ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

続・ノヴェッラ教会 ‐ フィレンツェ

2011年08月29日 | イタリア

 サンタ・マリア・ノヴェッラ教会中央祭壇の壁面。
 ここには、若き日の<ミケランジェロ>が師事した画家、ドメニコ・ギルランダイオが 「聖母マリア伝」を描いている。
 ちなみに彼は、ダ・ヴィンチが参考にしたという 「最後の晩餐」を、<サン・マルコ修道院>に描いている。

 Photoこの 「聖母マリア伝」(写真上)の主題はマリアの母、聖アンナの物語である。

〈 ある日、アンナの夫ヨアキムが、エルサレムの神殿へ供物
〈 を捧げに行くと、子供がないことを理由に祭司長からなじら
〈 れ、神殿からも追い払われてしまいます(写真上)

〈 ヨアキムは、失意のうちに荒野に退き、もう家に帰ることも
〈 できないと思い定め、羊飼いたちと暮らしていたのですが、
〈 ある日そこに天使が現れ、妻アンナの妊娠と生まれた子がイエスの母となることを告げられるのです

〈 そしPhoto_2て、そのしるしとしてヨアキムは、エルサレムの金門へ
〈 呼び出されるのですが、やはり、天使に金門に呼ばれたア
〈 ンナと出会います

〈 ふたりは喜びに満ちて抱擁しますが(写真中)、その瞬間、
〈 アンナは子供、即ち、聖母マリアを宿すのです

 この作品では、聖アンナの汚れなき受胎の瞬間、そして、出産後の場面が描かれている。

 また、ギルランダイオは、ノヴェッラ教会の礼拝堂に 「洗礼者ヨハネ伝」(写真下)も描いていて、彼がこの作品を描いている頃、ミケランジェロが弟子入りしたとされている。

  一説によれば、Photo_3この聖母マリア伝の一場面、聖母被昇天のディテール、群像の中に描かれた後ろ向きの人など、ミケランジェロが描いたのではないかとも言われていて面白い。

 ギルランダイオが外出している間に、この教会内で仕事をしている人達のスケッチをミケランジェロが描いていて、その余りの巧みさに驚いたというエピソードも残る。

 この時ミケランジェロ、僅か14歳だったとか。

 余談だが、ミケランジェロの永遠のライバル、<ダ・ヴィンチ>。
 ここサンタ・マリア・ノヴェッラ教会で三年間暮らし、傑作 「モナリザ」を描き始めたとされているが、何とも因縁めいて面白い。
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.371

 ※ 「ノヴェッラ教会 ‐ フィレンツェ」へは、<コチラ>からも入れます。

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