Yuhiの読書日記+α

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余命1ヶ月の花嫁

2011年01月10日 01時03分33秒 | 映画(や行)
末期の乳ガンに冒されてしまい、わずか24歳でこの世を去った長島千恵さんの愛に満ちあふれた生涯をつづる感動ストーリー。監督は廣木隆一、キャストは榮倉奈々、瑛太、手塚理美
、柄本明他。

<あらすじ>
イベントコンパニオンをしている長島千恵(榮倉奈々)は、2005年の秋、左胸のしこりが乳ガンとの診断を受ける。そのころ、仕事先で出会った赤須太郎(瑛太)から交際を申し込まれ、一緒にガンと闘うという太郎の言葉に動かされて交際をスタートさせる。千恵の体調もいつしか安定し、次第に病気のことも忘れていくのだが……。(シネマトゥデイ)


基本的に主人公が病気で死んでしまう話というのは、見る前から気が滅入ってしまうので、自分から見たいとは思わないのですが、たまたまテレビで放送されていたので録画してみました。

この話って実話を基にしているそうですね。実話のせいか、はたまた色んな人が既に知っている話のせいか、あまり脚色はせずに淡々と話が進んでいった感じでした。でも、分かってはいても、ラストはやっぱり切なかったです。

若くして病気になってしまった千恵はもちろんのこと、その彼女を見守る太郎や、最後まで二人を支えた周りの人々も、皆辛くて苦しい日々を過ごしたことでしょう。
中でもお父さんは、特に辛かったんじゃないかなと思います。昔、愛する妻をガンで喪い、残された一人娘を一生懸命愛し育ててきたのに、その娘もまたガンに罹り余命いくばくもないなんて・・・。それを思うと、ただ見ているだけで胸が苦しくなりました。

ただ、この話の救いは、暗くて辛いだけの話ではなかったところ。こんなにお互いを想い合える相手に巡り合えた千恵と太郎には、ある意味羨ましいなと思えました。長く生きたとしても、そういう相手に巡り合えない人の方が多いんじゃないかな。短かったけど、濃密な幸せな時間を過ごせたわけですもんね。

とにもかくにも、若くてもガンになることはあるので、ちょっとでもおかしいと思うことがあれば、早く診察を受けないといけませんね。私自身も気をつけたいと思います。

許されざる者

2010年06月11日 00時18分33秒 | 映画(や行)
銃を捨て密かに暮らしていた老ガンマンが、償金稼ぎのために再び銃を取る姿を描く西部劇。監督&主演はクリント・イーストウッド、その他キャストはジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、リチャード・ハリス他。

<あらすじ>
荒事からは足を洗っていたウィリアム・マニーの元へ若いガンマンが訪れる。娼婦に傷を負わせ賞金をかけられた無法者を追うためだ。マニーのかつての相棒ネッドを加えた3人は追跡行に出かけるが、その頃、町の実力者の保安官ビルは疎ましい賞金稼ぎたちを袋叩きにしているところだった。やがてビルの暴力が黒人であるネッドにも及んだ……。(allcinema ONLINE)


アカデミー賞受賞作ということで、とても期待して見たら、中盤くらいまでは、実に淡々と話が進んでいき、あまりメリハリのない映画だなーと、少々退屈気味でした。

昔はそれなりに凄いガンマンだったんだろうけど、今や馬にもロクに乗れない、よぼよぼのおじさんになってるし、過去の悪行を改心して、決してアルコールも飲まないし、人を傷つけることもためらうような人になってしまっているので、こんなんで賞金稼ぎなんてできるのかなーと少々不安に・・・。
しかも、賞金稼ぎ達を撃退している保安官が、かなり強引でアクドイ。今のマニーじゃ、とても太刀打ちできそうもないし・・・。

と思っていたら、後半は思わぬ展開になってきて、画面から目を離せなくなってきました。特にネッドのことは、まさかそうなるとは思ってなかったので、かなりビックリ。

2度と悪の道には踏み入れまいと心に決めていたマニーが、結局は元の道に戻ってしまったことに、運命の皮肉というのをすごく感じましたね。
中盤までのどこにでもいそうな人のいいおじさんとうって変わって、ラストの冷酷無比な表情はすごかった。ちょっとゾーっとしましたもん。
クリント・イーストウッドの俳優としての素晴らしさも堪能できる映画だったように思います。もちろん、ジーン・ハックマンやモーガン・フリーマンら脇のキャストもとても素晴らしかったです。

すごくスリリングな展開のストーリーというわけではないけど、後からずっしりと重いものが残るお話でした。もう一度、最初からじっくり見てみたいです。

やさしい嘘

2010年05月04日 00時00分08秒 | 映画(や行)
祖母、娘、孫の3世代の女性達が織り成す“家族の絆”を描いた感動作。監督はジュリー・ベルトゥチェリ、キャストはエステル・ゴランタン、ニノ・ホマスリゼ、ディナーラ・ドルカーロワ他。

