旅が好き・そして日々の時間で気の付く事を。

旅では人々の生きた来た跡を訪ねてみたい。
時間が出来たので、今までにしなかった事に手を出してみようと思う。

ある男の死

2023-03-12 18:18:55 | 日記
 その男は都内有名大学の在学中に発病しました。在学中は高いビルの窓拭きのアルバイトに励む苦学生でした。
病名は統合失調症。

 その後母親が引き取り通院していました。病状が落ち着き母親の信じている県外の宗教法人で奉仕活動をしていました。その後地元に帰り母親と一緒に生活をしていました。当時、身内や兄弟は何かと世話をしていましたがまだ前向きには生きられなかったようです。
 発病後二十数年が経ち、障害者支援員や施設の相談員さんの世話になり、グルーホームへの入所や作業(仕事)を得ることになりました。働いて金を得ることを再び経験することが出来ました。

五年くらい経って
「貯金が出来る様になった。」「今が人生で一番良い」と笑顔で言っていました。
そして、ガンが見つかりました。癌治療が辛かったのか治療を中止したようでした。(酒とタバコが止められない我が儘だった)とか
見た目も症状が進んでいるのが分かる様になりながらも働こうとしていたようです。亡くなる三日前まで腹水が溜まった身体で・・・・・。

 彼をそこまで動かしていたのは何だったんだろうか?。ここからは想像です。
 今日する事がある。
 誰かに期待されている。
 自分の使えるお金がある。

 同じ病を持つ方や悩まれている方々に伝えたい。
 「病は必ず治ります。希望を捨てないように。」

相談支援員さん、施設でお世話になった皆さん「ありがとうございました。」

  鳥雲の浮かふ西空逝く人の
    母と並ひて笑ふ姿を




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