● prologue
今回は仕事とプライベートを一緒にしたような旅。
琉球大学のウェルネス研究プラットホーム監修による、健康を推進する体験プログラムに参加しました。
場所は新潟県十日町市にある池谷地区。
沖縄の研究所が雪の深い新潟県を選んだというのが、意外でおもしろいですね。
十日町プロモーション大使の私は、今回の旅を楽しみにしていました。
豪雪地帯として有名な十日町。でも出身者に積雪日本一をアピールされると「青森の酸ヶ湯の方が雪が深いよ」と、よく競い合ったものです。
そんなの競ってどうするの?と思われるでしょうけれど、親がリンゴ王国出身なので、つい。
以前十日町を訪れたのは暑い真夏で、冬に向かうのは初めてです。
いよいよ、雪の深さを体験する時がやってきました。
● 長岡のマンホール
今回の旅は、早朝の長岡から始まります。
電車が出るまでの少しの時間、駅前大通りを少し散歩しました。
マンホールがデザイン性に富んでいて、すばらしいわ。
やっぱり長岡といったら日本一の花火。あれ、でも十日町の火焔土器っぽいものも描かれていますね。
長岡でも出土されたのかしら?
・・・十日町の人には黙っておきましょう(笑)!
新幹線で次の駅の浦佐まで、上越線に乗っていきます。
電車の中から、徐々に夜が明けてくる様子を眺めます。
日が射すと、それまで暗かった雪原一面がぱあっと輝き出します。
雪国の夜明けは荘厳です。
絵に描いたような雪国の光景。窓の外に広がる、アナザーワールド。
朝から天気が良く、空は晴れ渡っています。
しかし一面雪の世界ですから、外はキリキリに寒いでしょう。
● 長靴にフード
浦佐駅に着き、電車を降りました。
北へ帰る人の群れは誰も無口で~♪
そんな風情で、駅の階段を上る人々。
フードをかぶり長靴を履いている人がいて、ちょっとビックリ。
このあと、よくよく見かけましたが、この時はまだ見慣れておらず(魚屋さんみたい)なんてのんきに考えていました。
● 浦佐駅
上越新幹線の停車駅の中でも、存在感が薄いと言われている場所です。
でも、辺りは見どころがいろいろあっておもしろそう。
たしかに、新潟にはうまさがぎっしり詰まっています。
お米、お酒、お魚にお肉に・・・おいしそうなものはたくさんありますね。
浦佐駅を外から眺めました。雪の陰に大きなろうそくが隠れています。
ん? 裸押し合い?
よくわからないまま、駅の周りを散策してみることにしました。
近くにあるという毘沙門堂に向かってみます。
正式名称は浦佐普光寺というお寺で、年に一度行われる日本三大奇祭の一つ、裸押し合いが有名だそう。
そのお祭りが行われるのは、3月3日。
明日じゃないですか。なんという偶然!
これは見に行くしかないですね!
『雪国』の物語に登場しそうなレトロな通りを抜けてお寺に向かいます。
● 毘沙門天は多聞天
毘沙門堂への参道入口。奥にお寺の門が見えます。
奉納された提灯には多聞天、横ののぼりには毘沙門天と書かれています。
毘沙門天は多聞天だということを、この辺りの人はわかっているんですね。
ここを通って、大きな山門の下へ。
若人たちが参道の石段に藁を敷き詰めて、セッティング中でした。
なぜ藁を敷いているのか、文章だけではわかりませんよね。
積もった雪でバランスを崩して人が転ばないよう、滑り止めのための藁なんです。
● 雪と藁を踏みしめて
お祭りの前だから、お寺は女人禁制だったりして...とおそるおそる聞いてみると「大丈夫ですよ、どうぞ!」と爽やかに言ってくれました。
そこにいた若人たちが、フレンドリーに笑顔で手招きしてくれますが、かといって「は~い」と行けない、雪国ビギナー。
滑らないように気を付けながら、ゆっくり時間をかけて藁を踏みしめていきました。
ちょっと油断をすると、すぐに滑って転びそうな、踏み固められた雪。
こうなってくると、ゴム長靴のありがたさがわかります。
そばまで来ると、あらためて見上げるほどの大迫力。
まっすぐ立てられた木はなんのためにあるのか、おわかりですよね。
雪の重みで屋根がつぶれるのを防いでくれるものです。
ようやく、藁の段をのぼりきりました。目指すは毘沙門堂です。
大きなろうそくが2つ、お堂の前に立っています。
木造りの堂々とした古刹。扁額には多聞天王と書かれていました。
大きな鰐口を鳴らします。ゴォ~ンと深い音が出ました。
参拝をしてふりむいた光景。どこもかしこも滑りそう。
藁を踏みしめてそろそろと進まないといけません。
● 不動明王の泉
さらに奥に進むと、不動明王の泉がありました。
龍の口から水が出ています。ここもびっしりと、藁で被われていました。
うっかりすべって、泉の中に落ちないようにかしら?
