この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

理想的な漫画実写化映画だった!!『バクマン。』

2015-10-05 22:32:53 | 新作映画
 大場つぐみ&小畑健原作、大根仁監督、- 佐藤健&神木隆之介主演、『バクマン。』、10/3、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2015年35本目。

 
 観てない映画についてとやかく言うのも何ですが、劇場版『進撃の巨人』に対するバッシングって相当激しくないですか?
 でも言わせてもらうと(結局言ってる)予告編を見た時点でう○こ映画だってことはわかりそうなものなのに、何でそんなに激しくバッシングするんでしょうね。
 予告編を見てもう○こ映画だってことがわからなかった?面白そうだなって思っちゃったのかなぁ?
 誰に強制されたわけでなし、自分の意思で観に行って、それで面白くなかったとしても、まず責めるべきは自分自身の鑑賞眼じゃないですかね、、、

 などとものわかりがいいことを言っちゃってますが、自分も『ターミネーター3』を観に行ったときはブチ切れましたけどね。笑。
 許せん!!って思いましたよ。
 で、未だに許してない。
 誰を許してないかというと『ターミネーター3』の監督のジョナサン・モストゥですけど。
 あれからモストゥの監督作は一切見ていません。
 まぁ幸いモストゥの監督作に面白そうな作品がないからよかったですけどね。

 のっけから話がズレまくりですが、映画『バクマン。』ですよ。
 予告編からもう傑作オーラがびんびんと発揮されまくり!今月は結構観たい映画が目白押しだったので観に行くかどうか迷っていたのですが、結局ちょっと無理をして観に行きました。
 スゲーよかったです。
 『進撃の巨人』もそうですが、漫画の実写化映画って微妙なものが多いですよね。『るろうに剣心』や『寄生獣』こそ及第点を与えてもいいかな、ぐらいの出来で、あとは悉く壊滅、、、のような気がします(成功例ってありましたっけ?)。
 でもこの『バクマン。』は本当によかった!!
 漫画の実写化映画の最高傑作といってもいいんじゃないかなぁ。
 
 漫画の実写映画の何が難しいかといえば、まず映画化されるぐらいだから原作の漫画は基本人気作であり、必然的に長大だと思うのだけれど、その長大な原作を二時間前後にまとめるってことがまず難しいですよね。
 当然原作のどのエピソードを拾い、捨てるか、選択をしなければならないのだけれど、ほとんどの実写映画でそれが失敗している。
 けれど、この『バクマン。』では上手く行ってるんですよねぇ。本当に感心しました。
 もう潔いぐらい捨てるところは捨てちゃっているので、主人公の二人、最高と秋人の家族すら出てこない。
 そのせいで、最高が入院した時にも家族の影すら見えないというある意味シュールなシチュエーションになっちゃってますが、自分は英断だと思いました。
 もしここで家族を登場させちゃったら、当然その前から登場させなくちゃならず、(漫画家になることを説得するといったシーンを描くことで)尺を割かれますからね。
 他にも原作に登場するキャラクターの多くが省かれていますが、それでいいと思います。

 あと、原作から結構イメージが変えられたキャラクターが何人かいました。
 例えば、ヒロインの亜豆美保や編集者の服部など比較的重要なキャラクターの性格が改変、より映画的になっていてよかったです。

 作画シーンがそのままバトルになっているというのもヤラれたなぁって感じでした。こんなシーン、見たことない!!なるほど、これなら『バクマン。』を映画にする理由があるのだなぁと思いました。

 あと感心したのはスタッフロールですよ。
 詳しくは書きませんが、これが本当に粋でねぇ、、、これもヤラれた!と思いました。

 長大な原作をまとめているので、ストーリー的には若干の無理も感じられましたが、純粋に映画としてはとても面白かったです。
 原作が好きな方も、原作を知らないという方にもお薦めです。

 
 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)。
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