パピとママ映画のblog

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インポッシブル ★★★★

2013年07月06日 | あ行の映画
ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーが主演を務め、スマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇した一家の実話を基に描く感動の人間ドラマ。突如襲った災害により一時は離散してしまうも、諦めることなく生き抜いた家族の絆を描き出す。監督を務めるのはデビュー作『永遠のこどもたち』も好評だったスペインの新鋭フアン・アントニオ・バヨナ。危機的状況の中、サバイバルする人々の姿をパワフルな映像と胸打つ物語でつづるバヨナ監督の手腕にうなる。

あらすじ:2004年末、マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)は、3人の息子と共にタイにやって来る。トロピカルムードあふれる南国で休暇を過ごすはずだったが、クリスマスの次の日、彼らは未曾有の天災に巻き込まれる。一瞬にして津波にのみ込まれ、散り散りになった家族はそれぞれの無事を祈りつつ再会への第一歩を踏み出す。

<感想>死者三十万人ともいわれるスマトラ沖地震による津波の惨状実にリアルに再現している。この災害で離れ離れになった家族に奇跡が起きた実話を映画化したもので、実話だから凄い。もしまったくのフィクションだったらブーイングものである。こんな偶然があるもんか、とでもこれは実話なんだからしょうがない。こんな奇跡が本当に起きたんだと感動で涙が出て、ぼろぼろに泣いてしまった。
でも、考えてみると日本人もようやく津波の映画を直視できるようになった。いや、まだまだ現地の東北の人々の“震災”は終わってはいない。復興税を徴収され、その税金が他の県のゴミ処理に使われていたり、津波で破壊された家のガワだけが残っている場所もまだまだある。

この映画の中の津波のシーンの威力、壮絶さは、2年前の3.11の震災のTV映像でいやというほど見せられた。それまで客観的に津波見ていたが、それをCGではあるが主観で観た感想は目を覆うばかり。確かによくよく考えれば分かりそうなものだが、津波に飲み込まれるとただ流されるだけでなく、瓦礫とか、様々な突起物が浮遊していたり、人間は流されながら瓦礫が体に当たり、時には突起物が体に突き刺さることもある。中には体を引きちぎられてしまった人もいる。

しかし実態は、本当の津波に巻き込まれた人たちの声では、どす黒い海水の中で悶えながら苦しむ。必死に何かに掴まり水面に浮き上がる。そして、いつ来るか分からない救援を待つ心細さと恐怖。この恐怖、それを教えてくれるだけでも価値がある。
映画の中では、クリスマス休暇で遊びにやってきた家族の物語になっている。前の晩のタイの風習、紙風船に火をともして夜空へ飛ばす。それは本当に綺麗で家族も思い出になったことでしょう。だが、次の日地震がありその後に起こる未曾有の大津波が大惨事を起こす。

前半のメインとなるのは、母親のナオミ・ワッツと長男のルーカスとのサバイバル。現場が熱帯ビーチだけに、流されていく人々は水着や軽装の肌を露出した状態で、無防備な肉体を襲う津波の爪痕が容赦なく痛々しく映る。剥き出しの大腿部を刃物で削ぎ落としたような傷跡からの出血が痛々しい。

2人が再会してからまもなく聞こえる「助けて」の声が、人助けなんてしている場合じゃないのに、尻ごみする長男に叱咤激励して幼い男の子を助ける。大惨事のなかでも教育を忘れない、かなりの重傷なのにタフな母親ぶりが感動的に映し出される。
そして、動けない母親の代わりに、病院の中を被害者の家族を捜すために奔走する、長男役のトム・ホランドの真に迫った演技が上手い。この映画自体が地震前から地震後までの、彼の成長の記録と言ってもいいくらいだ。


ちなみに後半では、父親と二人の弟が無事なことが分かり、実家に電話をして嗚咽したり、ちょっと弱気な父親ぶりを見せるユアン・マクレガー。それから気を取り直して、妻と長男を捜しに行くという、感動の再会劇が待っている。
しかし、これは単なる再現ドラマではない。映画が強い照明を当てるのは家族の絆である。サバイバルという中心のテーマに加えて、自然の脅威、命の大切さ、助け合いの精神などを訴えていると思う。
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