<すずか路>
骨折の治癒後長引く後遺症
探し物しているうちにもう日暮れ
ひと雨を境に冷え込んだ景色
しなやかに曲がり調和をはかる花
迷いつつ余白残して出す手紙
<課題句>
「握る」(橋倉 久美子 選)
選外でした;
「嘘」(河内 秀斗、中川 知子 共選)
ひとつだけホントを混ぜてついた嘘
(中川 知子 選)
嘘をつきとおす優しさだってある
(中川 知子 選)
本心は嘘っぽく言うあまのじゃく
(中川 知子 選)
<自由吟> (青砥 たかこ 選)
選外でした;
<すずか路前号鑑賞>
335号から・加藤 ゆみ子
うたたねにふわりと掛けられた毛布
<誌上互選>
「景色」
いい景色もっと一緒に見たかった(1点)
<ポストイン>各誌から
時間がくすり失恋も骨折も
(静岡たかねより)
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<せんりゅう広場 富岳抄>
「後遺症」
軽く見た傷がなかなか治らない
ぼちぼちで歩こう傷を癒しつつ
後遺症おしゃれな靴はまだ履けぬ
せっかちになるななるなと蝸牛
<10月句会>
「噛む」(石川 柳寿 選)
よく噛んでゆっくり消化する言葉
噛んでいるうちにうまみの出たおとこ(地位)
「レモン」 (川村 洋未 選)
振られた日レモンチューハイ苦く飲む
「酸素」 (松田 タ介 選)
酸素を外す父の最期を見届けて(五客)
「自由吟」(互選)
途切れても繋ぎなおせば続く夢(3票)
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<推せん句> 10月号近詠より・鈴木 順子
いつも目の届くところに花を置く
<近詠>
あり合わせ野菜のうまみラタトゥイユ
宝石のようなカラフルミニトマト
金木犀ようやく香りだした秋
貯金箱あけておいしい秋を買う
<課題句>
「秘密」 (波多野 律子 選)
秘密ひとつ明かして肩の荷が下りる
「翼」 (池谷 英子 選)
持っている翼で飛べる空さがす
「息抜き」 (須崎 東山 選)
息抜きのおやつで育つ皮下脂肪
<各・地・句・報> 前中 知栄 抄
受け皿を求めプリンが揺れている
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