風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

遠くて近い房総へ-2

2014-12-14 | 千葉
その1からの続きです。

○ 一路半島南下

次は養老渓谷です。
南下する形になります。
そろそろお昼を食べておきたい時間ですが、渓谷の近くで渋滞ができているかもしれないため、まずはそちらに向かいます。
日が高いうちに散策を済ませておきたいので。

養老渓谷は範囲が広いため、養老渓谷駅に向かいました。
くるり線の小さな駅です。
久留里線!おととし開業100周年で、気になっていたんですが、遠くてなかなかこれずにいました。
電車は、日中は2時間に1本くらいしか通らないそうです。乗り遅れできません。
(あとで確認したら、小湊鉄道線のまちがいでした。鉄子じゃないのよ…)

○ 橋を渡って渓谷へ

駅前でカーナビは終了。ここからの道がよくわからなかったので、道の表示を探しながら進みました。
と、朱塗りの太鼓橋と「出世観音」の表示が目に入ります。
笠森観音を訪れたところなので、気になってここも行ってみることにしました。



白鳥橋という吊り橋を抜けます。車ギリギリ~。
なおも進んでいくと、やがて朱塗りのゆるい眼鏡橋のような形の橋が現れました。



橋好きなので、テンションが一気に上がります。
車を停めて、渡ってみますよー。





この橋の向こうに、観音様がいると聞いて、お参りすることにしました。
歩いて200mとのことですが、これも石段ののぼりが続き、なかなかハード。
黙々と登って、ようやく到着しました。



誰もいない、とても静かな境内。
もう落ち葉焚きは終わったようで、あとはお正月のどんと焼きを待つばかりといった感じ。
出世観音を前にして、「出世ってなんだろうね」と、zimaと哲学めいたことを話しながら、お参りしました。
zimaは、ろうそくを奉納していました。
灯されているろうそくには、一本一本に奉納者の願いが書かれています。
「自分の願いを書くみたいだね」とペンを取ったたのに、ろくそく台に置かれたものには、自分のだけ名前が大きく書かれていたので「願いはいいの?」と笑いました。

細道をまた橋まで戻る時に、先程とは別の旅行者ツアーの一団とすれ違いました。
ここはツアーで訪れる人が多いんですね。



途中で「本多忠勝・忠朝を大河ドラマに」の幟を発見。
おお~。ホンダム忠勝、好きなので、私も大河になって欲しいですね~。
本多忠勝は愛知の岡崎出身ですが、大多喜城の初代城主となった、千葉にも縁の深い武将。
1月の勝浦旅行でこの近くを通った時に、お城のことを知りました。
今回もいつの間にか、大多喜町に入っていたようです。

○ 川沿いの遊歩道



再び車を停めて、今度は中瀬川遊歩道を渡ります。
先程とはまた違う旅行社ツアーの一団と一緒になり、最後尾をついていく形で歩いて行きました。





飛び石のような橋を渡って行きます。
京都の鴨川の亀石のようで、ワクワクします。



外は結構寒いため、水もキリキリ冷たそう。落ちたら、かなり悲しい思いをするため、足元に気を付けます。



紅葉は、期待していたほどはありません。もう落ちてしまったのでしょうか。





でも、川沿いの散策時はすがすがしく、気持ちの良いルートです。





最後に、岩をくりぬいたようなトンネルを通りました。
結構長くて外界の光が遠くなり、(地底に入ったみたい)と別世界気分になりました。



1時間弱歩いて、車道へと戻りました。
地図を見ると、全く方向違いのところに紅葉谷がありました。あれー。
「きっとその辺りは紅葉がきれいなんだろうね」と話しましたが、けっこうしっかり散策をしたので、いいかげんおなかがペコペコの私たち。
なのに、近くに食堂はびっくりするくらいありません。
とりあえず、駅まで戻ることにしました。

○ ランチ難民

養老渓谷駅前に戻りましたが、食事できる処はほとんどありません。
もう時間は3時を過ぎており、地方の食堂はいったん閉める時間帯にさしかかっています。
ランチ難民になっちゃった~。

この辺りでは探せそうにないため、市原の方に向かいながら、道の途中で食事処を探すことにしました。
となると、再び養老渓谷に戻るのは大変になるため、残念ながらもみじ谷はあきらめることにします。
今年はあちこちで紅葉を楽しめたし、渓谷自体は満喫できたので、よしとします。

賑やかな通りに差し掛かったと思ったら、久留里駅前まで来ていました。
今度こそ、久留里線の駅です。
久留里城があるため、商店街にもお城がついています。



さらに少し車を走らせて、目についたレトロな食堂に入りました。
ようやく昼ごはんが食べられるわ~。



おじいさんとおばあさんが切り盛りしている食堂で、住居とくっついているお店。
化粧室を借りたら、「家にあがって」と住居エリアの方に案内されてビックリ。
新そばののぼりに引かれて、ざるそばセットにしました。
素朴な昔ながらの味でした。



