この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋。

2008-03-03 00:01:01 | 新作映画
 ザック・ヘルム監督・脚本、ダスティン・ホフマン、ナタリー・ポートマン主演、『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』、3/1、Tジョイ久留米にて鑑賞。2008年10本目。

 先に難点を挙げておくと登場人物の描写が薄っぺらいような気がしました。
 結局マゴリアムおじさんが何者なのか、妖精なのか、魔法使いなのか、それとも単なるやたら長生きしているおっさんなのか、まるでわかりませんでした。
 またおもちゃ屋の支配人であるモリーはかつてピアノの天才だったと設定なのですが、軽くピアノを弾くシーンはあっても見事な演奏をしてみせるシーンまではないので、もう一つその設定を上手く活かせているとは思えませんでした。そもそもナタリー・ポートマンがまるでピアニストには見えないですけどね。
 それからおもちゃ屋の手伝いをするエリックは友達のいない少年という設定なのですが、彼に友達がいない理由がこれまた自分にはよくわかりませんでした。
 彼自身は「自分は変だから」というのを理由にしてますけど、大人びてはいても偉ぶっているわけではないし、よく気がつくし、思いやりがあるし、これで彼には友達がいないのだといわれても些か説得力に欠けると思います。友達がいないことの、もう少し強い理由が欲しいところです。
 まぁ100分にも満たない作品なんだから、そんなことを一々気にするなよ、といわれればそれまでですが、100分に満たない作品であってもきちんとキャラクターが描けている作品は描けていますけどね。
 などと欠点をあげつらうと如何にもつまらない作品のようですが、決してそんなことはなく、『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』、ファンタジーとして佳作といってよいと思います。
 特にマゴリアムおじさんがいなくなってすべての色を失ってしまったお店が、オーケストラで指揮者がタクトを振るうが如くモリーの指先一つで色を取り戻していく様は観ていて単純に綺麗だなぁ、と思えました。
 ただ、個人的にいわせてもらうと、モリーはピアニストであるわけだし、店内にピアノはあるのだし、彼女が何か素敵な曲をピアノで奏でることによってお店が再生していく、というふうにすれば、そのシーンはもっと印象に残る、もっと素敵なシーンになったと思います。
 星は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)、ファンタジー系統の作品が好きであればもう一つ☆をオマケしてもいいかな。
 
 次回鑑賞は3/8公開の『バンテージ・ポイント』の予定。今週観損ねた『ジャンパー』も一緒に観るつもりです。
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