この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

正直あまりピンと来なかった『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』。

2017-07-08 22:57:00 | 新作映画
 ガブリエーレ・マイネッテ監督、クラウディオ・サンタマリア主演、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』、7/1、KBCシネマにて鑑賞。2017年22本目。


 前評判がよく、イタリアのアカデミー賞で7部門を受賞していると聞き、前売り券を購入して鑑賞しました。
 しかし、、、正直あまりピンと来ませんでしたね。何となく脚本が雑なように思えました。
 
 主人公のエンツォはコソ泥なのですが、ある日超人的なパワーを手に入れます。
 盗みを働いて逃走する最中、街を流れる川に潜り、その際核廃棄物が入ったドラム缶の中に落ちて超人へと生まれ変わったのです。
 ・・・・・。
 核廃棄物が入ったドラム缶が街中を流れる川の中に放置されている???
 もしかしたら、イタリアではよくあることなのかもしれませんが、自分はそんなことありえんだろ、と思ってしまったんですよね。
 昔の偉い人の格言に「細かいことは気にするな」というものがありますが、自分は細かいところが気になるタチなのです。
 
 他にも脚本が雑だなと思った箇所はいくつもあって、街のチンピラを統べるジンガロという男がオカマの金貸しに金を無心するのですが、話がついたジンガロとオカマは唐突に白昼堂々カーセックスを始めるんですよね。
 そんなに飢えていたのか、ジンガロよ。
 やっぱりイタリアではよくあることなのかもしれませんが、どーせやるならどこかホテルにでも行けよ!と思っちゃいました。

 しかし問題はどちらかというとその後の展開で、セックスをしていた二人の前にジンガロが金を返そうとしていたマフィアが現れて、オカマに銃をぶっ放すのです。 
 えーと、よくわからないな。なぜマフィアがジンガロたちを襲ったのか。何か重要なやり取りでも見落とした?

 それより気になったのがどうしてマフィアはジンガロの居場所を知っていたのか、ですよ。
 ジンガロの身体の中にGPSでも埋め込んでいたのか。
 マフィアがなぜジンガロの居場所を知っていたのか、疑問に思うシーンはその後にもあって、何だかテキトーだなぁと思わずにはいられませんでした。

 アクションシーンも感心しなかったなぁ。
 最終的に超人同士となったエンツォとジンガロが戦うのですが、その戦闘シーンの迫力は(自分が大嫌いな)『ターミネーター3』以下でした。
 
 唯一評価していいかなと思えるのはエンツォと彼が父親のように慕っているセルジオの娘アレッシアとの純愛かもしれないのですが、父親のようにして慕っている男に娘がいることを知らないという時点でやっぱり脚本が雑だな、と思ってしまいました。


 お気に入り度★★☆、お薦め度★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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