2-(1)からの続きです。
○ ③青部の吊り橋
SLが山すそを走っていく、絵になる光景。青部駅までやってきました。
駅そばにある青部の吊り橋へ向かいます。
なんだか人の声がすると思ったら、橋の下に、かなり大勢の人たちがいました。
エプロン姿など、おおよそ橋の下にはいないような格好で、きれいに並んでいます。
(なにをしているんだろう?)と思ったら、なんとドラマのロケ中でした。
河原に大勢並んでいるのは、エキストラの人のようです。
ミシミシ音を立てて上を歩いても大丈夫なのかな~?と、渡ることをはばかられて、しばらく様子を見守ります。
監督は結構厳しく、怒号が飛び交っています。
いらついている声で、辺りはシーンとしている中で、私たちだけ上できゃっきゃっと楽しんでいたら、いくら一般人とはいっても顰蹙かしらと思い、(怒られたくないしね)と、静かにしていました。
でも撮影クルーは、私たちのことなんてまったく気にしていない、というか、見えてもいないよう。
そんなに橋は高いところにあったかしら?
集中していたからかもしれません。
何度もだめだしが出た後で、ようやくOKが出たので、私たちもようやく安心して上を渡りました。
死人役の人が遠くに見えたので(木の下に倒れている白い人)、どうやらサスペンスもののようです。
ロケを上から見るなんて、すごい体験だわ。
殺伐とした殺人現場を眺めながら、橋を渡るなんていうのも、なかなかないことです。
それにしても、なんのドラマだったんだろう?
静岡の吊り橋は、踏み板が細くても、両手が届く位置にワイヤーがあるため、十津川に比べて恐怖感はありません。
物足りないなあと思っていたら、足を踏み外しかけて、肩でワイヤーに寄りかかりました。
ワイヤーがなかったら危ないところでした。油断禁物ですね。
ところどころ、壊れている箇所もあるし、足元注意です。
あたりは時が止まったかのような田舎の光景。駅も雰囲気がありました。
○ ④両国吊り橋
それから両国駅そばの、両国吊り橋を渡りました。
駅を隣に見下ろしながら渡っていくのは、なんだか本当に綱渡りをしているみたい。
まあ、人生すなわち綱渡りですからね!
橋の上では、向こう側からやってくる子供連れのお母さんとすれ違いましたが、娘に手を引かれるお母さんはとっても腰が引けていました。
よっぽど怖かったようで、真ん中までも行かずに、途中で引き返していました。
いくらワイヤーで補強されていても、やはり足の下がはるか遠くに見えるというのは、不安になるものです。
渡り終わった後、車で上写真右側の車道を移動するとき、左側にこの吊り橋が見えました。
○ ⑤八木の吊り橋
それから八木の吊り橋へと向かいました。
キャンプ場の近くですが、天気も悪いしまだ季節には早いため、辺りには誰もいません。
建てつけのせいか、見た感じよりも揺れました。
河口近くでは、ライダーチームや家族連れなど、なにやら吊り橋人口が多かったので、ちょっと戸惑いましたが、川をさかのぼっていけばいくほどどんどん人がいなくなって、もはや完全に貸し切り状態。
やっぱり、こうでなくっちゃね!!川と吊り橋と私。ラララ~♪
○ ⑥小山の吊り橋
それから、大井川沿いに、未チェックの吊り橋を見つけました。
ユキが橋近くまで行ける道を見つけてくれて、対岸に渡り駐車スペースを探して、渡ってみました。
発電所後の近くにある小山の吊り橋。なぜかここだけ、記念スタンプがあります。
(が、インクがないため、見るだけ~)
赤い橋で、川の青さと緑のコントラストが印象的でした。
前もってチェックしていたのではない吊り橋を目にすると、宝物を見つけたように嬉しくなります。
さらに渡ることもできたので、もう気分爽快!背中に羽がついたようなウキウキ気分です。
ただ、未チェックの橋は、アクセス困難な場所にあることが多く、指をくわえながら車で通り過ぎるだけの時も、多々あります。
これまで、吊り橋探検に行く時は、いつもいい天気に恵まれていましたが、この週末は嵐という予報。
なるべくもってほしいと祈るばかりですが、雨はぽつぽつと降ったりやんだりしています。
