3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

2019.6.22 バルコニー便り 紫陽花の季節

2019-06-22 15:57:27 | 日記
今日の東京は曇っていたが、さっき雨がふってきた。
イヤな天気である。

そんないやな雰囲気を清廉な美しさで癒してくれるのが紫陽花たちである。

紫陽花はちょっとても水やりをサボると、すぐしんなりするので、目が離せない。

お多福、アナベル、ダンスパーティなど多彩な紫陽花が満開である。

今の家に引っ越したころ、バルコニーはまだ殺風景で、いくつかGWごろに紫陽花を購入した。
大きなピンクや白の花が美しかった。
そのときの紫陽花は、栄養を十分にやらないからなのだろう、あまり大きな花をつけない。
それより、前の家からもってきたお多福という紫陽花がすごく元気で毎年美しく咲いてくれる。

アナベルは美しいレースのような紫陽花である。

これを3本ほど切ってリビングに飾るといかにも涼しげである。

お多福は少々田舎くさい名前だが、その花は可憐でかわいい。

桔梗もたくさん咲いている。

菊もぽつぽつ咲き始めた。

蓮の花はまだだ。
このところ藻が発生して花が咲かなかったが、今年はどうだろうか。

いまや我が家のバルコニーの中心は紫陽花だ。


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金融庁の老後資金2000万円

2019-06-22 11:36:11 | 現代社会論
公的年金は定年退職後の生活を支える命綱である。
急激に進む少子化と高齢化のために支える側と支えられる側の人口比がアンバランスになり、年金制度そのものを維持することが困難になりそうである。
しかし、公的年金はすべての人の老後の命綱であるから、この制度を崩壊させてはならない。
これは支持政党の違いにかかわらずだれもが望むものである。
もし、公的年金の崩壊を望む人がいるのなら、それはただの無知かすでに資産が4億円ぐらいある人であろう。

麻生やそのほかの政治家の話をきいているとまるで他人事である。
身に迫った問題としてまったく考えられていない。
年金のしくみや年金が抱える問題を知らずに平気で年金を語っている政治家はすぐにやめてほしい。

老後の資金2000万円という数字は、荒唐無稽のものではない。
総務省『家計調査』によれば、夫65歳、妻60歳の無職世帯では毎月5万円ぐらいの赤字が出ている、というデータがある。
さらに、東京都の家計調査をみると70歳以上の無職の世帯では、10万円ぐらいの赤字が出ているというデータもある。

さらに、厚労省の国民生活基礎調査では、65歳以上の貯金額は貯蓄がないという人は15%ぐらいいて、あってもせいぜい200万円程度以下の人が15%ぐらいで、貯金がゼロと合わせると下位3割は0から200万円程度というデータもある。

その一方で、毎年夏は軽井沢の別荘で、冬はハワイで、そのほか、ウイーンにコンサートに行くとか、そういう高齢者の人々もいる。
高齢期ほど現役時代の格差が大きく反映される時期はない。

さらに、戦後の日本は専業主婦を厚遇し、働く女性には冷たい社会だった。
子どもを持ちながら働く女性は保育園も少なく、どんなにか苦労したことが。
サラリーマンの妻は第3号被保険者といって、毎月の保険料を個別に支払うことなく、夫の厚生年金の傘に隠れ、支払ったこととして65歳になると国民年金を支給されるというウルトラ詐欺のような制度がある。これには、自営業の妻からの不満がある。自営業の妻たちは国民年金を毎月支払っているからである。

年金制度の女性間の不平等を内包しながら、高齢期の格差という現実、厚生年金と国民年金の明らかな格差。
しかも公的年金は長寿化すればするほど重要な位置を人生において占めるのである。

こういう年金をめぐる社会的難問についてまったく知らずに自己責任だとか資産を増やせだとか、テキトーな議論を平気でしている政治家はやめてほしいものである。

今議論すべきなのは年金制度に内包する女性間の不公平性を是正しつつ、格差の現実を踏まえ、公的年金を名実ともに人生100年時代にふさわしい制度として大切に育てるために何ができるかである。

夫婦共働きを基本モデルとし、離婚して母子世帯になっても老後の不安なく人生を送れるような社会保障制度の構築が必要である。
そのためにどのように税を投入するのか、そのための税をどのように徴収するのか、税金の投入なくしてこの問題は乗り越えるわけがないのだから消費税率を上げるしか今のところ手はないと思うのだが。消費税は逆進性が高いのであまりやると低所得層に打撃を与えるから層簡単ではない。
結局、麻生のような金持ちの高齢者からはがっぽり所得税や法人税で徴収すべきなのである。しかし、それは至難の業である。なぜなら、金持ち優遇をすることを使命としているような政治家ばかりだからである。





