1日1話・話題の燃料

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著書『芸術家たちの生涯』
『ほんとうのこと』
『ねむりの町』ほか

2月1日・石橋正二郎の心

2022-02-01 | ビジネス
2月1日は、映画「駅馬車」の名監督、ジョン・フォードが生まれた日(1894年)だが、実業家、石橋正二郎の誕生日でもある。タイヤ・メーカー「ブリヂストン」の創業者である。

石橋正二郎は、1889年、福岡県の久留米で生まれた。家は仕立屋で、正二郎は次男だった。
17歳のとき、商業学校を卒業し、兄とともに家業を継いだ。
18歳のとき、家業の仕立屋を足袋(たび)製造専業に変更し、29歳のとき、徒弟制だったのを会社組織に変更。社長となった。
32歳で、足袋の裏にゴムを付けた地下足袋の製造を開始。
40歳のとき、タイヤの試作をはじめた。
46歳でブリヂストンタイヤ株式会社を設立。取締役社長となり、自転車用タイヤ、ゴルフボールの生産をはじめた。
ブリヂストンタイヤを巨大な企業に育てた後、1976年9月に没した。
仕立て屋から足袋屋、ゴムのついた足袋、ゴムのタイヤと、時代の流れを読んで事業を発展させていった事業家だった。

石橋正二郎の長女は、創業者である父親からブリヂストンタイヤの株式を相続し、大蔵省事務次官をへて政治家になった鳩山威一郎と結婚した。そして後に首相になる鳩山由紀夫を産んだ。鳩山由紀夫と邦夫の政治家兄弟が資産家になったのは、もちろん祖父が首相という父方の資産もあったろうが、そういう脈絡による。

「私は朝早くから夜遅くまで、日曜も祭日もなく一生懸命に働いた。タイム・イズ・マネーを実行したので人の3倍くらいは仕事したろう。」
と言う石橋正二郎は、モーレツ型の仕事人間だったようだ。

ご存じの方の通り、社長の「石橋」の名を英語にすると「ストーン・ブリッヂ」、そこから「ブリヂストン」の社名を付けた。なぜ「ストンブリッヂ」でないか、そのココロは、タイヤだけに、よく転がるようにひっくり返した、と。
もちろん、米国の「ファイアストーン」にあやかるところもあったろうが、この洒落心は、見習うべきである。
(2022年2月1日)



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