TVでは、今日の衆議院議員選挙の特番が流れていました。
ちゃんと、期日前投票してきましたよー。

○ 思わぬ夜プラン

遅いランチを食べて、一息ついた私たち。
食堂を出てから「次はどこに行こう?」と考えます。
4時過ぎていたため、もうお寺を参拝する時間はありません。
「帰りがけに大江戸温泉に行く?」と言われましたが、前日スパに行ってきたばかり。
「そうそう、映画のチケットを2枚持ってるんだった」とzima。
「横浜に戻って、みなとみらいで映画観ない?」



房総半島の平原の中で、いきなり別世界の話を振られて、びっくりしました。



冬は日が暮れるのが早く、昼食直後なのにもう周りは夕焼けの景色。



美しい空の色に見とれますが、もうすぐ日が沈んで、夜になってしまいます。
外は冷えていっそう寒くなるから、屋内で過ごせる映画もいいかも。
zimaは上映中の映画をチェックして「自分が見たいのはこの3つ。この中ではどれがいい?」と聞いてきました。
3つの予告動画も見せてくれます。テキパキ動いてくれて助かる~。

選択肢は『ゴーン・ガール』『フューリー』『紙の月』の3作でした。
どれも私の好み路線ではありませんが、かといってクールなzimaに『アオハライド』は似合わない~。
『ゴーン・ガール』はミステリータッチでクレイジーすぎ、『紙の月』は日本映画であらすじを知っている、との消去法で、『フューリー』にしました。
戦争映画は苦手なのですが、友情に焦点が置かれているそうなので、感動があるかと思って。

「じゃあ、横浜に戻ろう」
でも、アクアラインに乗ったと同時に、渋滞に巻き込まれました。
事故があったようです。
混雑を一旦やり過ごすために、うみほたるに寄ることにしました。
zimaはしょっちゅうアクアラインを通っているそうですが、数えるほどしか来たことがない私は、喜びます。



○ 海ほたる休憩

「なんかつまもうか?」
食べてきたばかりなのに、なんとなく気分でお茶をすることにしました。
ここに来たら、毎回食べるのがあさりまん。
今回もついゲットします。



ボリューミー!
スタバのチャイラテとあさりまんを、日没後のおやつにしました。



もう日は沈んでいましたが、冬なので視界がクリア。
湖風がビュービュー吹いて体温を奪っていきましたが、海の向こうの夜景がきれいでした。



休憩後、再び車に乗ると、たしかに混雑ははけており、スイスイと動けます。



そのままつばさ橋を通り、ベイブリッジを通り、宝石箱のようにキラキラと輝く横浜の街へと戻ってきました。



○ 戦車映画鑑賞

みなとみらいのワールドポーターズに滑り込み、10分遅れで『フューリー』鑑賞。→(鑑賞記『フューリー』
結果は、予想よりももっとずっとハードボイルドな戦争映画で、圧倒されました。
映画が久しぶりということもあり、映像はあまりにも衝撃的でした。

私は、観たい映画があったら映画館に行きますが、zimaはヒマな時間を映画館で過ごすタイプ。
だからいろいろな映画を観ているそうです。
ただ、あまり本気で鑑賞していないので、ストーリーを忘れてしまうことが多いとか。
映画で暇つぶしなんて、大人の過ごし方だわ~。

○ お好み焼き焼き

映画を観終わった時には、もう9時過ぎていました。
館内にもレストラン街はありますが、おなかが空いていないので、そのまま家の方へと向かいます。
zimaのリクエストで、お好み焼き屋さんに入りました。

大きなお店で、にぎやか。
TVでは、今日の衆議院議員選挙の開票速報が流れていました。

これまでお好み焼きを作ったことがほとんどないため、無造作に盛りつけられた具が出てきて緊張が走りましたが、学生時代にお好み焼き屋でバイトをしていたというzimaが、手慣れた様子でスイスイ作ってくれました。



なるほど、混ぜて載せればいいのね。よーし作るわよー。



山芋も頼みます。有能なつなぎ!これからお好み焼きを頼むときには、山芋を忘れないようにしようっと。
焼くのに夢中になっており、はっと気づいた時には、11時近くになっていました。
お腹いっぱいになって、解散です。

海の向こうに渡って遠出をしましたが、一日ずっと運転してもらったので、私は全く疲れませんでした。

○ エピローグ

一人でアクアラインを渡る勇気はなく、房総半島に乗り込むには、東京経由で行くしかないかなと考えていた私。
今回行きたかったお寺はどこも、駅からかなり歩く不便な場所にあり、公共機関を使っていくのは大変ですが、今回は車だったので、大変な思いをせずに済みました。
笠森観音をとても気に入ったというzima。私もあのお寺には感激しました~。
古刹ファンが日本に一人増えたようで、何よりです。


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