○ 千頭駅
SLが見えてきた!と思ったら、大井川鉄道の終点、千頭駅にさしかかりました。
もくもくと煙を上げたSLの周りでは、大勢の人々が撮影に興じています。
これまで人けもなかったのに、一気に人が増えて、観光地だわー。
小6の時に、家族で大井川鉄道に乗りました。
SLに乗れるとはしゃいで、窓から身を乗り出して外を眺めていたら、石炭の煙が目に入って、痛くて痛くてたまりませんでした。
煤を取ろうにも、奥に入り込んでしまってなかなか取れません。
ポロポロ泣きながら乗りつづけ、降りた駅で親が目薬を探してくれましたが、どこにも売っておらず、駅の救急箱にも無かったので、子供心に絶望したことを覚えています。
今でも汽車を見ると(うわっ、煙のすすが目に入っちゃう)と思いますが、今では改良されて、かなり煤の量も減ったんだとか。
確かに、近くを通っても、まるで煙のにおいはしませんでした。
「ここから、非電化の電車になるんだよ」とユキが教えてくれたのを「妃殿下の電車」だと思い、(なんてロイヤルな場所なんでしょう、時が時なら「妃殿下の馬車」になったのかもね)と思いました。
皇室は関係ないみたいです。
○ 寸又峡 求夢荘
そのうちに雨が大粒になり、だんだんひどく降ってきたので、寸又峡へ急ぎました。
この日の宿へ向かいますが、その途中、かなり秘境っぽい場所なのに、ここまでバスがやってくることに驚きます。
寸又峡には車は入れませんが、そのギリギリの際にある旅館、求夢荘に泊まります。
予定では、チェックイン後に寸又峡ハイキングをして夢の吊り橋まで行く予定でしたが、大雨でどうにも身動きがとれず、雨音を聞きながら、ゆっくりお茶タイムにしました。
そして早めに温泉へ向かい、身体を温めます。
山の中なので、まだまだ寒さを感じますが、とぅるっとぅるの美人の湯で、お肌はすべすべになりました。
露天風呂につかって見るザーザー雨も、また乙なもの。
それにしても、前回の那須旅行も爆弾低気圧に当たり、大雨の中を露天風呂に入っていたので、(また同じパターン・・・)と思います。
春は意外に天候が変わりやすいし、さらに山の中なので、雨がちになってしまうんでしょうね。
夕食には、ヘルシーな山の食材が食べきれないほど出てきました。
天ぷらも揚げたてをもってきてくれます。タケノコ、川海老、ナントカあぶら(菜っ葉)など。
手打ち蕎麦もおいしくて大満足。全部で17品も出てきました。
昼食は道の駅のおもちだけですませてしまったので、しっかりいただきます。
おなかぱんぱんになりながらも、おいしく完食しました。
宿泊客の一人の男性が、食事時にぶつぶつ独り言を言い続けていたり、大声をあげたり、うろうろと不審な動きをしていたので、なんとなくみんな気にしていました。
突然ステージに行って、カラオケのマイクを握り始めた時には、それまでわきあいあいと、テーブル同士で話に興じていた誰もが、シーンと、物音一つ立てなくなりました。
そういう時って、それまでさわがしかった小さな子供たちも、空気を察して黙りこむものなんですね。
私も息を殺していましたが、ユキは「見事に会場が一体化した瞬間だったね」と、平気そうでした。
○ モモとピー子
食後、囲炉裏のソファにわんこがすやすや寝ているのを発見。かわいーい。
どんなに撫でてもさすっても、嫌な顔一つしない、大人しいいい子です。
モモという5歳犬だと教えてもらい、「看板娘?」と聞いたら、「というより女将だね」と宿の人に言われました。
なんだか鳥の声もするなと思ったら、桜文鳥もおり、文鳥好きの私は、一気にテンションが上がります。
また温泉につかりにいったり、モモや文鳥と触れ合ったりして、ゆっくり夜になりました。
日記を書いてから12時半に就寝しましたが、なぜか寝付けず、3時半になってしまいました。
ずっと大雨が降り続いているのを悲しい思いで聞き、(夜のうちに雨がやんでいますように、神さま仏さま、お願い!)と念じました。
3-(1)に続きます。
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