さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

静岡たかね 2024年5月号掲載句

2024-04-28 | 静岡たかね

<せんりゅう広場 富岳抄>

「食卓」

 猪のいのちいただく牡丹鍋

 ふきのとう春の目覚めのほろ苦さ

 菜の花を添えて食卓春にする

 沈丁花漬けて香りを愛でる酒
  

<3月句会>

「苔」(八木益代選)

 苔むした庭で仏と対話する

 日を浴びるこころに苔が生えぬうち(五客)


「氷河」(川村洋未選)

 氷河期の世代シビアに世を見る目

 旅の果て氷河に眠る冒険家


「はらはら」(佐野由利子選)

 咲ききって悔いなく散ってゆくさくら

 はらはらと新米パパが抱くベビー


「自由吟」(互選)

 気まぐれな春がわたしをはぐらかす(1票)
 




      
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名古屋番傘ネット句会・4月「出会い」

2024-04-26 | ネット句会

「出会い」(成瀬雅子選)

 ペットとの出会いにもあるひとめぼれ(秀3)


特にいいなあ~と思ったのは、


 満開の桜に会って遅刻する 真理猫子

 新しい自分と出会う一行詩 木原 榮二

 山菜に出会う楽しみ春の山 北田のりこ

 ふらり寄る本屋で出会う新世界 金城風見子


です^^





    
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鈴鹿ネット句会・4月「はらはら」

2024-04-22 | ネット句会

<鈴鹿インターネット句会・4月>

「はらはら」
 (平井美智子・西山竹里共選)

 はらはらと見守る雛鳥の巣立ち
          (西山竹里選)


私が、いいなあ!と思ったのは


 かくれんぼ鬼が近くにやってくる 茶飯士   

 バンジーの今日が切れる日かもしれぬ 岡本 恵

 脱出のマジック失敗がよぎる 戴 けいこ

 投げを打つたびに緩んでくるマワシ 甲斐良一

 父親のスピーチを聴く披露宴 𠮷崎柳歩

 はらはらとさせて大きくなる子ども 𠮷崎柳歩


 カレーうどんに落ち着かぬ白いシャツ 橋倉久美子

 はらはらと泣いて主役になる女 西岡ゆかり

 血管がまだ見つからぬ注射針 小野雅美

 ライオンと一本道ですれ違う てつろう 

 はらはらとあの世へ散ってゆく桜 西山竹里
 
 目を閉じて花散る音を聴いている 笹田しま
 

です。

ほかにもたくさんありました。
いいなあ!と感じる句が多かった。。。
はらはらのありように、共感したり身につまされたり^^;




   
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豊橋番傘 令和6年4月号掲載句

2024-04-15 | 豊橋番傘

<好句往来> 2月号より 冨田末男

 老犬もカートに乗せて初詣


<近詠>

 啓蟄がまた来てひとつ齢をとる

 読書して目が疲れたらひと歩き

 まいにちを笑顔で満たす歩きかた

 お楽しみいっぱい春が咲き初める


<3月句会・課題句>

 「光」(彦坂石転選)

 家中を笑顔で母は光らせる


 「ソフト」(青嶋由紀美選)

 電話口ソフトな声で誘う詐欺

 物腰はソフトで芯は揺るぎない

 やわらかい言葉で拒絶する手紙


 「甘える」(須﨑東山選)

 甘えかた少し覚えて老い支度





   
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「絵画展」

2024-04-11 | 連作

「絵画展」

 点描のひとつひとつにあるいのち

 モディリアニ熱さは内に秘めたまま

 ドガの靴はいて死ぬまで踊る恋

 疲れたら休みにゆこうモネの庭

 孤独さの中でゴッホの聖なる絵

 シャガールも夢みた平和なるロシア

 過去の絵になりたいゲルニカの祈り

 模索して描きあげるただひとつの絵




昨年、第32回鈴鹿市文芸賞に応募させていただいた作品です。
思いがけず、奨励賞をいただきました。

このテーマの連作では、ほかにもいくつかつくっていまして、
それはまたの機会に^^




   
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第133回 中部地区誌上川柳大会

2024-04-10 | 誌上大会

第133回中部地区誌上川柳大会に参加させていただきました。
参加者は515名だったそうです。

「起」 選:千島鉄男、佐藤崇子

「繕う」選:麻井文博、前中知栄

「ひたすら」選:坂下 淸、安藤波瑠

「ステップ」選:赤井花城、佐藤文子


 ひたすらに咲いてこの世に残す種
     (坂下 淸選・天、安藤波瑠選)

