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オーストリアワインとチリワイン。経済連携協定EPAによる影響は?

2014-04-21 17:05:52 | 附属酒類経済研究所

地下鉄の駅にお巡りさんの姿が目立つようになり、ゴミ箱はふさがれ、コインロッカーにも貼り紙が。



今週半ばから来日するオバマ大統領シフトなのですが、新聞などでは来日に先立ちTPP協定の交渉が一気に進むのでは、と話題になっています。

そんな日米TPPに隠れてしまった形ですが、先々週、日本とオーストラリアの経済協定も大筋で合意に達しています。


安倍晋三首相は7日、豪州のアボット首相と東京・元赤坂の迎賓館で会談し、両国間の経済連携協定(EPA)交渉で大筋合意した。日本の牛肉関税(現在38・5%)は、外食産業向けの冷凍肉を協定発効後18年目に19・5%へ半減。店頭向けが多い冷蔵肉は15年目に23・5%に、いずれも段階的に引き下げる。豪州産ワインも7年目に関税をゼロにする。
-asahi.comより


もちろん、酒屋にとってのポイントは、太字の「豪州産ワインも7年目に関税をゼロにする。」という下り。


昔(といっても江戸時代でも昭和でもなく、2007年)、日本とチリの間でEPAが結ばれた時には、「チリ産ワインがより身近に」ということが言われました。

その時のことを思い出し、財務省の貿易統計から、オーストラリアワインとともに輸入量を整理してみたのが、


こちら
(単位は千klです)

確かに、チリワインは2006年までは横ばいで、2005年などはオーストラリアに抜かれた、という状況だったのが、EPAが結ばれた2007年くらいからググググッと伸びており、今では30,000千klを超えています。

反面、オーストラリアワインは横ばい状態で、現在では3倍以上の差がついています。


この二か国(や、アルゼンチンもそうかも)、日本では、ヨーロッパではないお手軽ワインとしてイメージ的に競合していますが、今やこんなに差があったんですね。

この差が全てEPAをふまえた関税のせい、とは言いませんが、少なからず影響を受けていることも間違いないでしょう。

さてさて、今回の日豪のEPA協定の行く末はどうなるのでしょうか。。。。。。


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