この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

脚本の上手さに感心した『死霊館 エンフィールド事件』。

2016-07-09 23:38:19 | 新作映画
 ジェームズ・ワン監督、ベラ・ファーミガ主演、『死霊館 エンフィールド事件』、7/9、中洲大洋劇場にて鑑賞。2016年23本目。


 映画が高い、という話をよく聞きます(通常鑑賞料金¥1800)。
 映画が高い、わからないではありません。DVDになるまで待てば、レンタルだと新作は¥300、旧作だと¥100ですからね。
 ただ、映画が高いと言っている人に尋ねたいことがあります。
 あなたは映画を少しでも安く観る努力をしているのですか?ってことです。
 映画が高いと言っている人は、鑑賞料金が¥1200、いや¥1000でも高いと言う人ではないか、そう思っています。
 その人たちは果たして映画がいくらで観れたら、適正だと思うんでしょうか。
 自分はといえば、年間50本映画を観るとして、¥1800出すことはほぼありません。
 前売り券で観たり(¥1400)、レイトショーで観たり(¥1300)、貯めていたポイントで観たり、はっきりいくらだとはわかりませんが、だいたい一本当たり¥1200~1300ぐらいで観ているんじゃないかと思います。
 なので、¥1800出して観る映画というのは、前売り券が発売されず、レイトショーでも観に行けない、どうしても観に行きたい映画だということになります。
 その映画がつまり『死霊館 エンフィールド事件』なのです。

 ¥1800出して観て、これで面白くなかったら、うわ、最悪!ってことになるのですが、この『死霊館 エンフィールド事件』は非常に素晴らしかったです。
 2016年はこれまでにこの『死霊館 エンフィールド事件』も含め23本劇場まで映画を観に行って、ベストは先月観た『エクス・マキナ』なのですが、こと完成度だけでいえば『死霊館 エンフィールド事件』の方が上ですね。それぐらい素晴らしかったです。

 自分がホラー映画に何を求めるのか?
 人が死にまくればいいのか?残酷なシーンがあればいいのか?
 違います。自分がホラー映画に求めるのは実は優れた脚本です(まぁそれはホラー映画に限らず、ですが)。
 はっきり言って、不死身の殺人鬼がやたらめったら人を殺しまくる映画なんて退屈で仕方がありません。
 やはり先月観た『貞子 vs 伽椰子』、エンターティメント作品としてはそれなりに面白くはありましたが、観ていてツッコミどころが多く、自分はあまり高く評価する気にはなれませんでした。
 ホラー映画なんだから、B級映画なんだから(だから脚本がテキトーでもよい)という考えは自分は好きじゃありません。
 どんな低予算映画だって製作するのに数千万円はかかっているはずなのに、なぜ作品の根幹をなす脚本がテキトーなんだよ、と思わずにはいられません。

 話がズレちゃいましたね。笑。
 ともかく、『死霊館 エンフィールド事件』はまず何より脚本がいいんです。
 ホラー映画なんだから、怖いのは当然なのですが、作品の底に流れるのは家族愛であり、夫婦愛なんですよ。
 つまり『死霊館 エンフィールド事件』は愛についての映画なのです(書くのもこっぱずかしいですが)。
 悪霊に憑りつかれるという最悪の状況下において愛が試される、、、自分は観ていて(ホラー映画ですけど)感動しましたよ。
 
 めちゃめちゃ怖い映画です。鑑賞中何度も「うわっ!」と叫んでしまいました。
 でもある程度ホラー映画に耐性がある人には是非観に行って欲しいですね~。
 惜しむらくは公開館が少ないこと!福岡では中洲大洋劇場一館だけです。
 どうしてかな~、前作の『死霊館』はユナイテッドシネマキャナルシティ13での公開だったのに、、、よっぽど興行収入が悪かったのか。
 もしお近くの映画館で公開されているようだったら是非観に行ってみてください。
 極上の恐怖と最上の愛を鑑賞出来ますよ。


 
 お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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