さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

川柳すずか 350(5年2月)号掲載句

2023-02-14 | 川柳すずか

<すずか路>

 ぬかりなく巣ごもり支度大寒波

 積雪に不慣れな土地で身構える

 治癒力を駆使して日常に戻る
      
 本棚に断捨離できぬ本ばかり 
      
 沈丁花香りだす日を犬と待つ


<小休止> (前月号より推薦句)

 確実な効きめ日にちというくすり
        (満月庵選) 


<課題句>

「中止」(青砥たかこ選)

 副作用で中止せざるをえぬ治療

 中止する勇気も必要な登山


「うさぎ」(鈴木裕子、中川知子 共選)

 時により聞こえぬふりもするうさぎ
     (鈴木裕子選、中川知子選)

 身の丈にハードル合わせ跳ぶうさぎ
     (中川知子選)


<自由吟> (橋倉久美子選) 

 老犬は老犬なりにあるリズム

 セルフレジ結局人を呼ぶはめに


<誌上互選> 

「新年」

 新年の手帳に夢をひとつ書く(7点)

 三が日だけは忘れるダイエット(4点)


<ポストイン> 各誌から…たかこ

 オシドリがゆったり泳ぐ名古屋帯
       (豊橋番傘~)


  

   
   にほんブログ村


コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

豊橋文化祭 第44回誌上川柳大会(2月号掲載句その2)

2023-02-08 | 誌上大会

<豊橋文化祭 第44回誌上川柳大会>

「顔」(橋本恭治、荒川照美 共選)

 いい顔になったね皺ができてから
  (橋本恭治選)


「忘れる」(竹内そのみ、大島凪子 共選)

 選外でした;


「恩」(藤田千休、真島久美子 共選)

 恩のある人が難題さげてくる
  (藤田千休選、真島久美子選)


「これから」(橋倉久美子、寺部水川 共選)

 これからの旅は休符も入れながら
  (橋倉久美子選、寺部水川選)


それぞれのお題の秀句・特選句は

「顔」(橋本恭治選)

秀句

 ぶかぶかのシャツから父が顔を出す 青砥和子

 消毒を済ませて触れる丸い頬 渡辺美保子

 穏やかな顔で眠れたひとつ屋根 大島凪子

特選

 彫り続け90年の顔になる 須崎東山


「顔」(荒川照美選)

秀句

 横顔の翳り光は真正直 杉浦美津江

 百の愚痴噛んで砕いて今日の顔 本条みさ子

 しかめ面やめると風が動き出す 梶田隆男

特選

 いい顔になったね夢を掴んだね 津田照子


「忘れる」(竹内そのみ選)

秀句

 青色を忘れて空が描けない 佐藤清泉

 苦も楽も忘れた母の笑い皺 竹尾真弓

 無言館忘れ形見の絵は語る 森 久雄

特選

 修羅忘れ白寿の道は嫋やかに 前田ゆうこ


「忘れる」(大島凪子選)

秀句

 手作りの温かさ忘れるデジタル化 宮内多美子

 代替わり心に空きの物忘れ 三觜忠夫

 定位置を忘れ自由な風になる 位田仁美

特選

 忘れかけた昭和が疼くウクライナ 武藤敏子


「恩」(藤田千休選)

秀句

 恩着せて昔ばなしを蒸し返す 森田キン子

 どん底で否というほど知った恩 石谷恵子

 援助してきっちり恩を売る覇権 鈴木かつえ

特選

 慢心が恩を忘れる絶頂期 谷口修平


「恩」(真島久美子選)

秀句

 歴代の遺影が座る一軒家 望月 弘

 白無垢を着せて貰った恩がある 松岡弘子

 迷ったら恩師の句碑に会いに行く みよしすみこ

特選

 リターンを乞う一筆へ蝉しぐれ


「これから」(橋倉久美子選)

秀句

 終活にこれから探す安い墓地 渡邊長石

 これからは宝石よりも電気ガス 島村青窓

 題だけは考えました私小説 木村行吉

特選

 これからのために海馬は空けておく 梶田隆男


「これから」(寺部水川選)

秀句

 これからをいっぱい詰める始発駅 高木みち子

 これからもみっともないをぶら下げて 上田さかゑ

 大雑把に先の人生四捨五入 杉野邦子

特選

 ポジティブに免許返納後の私 戸沢ほたる




      
      にほんブログ村


コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

豊橋番傘 令和5年2月号掲載句その1

2023-02-07 | 豊橋番傘

<12月号(11月句会吟)作品から推薦句>

 もう大人きずは自分で手当てする
        (寺部水川 推薦) 


<近詠>

  新年の客を迎える干支飾り

  好物をぎっしり詰めたミニおせち

  年賀状長らく会えぬ人ばかり

  ケガ癒えて歩けることのありがたさ


<1月句会・課題句>

 「淡い」(来本芳子選)

  約束はせぬまま旅の淡い縁


 「結ぶ」(戸沢ほたる選)

  結び三つ葉雑煮に色と香を添える


 「兎」(鈴木順子選)

  ハードルをぴょんと跳びたい兎年


<各・地・句・報> 松本柾子抄

  ローギアにシフト景色がよく見える


<各地句報秀吟200句>

  トラブルはいつもまさかのタイミング




   
   にほんブログ村


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静岡たかね 2023年2月号掲載句

2023-02-06 | 静岡たかね

<せんりゅう広場 富岳抄>

「これからの旅」

 みな元通りとはいかぬケガのあと

 できることできないことを整理する

 老犬も自分の老いを知っている

 鈍行に乗り換えるこれからの旅
  

<12月句会>

「髭」(石川柳寿選)

 髭剃れば童顔になるギャップ萌え(五客)


「ケーキ」(本山千代子選)

 平等にケーキを切るという任務

 ゴメンネと言えぬ夫が買うケーキ(五客)


「煙突」(松田タ介選)

 煙突を描いて仕上げるお家の絵(五客)


「自由吟」(互選)
 
 経験豊富自慢にならぬ二日酔い(1票)
 



      
      にほんブログ村


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする