られた伏線が後になってきちんと回収され、登場人物の会話の一言一言がウィットに富んでいる。
虚構と現実が交錯し、先が読めない展開なので、どう決着をつけるのかと思って観ていたのですが、、、ラストはかなり「やられた!」感がありました。
主人公以外の登場人物のほとんどがキチガイで、やたらめったら血が流れる映画だというのに、その優しさに充ちたラストの余韻といったらないですよ。
もちろん映画もきちんと完成します。
前々日はやはりレイトショーで『42~世界を変えた男~』を観たのですが、ぶっちゃけ特に心が動かされるようなことはなかったんですよね。正直退屈ですらあった。
でも、この映画を観て、あぁ、やっぱり友情っていいもんだな、と思いましたよ。
自分にもサイコパスでいいので親友と呼べる存在が欲しい、、、って世間では自分がサイコパスだと認識されていると思いますけどね。笑。
お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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