お寺を少し遠くから見ると、雪を削りに削っていることがわかります。
大人がすっぽり埋まってしまうくらいの雪の高さ。
境内では、明日のお祭り当日に向けて、除雪作業が続いていました。
● 裸じゃないポスター
ポスターがありました。それほど裸じゃありませんね。
自粛しているのでしょうか。
開始は明日の夜のようなので、時間的にちょっと難しそう。
(キャー、ハダカなんて、恥ずかしくて見られないわ~)と思っていましたが、実際に見られないとなると、がぜん残念になるもの。
人ってよくばりですね~。
お寺の奥の白山神社にも、あわせて参拝しました。
お祭りに備えて、すでに警察の詰めどころもできています。
お寺のすぐ横を流れる川。柵がないから、ボーッとしていたら落ちますね。
● 千手院
十日町には、千手という地名があります。
そこと関係あるのか、ないのかわかりませんが、毘沙門堂の隣には千手院というお寺がありました。
入口にかかっているのは、サンシェード・・・じゃなくって雪よけでしょう。
かろうじてお寺への参道は除雪されていますが、そこ以外は雪が深くて、境内には春になるまで入っていけません。
日の光が雪に反射して、辺りはまぶしく輝いています。
● 浦佐のマンホール
お散歩中のわんこが電信柱のにおいを確認するように、私は新しい場所を訪れたら、マンホールをチェックします。
ここ浦佐のマンホールは、山々をバックに花とスイカのデザイン。
少し緑がかって見えるのは、スイカだからではなく、ちょっと苔むしているためです。
小さめのものもありました。これはスイカオンリー。
今この雪の中では想像つきませんが、夏になったら、ここはスイカの名産地になるんでしょうね。
● 角栄さんの銅像
ここは田中角栄氏の選挙区。浦佐駅は彼が誘致したと言われており、駅前に大きな銅像があると聞いています。
最近では知らない人も増えてきたといいますが、それでもいまだに「日本一有名な田中さん」である彼に会いに行かなくちゃ。
駅の両側をキョロキョロと見回しますが、それらしきものはありません。
あれ、いないのかな?
まさか、レーニン像のように撤去されちゃったとか?(ペレストロイカかい)
雪に埋もれて見えなくなった可能性もあるため、お土産屋さんに場所を教えてもらいました。
やけにドラマチックな空を背負って立つ角栄さん。台座が明らかに規格外の高さで、表情がいまいちわかりません。
きっと、雪に埋もれないようにでしょう。
銅像は車道に面した場所に立っていて、下から見上げるとかなり大きいとわかります。
雪が積もらないよう、頭上にガードがついているところに、地元住民の角栄愛を感じます。
屋内に作ればいいのに…という心の声は、風に流してくださいね。
その2に続きます。
綺麗ですね。
日常生活から離れた景色には
いつも感動します。
新潟は大阪からかなりの距離なんです。
東京と一緒くらいかな?
(単に自分がアップするのが遅すぎるだけですけど(T_T)!!)
人が歩いた気配のない雪原って、美しいです。
たしかに大阪から新潟にって、行くのが大変そうですね。でも今回現地でお世話になった方は、関西から一家で十日町に移住したという人で、バリバリ大阪弁でした(^O^)
今でこそテレビで大阪弁も珍しくないですが
以前は関東方面の女性からは
敬遠された言葉だったんですよ。
軽いというか
品がないというか。
さんまのお陰かな?
慣れって凄いです。
広島の「おどりゃあ」の方がこわいような?でもこれもイメージかしら?
ちなみに横浜では、「じゃん」はほとんど言いません。言うのは神奈川の西部地方かも。ふだん聞き慣れないじゃん(笑)!