<あらすじ>
グルジアで暮らすエカおばあちゃん(エステール・ゴランタン)の楽しみは、孫のアダ(ディナーラ・ドルカーロワ)にパリに住む息子の手紙をフランス語で読んでもらうこと。だがある日突然、訃報が届く。(シネマトゥデイ)


タイトルの「やさしい嘘」というのは、こういうことだったのか、と見て納得しました。確かにこういう嘘は、人を陥れる為の嘘ではなく、相手を思いやる気持ちから出る嘘ですもんね。嘘は嘘だし良いことだとは言えないけど、気持ちは分かるな~。

この映画に出ているおばあちゃんが、すごく上品で可愛らしいのですが、なんと85歳で初めて女優デビューしたという方らしい。でも、とても初心者には思えない、堂々とした演技力でしたよ。この映画の鍵は、このおばあちゃんにかかっていると言っても過言でない重要な役だったけど、ピッタリ合ってて良かったです!

ストーリーは、淡々としていて、それほど起伏のある話じゃないですが、何故か見入ってしまうところのある映画でした。
ラストはちょっと意外なもので、これには意表を突かれましたけど、なかなかいい終わり方だったのではないかと思います。

夕凪の街 桜の国

2010年02月13日 23時35分28秒 | 映画(や行)
こうの史代の同名コミックを実写映画化したヒューマンドラマ。監督は佐々部清、キャストは田中麗奈、麻生久美子、吉沢悠、伊藤充則、中越典子他。

<あらすじ>
昭和33年広島、皆実(麻生久美子)は同僚の打越(吉沢悠)から求愛されるが、彼女は被爆した心の傷と、自分が生き残った罪悪感に苦しんでいた。やがて、皆実に原爆症の症状が現れ始める。半世紀後、皆実の弟の旭(堺正章)は家族に黙って広島へ向い、父を心配した七波(田中麗奈)は、後を追う内に家族のルーツを見つめ直す。(シネマトゥデイ)


原作はマンガだそうなのですが、私はこういうマンガがあったことさえ全然知らなかったのですが、なかなか良かったです。
原爆を取り上げているのですが、実際に起こったできごとをそのままを描くのではなく、もっと後の時代に受けた影響を描いているのがとても珍しく、余計に胸が詰まりました。
原爆って、その時代はもちろんのこと、もっと後々の世代にまで、多大な影響を与えているのですね。結婚にまでここまで障害があるなんて思っていなかったので、本当に心が痛みます。

この映画は、前半と後半で時代が変わりますが、私としては前半部分が特に心に残りました。やっと幸せを掴みかけた皆実が、原爆投下から随分経っているのにも関わらず、病を発症して亡くなってしまう・・・というのが、見ていてとてもたまらない気持ちになりました。
皆実役を演じた麻生久美子さんの優しそうなはかなそうな雰囲気もピッタリでしたね。
後半部分の主役を務めた田中麗奈さんは、サバサバとしたボーイッシュな役柄がよく似合っていました。

善き人のためのソナタ

2009年04月21日 00時18分29秒 | 映画(や行)
ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に、強固な共産主義体制の中枢を担っていたシュタージの実態を暴き、彼らに翻ろうされた芸術家たちの苦悩を浮き彫りにした話題作。第79回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した。監督はフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク、キャストはウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ他。

<あらすじ>
シュタージ(国家保安省)の局員ヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と恋人で舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)が反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。ヴィースラーは盗聴器を通して彼らの監視を始めるが、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられ……。(シネマトゥデイ)

任務一筋の冷徹なヴィースラーが、監視対象からの影響を受けて、少しずつ変化していく様子が、決してドラマチックではないのに、というか逆に淡々としているだけに、余計に胸に沁み入ってきたような気がします。

主演のウルリッヒ・ミューエの演技も抜群でした。最初の頃は能面のような無表情で冷静沈着を絵に描いたようだったのが、ほんの少しずつ表情が表に出て人間らしさが表れて変わっていく様子が、すごく自然で素晴らしかったです。でもこの方、亡くなってしまったんですよね。ものすごくいい俳優さんだったと思うので、もう新たな作品で演技を見ることができないのが残念です。

それにしても、この映画で描かれている監視社会が現実にあったことだということで、愕然としてしまいます。こんなことがあると、誰も信じられなくなってしまいますよね。今でも現実にこのような事が起こっている国があるのかもしれず、ゾッとしてしまいます。


容疑者Xの献身

2008年11月18日 00時07分04秒 | 映画(や行)
第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞に輝いた東野圭吾の同名小説を映画化したもの。この作品に登場する物理学者湯川が謎を解く「探偵ガリレオ」「予知夢」も以前ドラマ化され、高視聴率を取っていましたね。
監督は西谷弘、キャストは福山雅治、柴咲コウ、堤真一、松雪泰子他。

<あらすじ>
惨殺死体が発見され、新人女性刑事・内海(柴咲コウ)は先輩と事件の捜査に乗り出す。捜査を進めていくうちに、被害者の元妻の隣人である石神(堤真一)が、ガリレオこと物理学者・湯川(福山雅治)の大学時代の友人であることが判明。内海から事件の相談を受けた湯川は、石神が事件の裏にいるのではないかと推理するが……。(シネマトゥデイ)