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ひきこもり 家庭内暴力 ニート ゲーム脳 家族責任のあまりの重さ

2019-06-04 10:48:49 | 現代社会論
農林省の事務次官だったひとが、ひきこもりの息子を殺害したというニュース。
毎日、親が子を殺害するとか、子どもを虐待死させるとか、とにかく物騒である。

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 東京都練馬区の民家で起きた殺人事件で、無職の長男(44)を刺したとして、殺人未遂容疑で逮捕された元農林水産省事務次官の熊沢英昭容疑者(76)が調べに対し、川崎市で私立カリタス小学校の児童ら20人が殺傷された事件を挙げ、「長男も児童らに危害を加えるのではないかと心配した」という趣旨の供述をしていることが警視庁幹部への取材でわかった。警視庁練馬署は、川崎の事件が長男を刺したきっかけの一つになったとみている。
 捜査関係者によると、長男は約30年前の中学2年の時から家庭内暴力をふるっていた。実家を離れた時期もあったが、5月下旬に実家に戻ると再び、両親への暴力を繰り返すようになった。仕事はせず、家にひきこもって長時間、インターネットをしていたという。
 事件前には、自宅に隣接する小学校の運動会の音がうるさいと騒ぎ出し、熊沢容疑者と口論になった。熊沢容疑者はその後、自宅にあった包丁で長男を刺したとされる。1階和室で倒れていた長男は胸や首など上半身を中心に10か所以上の刺し傷があり、搬送先の病院で死亡した。
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以下は筆者の想像の域を越えないあくまでも私的なコメントである。
地方のトップ高でピカイチの秀才が、東大法学部に進学し国家公務員になり順調に出世し、トップの事務次官まで上りつめ、そのあとチェコ大使にもなった。この超エリートのサクセスストリーの結末は息子殺しだった。なんともやるせない。

エリートを父に持つ息子の重圧はかなりのものだっただろう。
親の期待にこたえようと必至に中学受験をしたのだろうか。しかし、トップ高にははいれなかったか。

中学のころから家庭内暴力に苦しんでいたという。
30年前ということか。
30年間息子の暴力に耐えつつ、仕事ではトップを目指し走り続けた父親とそれを支えた母親
でも、息子はそういう家庭環境に耐えられなかったのだろう。
息子が父親ほど天才ではなく、どこにでもいる普通の知能の子どもで運動もそれほどでもなくピアノが上手というのでもなければ、ただの人。父の大きさに比べればたいしたことのない息子、息子は自己肯定することができずに卑屈になっていく。
父は出世競争に忙しく不在がちだから、鬱屈した精神のはけ口は母に向かう。専業主婦の母は途方にくれていたのだろう。

事務次官の家である。家庭内暴力に苦しむわけにはいかない。
高学歴で経済的にも豊かで社会的に尊敬される立派な父と美しく上品な母と良くできて、父の後を継ぐような息子や娘。
このイメージを壊せない。まさか、息子が暴力ふるっているだなんて、絶対にいえないし、相談なんてできない。
モンスター化した息子、30年ものあいだ耐えに耐え、自らの責任で父は息子を殺した。それが親としての社会に対する責任だと強く思ったのだろう。こんなモンスターを作った親として、その責任を感じていたのだろう。

西部進が生前、自分の息子がモンスターのようになり人様に迷惑をかけるようだったら私はその息子を殺します。といっていたが、まじめに考えればそういう考えもあるのだとある部分同意する。


70年代にも有名高校の子どもを家庭内暴力に耐えかねて父親が殺すという事件があった。
そのほか、予備校生の子どもが親を金属バッドで殺した事件があった。

さらに、父親が息子の家庭内暴力に耐えかねて息子を殺してしまったという事件もあった。
それは、1996年かそのあたりだったように思う。子どもを殺した父は東大卒の有名な出版社の編集者だった。母親も暴力をふるわれていた。姉もそうで、母と姉は別居し、父親が息子と同居していたが、あるとき耐えかねて父親は自ら息子を殺した。

ひきこもりや家庭内暴力、仕事をしないで家にいてゲームばかりやっている子ども、そういう子どもが中年になり、親は高齢化し、一挙に問題が表に出てきている。それが今の状況なのではないか。

