らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

平年とは

2016-06-12 | 雑学

天気予報を聞いていると、平年より雨量が多いとか、気温が高いなどとよく報じていますが、「平年」とはどういう意味なのかご存知でしょうか?
私は過去10年くらいの平均かと思っていましたが、調べてみるとそうではないようです。

「平年」
平年とは、過去30年の平均で、10年に1回更新するそうです。
その10年は、西暦年の下一桁の数字が1になる10年ごとに更新しているのだそうで、例えば今年(2016年)の「平年」は、1981年~2010年までの30年のデータを使用しているということです。

なぜ30年なのか?
これは世界気象機関で決められているからだそうです。
統計期間については、1935年の国際気象機関(世界気象機関の前身)の会議において、30年間を平年値の統計期間とし、10年ごとに更新するよう勧告され、日本では、気象庁が1921年~1950年の期間以降、西暦の末尾が1となる年に10年ごとに更新しているそうです。

「平年並み」
では平年並み、例えば、今年の夏は「平年並み」であるとか、平年と比べて「冷夏」或いは「暑夏」という場合はどうして決めているのでしょうか?
天気予報を聞いていると、気温や雨量を、「低い(少ない)」、「平年並み」、「高い(多い)」と3つの階級に分けて表現しています。
この3つの階級に分ける区分値も30年間の観測値(例えば夏の平均気温など)を小さい順に並べて、小さい方から10番目まで(全体の33%)が「低い(少ない)」、11~20番目(同33%)が「平年並み」、それ以上を「高い(多い)」に区分し、各階級の出現率が等しく33%(10年)となるように決めているそうです。
この区分値も今年は1981年から2010年までの30年間の資料で作成した値で、区分値も10年毎に更新しています。

「冷夏」や「暖冬」は、これらの階級を用いた表現で、「冷夏」とは、夏(6~8月)の平均気温が3階級表現で「低い」場合。
「暖冬」とは、冬(12~2月)の平均気温が「高い」場合を指しています。
また、これらの反対は、「暑夏」と「寒冬」となります。

なお、平年値として集計される要素には、気温、降水量、風速、積雪量などの観測値や、初雪・終雪、初霜・終霜、桜の開花日・満開日、紅葉日、春一番、梅雨入り・梅雨明け、台風の発生数・上陸数・接近数、流氷接岸初日、流氷初日、初冠雪などの季節変動やそれに伴う生物の活動など、多くの種類があります。

気象予報で「平年並み」とか、「平年に比べて」等と報じていたら、その平年とは、2010年代(2011年から2020年まで)の10年間においては、1981年から2010年までの30年間の平均値と比較しているということをご理解ください。