原作の小説を読んでいたし(感想はコチラ)、ドラマの方は一度も見ていなかったので、この映画も特に見るつもりはなかったのですが、たまたま、友人からチケットをもらったので、見てみることにしました。

いやー、見てみると、湯川があまりにもカッコイイのにビックリ。私が原作を読んでいた時の湯川のイメージは、ものすごいオタクな感じの偏屈者だったんですけど、福山雅治が演じると、スタイリッシュで知的&クールな学者さんになるんですねー。今後、このガリレオシリーズを読む時には、福山のイメージになるんだろうなぁ・・・。

それと、花岡靖子役の松雪泰子も読んだ時のイメージといい方に違っていました。これだったら、石神が好きになっちゃうのも分かる!って感じで、ナットクできてしまいましたね。

こうして見ると、原作を読んでいても、映画は映画で楽しめるものですねー。この話は、どちらかというと人間の心の動きが中心になっているので、映画にするとイマイチ見せ場がなく盛り上がりに欠ける(その分、冬山登山のシーンが付け加えられたのかな?)し、テンポも遅く感じたのですが、今まで自分のイメージだけで考えていた世界が、実写で描かれるのを見るのもまたオツなものだなーと改めて思いました。

それにしても、原作を読んだのって、もう2年半も前のことなんですよねー。内容は覚えていると思っていたのですが、すっかり忘れてしまっていたようで、あのオチの所では思い切りビックリしてしまいました(苦笑)。
そういえば、原作を読んだ時も、ヤラレター!なんて思っていた筈なのに、すっかり忘れるなんて、自分がちょっと怖い・・・(汗)。


夜霧のマンハッタン

2008年06月29日 00時03分13秒 | 映画(や行)
マンハッタンを舞台にした絵画をめぐるサスペンス。出演は、ロバート・レッドフォード、デブラ・ウィンガーほか。

<あらすじ>
ローガン検事補(ロバート・レッドフォード)は、ケリー弁護士(デブラ・ウィンガー)からチェルシー(ダリル・ハンナ)という女性を紹介される。チェルシーはある絵を盗もうとしたとして、起訴されそうになっていた。その絵はチェルシーの父が描いたもので、彼女の誕生日にプレゼントされたという。絵の裏には父のサインもあると聞き、ローガンはサインが本当にあれば訴えは取り下げると約束したのだが・・・。

タイトルは聞いたことがあったのですが、すごく詩的な邦題がついているので、てっきりラブ・ロマンスものなのかと思ってたんですよね。実はサスペンスものなのだとは、観るまで気づきませんでした。

とは言え、軽いノリの入った恋愛もの的な要素も強い作品だし、思ったよりもアクションっぽい部分もあるし、意外と気楽に観ることができるストーリーでした。
ロバート・レッドフォードもやや3枚目な感じで、娘とのやり取りがなかなか笑えました。

ストーリー展開はありがちな感じだし、ご都合主義な部分も結構目に付いたので、サスペンスとして観るとそこまでハラハラ・ドキドキするわけではなかったけど、ラストの真犯人にはやられました!ここで驚くことができた分、評価が一段上がったかな~。


容疑者 室井慎次

2006年10月24日 00時14分35秒 | 映画(や行)
 「踊る大走査線」の大ファンだったし、「交渉人 真下正義」は映画館で見たので、その際予告でやっていたこの映画は、ずっと見ようと思っていながら、結局テレビで放送されるまで見ることができなかった作品です。
それがDVD化されてからも、それほど時間が経ってないように思うのに、もうテレビで放映されるなんてラッキー♪と思ったのですが・・・。

 これまでの「踊る~」のイメージで見ると、正直言ってかなりキツイ映画でした 
なんといっても、ストーリーに盛り上がりが全然ないし(室井さん自身はほとんど動かず常に受身)、警察内部の抗争とか本筋とあまり関係ない所でダラダラした描写ばかり。ハラハラ・ドキドキも、思い切り笑える場面も、はたまた切なくなるところも全然なかった。あげくの果てに、思い切りガクっとくるようなつまらないオチなんて
(この話で唯一評価が上がったのは、筧さんと真矢みきさんくらいかな。新城は案外良い人だった)

 こういう話だったら、「踊る~」や「室井」のコアなファンの為のサービスとして、思い切り短く1時間程度の話にまとめて、テレビのスペシャル番組かDVDの特典とかにしても良かったんじゃないかなと思います。

 室井さん自身はとても真面目で真っ直ぐな人で好感を持っているし、「踊る~」の中ではとても重要な役割を持っている人ですが、主役にするにはあまりにも寡黙で感情を表に出さなさ過ぎます。やはり青島刑事のような人と一緒にいるからこそ、引き立つ存在なんだなと思いました。

 次はぜひ「踊る3」をお願いしたいものですね。