終身雇用が崩壊し、社員やその家族をふくめまもるという企業倫理はもうなく、いつでも使い捨てのスペアのように買い叩かれ首を切られ、営業成績で競わされ、さぼることもできないような職場環境、そんなものになじむわけがない。われわれは生身の人間、AIではないのだから。

さらに、大学に行ったところで、一流大学であっても首切りにあう時代、トップ3%にでもならなければ脱落者と呼ばれるような社会に強い違和感を持つ若者たち。

それから、家族責任のむやみやたらの強調にみな息苦しさを感じているのではないか。
子育ては親の責任を強調すれば、すべては家庭のなかで処理され、それができなければ放置するか問題解決を先送りするしかない。そうしている間に降り積もる苦悩。

家庭内暴力について警察も精神科医も本気で動いてはくれない。
本人の問題ではなく、家族の苦悩への対応がないわが国の保健福祉体制。

ひきこもりや家庭内暴力は精神的な疾病が障がいと強く相関しているはずで、精神保健福祉施策の充実、訪問精神診療などとセットに本人と被害者である家族などを含め徹底的に対応する体制を作る必要があると思う。ひきこもりに対し表面的な就労支援なんかでお茶を濁すのではなく、家族が抱え込まないようなひきこもりへの対応が必要である。

とにかく、家族任せにしない体制作りが必要なのではないだろうか。家庭内暴力があるのなら、被害を受けている親は暴力の息子から逃れるための手段が必要だ。なのに、家族にまかせきりで医師は何もしないのは本当に問題である。

ひきこもりも家庭内暴力も育児不安もみな問題を家庭内に閉じ込めてさらにこじれていくように思う。




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「おしん」をみて夜更かししちゃった 

2019-06-02 13:06:23 | TVノート
昨日のよるは「おしん」の再放送をみた。
第1回をみたら次々とやるので切れずに結局、中村雅俊が銃殺されるところまでみてしまった。
それで、今日は寝不足である。
このドラマは最高視聴率を記録したというもので、アジアの国々でも放映されて大人気のドラマである。
さすがに橋田寿賀子のドラマである。1983年(昭和58年)4月4日から1984年(昭和59年)3月31日まで放映された。

小林綾子の子役がすばらしい。きらきらした目、子守をしながら学校に行くシーンは涙が出る。

女の一生、語りを通して明治の女の一生を描くという手法はそのころはやっていたのだろうかと思う。
子守奉公、酌婦、治安維持法・・・。東北農村の冷害、貧困、娘の身売り・・・口減らし、間引き、堕胎、姥捨て・・・。
女の人生を社会経済の変動を絡めて描いていくという手法は、新鮮である。

今のようにチャらいドラマの作り方とは違って、戦争放棄や平和主義といった思想がちりばめられていて、たまに説教っぽいところがあるが、
それでも引き込まれていく。

録画しておいたので、残りを見るのが楽しみである。

渡る世間・・・のような嫁姑の確執をテーマとする家族ドラマが真骨頂といわれる橋田さんだが、
やはり、「おしん」に流れる骨太さが好きだ。

思想のあるドラマが稀有になる昨今、そして、社会派のNHK制作部が解体されるニュースが流れる中で、おしん、の再放送は制作部の最後の抵抗なのかと思うのである。

NHKの良心に敬意を表したいのである。

おしん、を見ながら、私の1980年代を思い起こし、私の女の一生に思いをはせてみたいと思うのである。




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2019.6.1 バルコニー便り 強靭な椿の小さな芽に感動する

2019-06-01 12:47:02 | 日記
今日から6月である。
まだまだ新年度が始まったばかりと思っていたのにもう6月、人生はこうして終わりに向かって突き進む。

バルコニーを眺めながら草花の成長をあれこれ考えるのは楽しい。
先日、使っていない植木鉢に雑草が生えているので、引っこ抜いていたら、椿の芽を発見。
小さな小さな芽で雑草の中で埋もれていてわからなかったのだが、ちゃんと芽が生えていて、感動ものである。
椿というのはこれほど強靭なものだったのか。
テキトーに椿の種をそこいらの空いている植木鉢にまいておいたら、生えて来たのである。
赤い椿の繁殖力には脱帽である。

実家の庭からもってきた椿。
私が年を取って死んでしまってもこの先、咲き誇ってくれるのだろうか。
私という人間がここで椿の種を植えたことをだれも覚えていなくても、忘れてしまっても椿は毎年咲きつづける。
うれしいじゃあないか。
こういう形で何かを遺せるっていうのもいいものである。

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