 ステップを踏んでじっくりめざす山
     (赤井花城選)


最優秀句
 どの国の兵士の母もただ祈る 佐藤よしき

優秀句
 八起き目の風に貰ったのは覚悟 齊藤由紀子

 ひたすらに咲いてこの世に残す種 澁谷さくら


なんと、優秀句をいただきました。びっくり~!
ありがとうございます。
ごほうびにと、おいしい海老煎餅が届きましたよ。
ごちそうさまです^^♪





   
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川柳展望ネット句会・3月「困る」

2024-04-08 | ネット句会

<川柳展望ネット句会・3月>

「困る」 (𠮷崎柳歩選)

  帯枕うまく上がらぬ五十肩


入選句をご紹介いたします。


 若く見え優先席に座れない  はぐれ雲

 久々の喪服へきつい腹回り  竹中正幸

 円高で困り円安でも困り   休鶏

 もう一品困ったときの冷奴  徳重美恵子

 万博をやらなきゃ困るIR   甲斐良一

 俺様が俺がオレがと困らせる  平尾定昭

 お祝いを上げた以上に返される 風間なごみ

 本人は別に困ってないいびき  橋倉久美子

 前口上と違う用心棒の腕   翔のんまな

 運転の自動化困る代行車   颯爽

 機種変のスマホが母を困らせる  たごまる子

 困らせていたらしいこと後で聞く  まちのあき

佳句  笑顔より困った顔の方が好き   なつなつまーず

佳句  居酒屋の会計させるセルフレジ   羽馬愚朗

佳句  顔文字で困った顔をして見せる   甲斐良一

秀句  居心地が良いのか客が帰らない   西田峰春

秀句  すこしだけ困る程度の頼みごと   まちのあき





      
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川柳マガジン 2024年4月号掲載句

2024-04-04 | 川柳マガジン
<川柳マガジン4月号 掲載句>

 犬には飲ませ自分の薬飲み忘れ
    (笑いのある川柳 佐野由利子選・佳作)

 オオタニサンだけが笑顔を呼ぶニュース
    (時事川柳 加藤佳子選・秀作)

 めでたい日やはり愛でたい酒の味
    (駄洒落×川柳 佐道 正選・佳作)

 ルート2の永遠に終わらぬ片想い
    (前衛川柳 守田啓子選・佳作)

 ふるさとの駅に脱皮のあとがある
    (全国誌上句会「駅」小島蘭幸選・佳作
              浜 知子選・佳作)

 木を植える同じその手で銃を持つ
    (全国誌上句会「雑詠」小島蘭幸選・佳作)

 犬のため値上げされても買うフード
    (マガジンクラブ誌上句会「値上げ」
       松代天鬼選・70秀) 

 年賀状じまいを加速する値上げ
    (マガジンクラブ誌上句会「値上げ」
       松代天鬼選・70秀)




   
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静岡たかね 2024年4月号掲載句

2024-04-01 | 静岡たかね

<前月号推選句>
 助け合う互いに傷を負いながら
        (疾風抄・松田タ介選)

<せんりゅう広場 富岳抄>

「春の靴」

 靴みがく春の誘いを待ちながら

 くたびれたナースシューズにケアが要る

 ピカピカのナース真新しいシューズ

 あたらしい景色に靴が弾みだす
  

<2月句会>

「しゃぼん玉」(窪田 里選)

 まだ空をめざしたままのしゃぼん玉

 しゃぼん玉ひととき虹が見えました(人位)


「おでん」(奥山 京選)

 おでんの具大根だけは外せない

 おでん煮ておいていそいそ妻出かけ(人位)


「ポケット」(松田タ介選)

 エプロンのポッケで育つママの夢

 ポケットに常備しているアメと武器
 



      
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