いつも話してる、尊敬する、ヘアーサロンの先生の話です。
自分が結婚するときに、父親から言われた言葉が忘れられない・・・
という話をしてくれました。
どんなことばだったの?
「今、船にお前(先生ね)と嫁さんと、わしたち(先生の両親)が乗っているとする。
船が沈みかけるが、お前は一人しか助けられない・・・としたら、お前は迷わず、 嫁さんを助けるんだ。
俺たちじゃないぞ!まず嫁さんを助けるんだ!!
いいか!?それが家族を持つという事なんだぞ!」
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そっか・・・
登場人物を、息子夫婦と私たち老夫婦に置き換えて・・・私たちはおぼれて死ぬのか・・・(笑)
でも、私もそれが正解と思う。
で、思い出したこと。
うちの亡き母が、がん手術の退院後、しばらくして体調が悪くなり再入院となった時のことです。
私は毎日、病院に母の世話をしに行っていました。毎日です。
ある日、いつもの時間より遅れてしまい、病室に入るなり、母は強い口調で言いました。
「主人と、お母さんといったいどっちが大事ねっ!!!!」
母の心の声が聞こえます。『疑う余地もなく、お母さんにきまってるでしょ!!』
にらみつけた目で訴えています。
薬の副作用か、ガンが脳に転移したか、定かではないけれど・・・
あのやさしかった母からそんな言葉が出るとは・・・
母と主人を比べた事なんかなかったし、どちらも大事に決まってるじゃないですか。
それに、母は手術前後、数か月に渡ってうちで療養していました。
母はわがまま一杯というわけではないけれど、うちの中を結構かき回していたな。
それでも主人は文句ひとつ言わずに、母を優しく受け入れてくれたことに、
私はとても感謝し、また申し訳なくも思っていました。
それなのにどうしてあんな言葉がでるの??
母は私が結婚してからも、私にべったりでいろんな面からおぶさっていました。
頼られてうれしい反面、正直、母が重くてならなかった・・・(悲)
あの暴言後、再退院の話が出た時、私は意を決して母に
「もう、うちでは看られない。」と言いに行きましたとも。(涙)
このままでは母も私も主人もみんなダメになってしまう、全滅だ・・・
あの時、私は究極の母と主人との選択をしたんだろうか??母だって家族。だけど、
自分たちの生活基盤をしっかり整えて初めて、良い介護もできるのでは?
まずは自分の家庭を、主人を・・・そして自分を?大切にしてからよ。
あれでよかったのよ・・・(涙)
あらあら、長くなりました。
今度は自分が母親として。
子供が大事にしてくれるのはうれしいですが、それで夫婦仲がおかしくなるのは本末転倒。
まず、その前に夫婦仲良く、自分たち家族の基盤をしっかり作るのが先でしょう。
私は、子供たちが結婚するとき、
こう思いました。
結婚するということは、そこに一つの独立した家族ができるということ。
親子であっても、そこはきちんとけじめをつけ、寂しいけれど、気安く立ち入ったり、口出しする事の無いようにしよう!
何か頼まれた時は全力で力になるけどね。
親ってちょっと悲しいですね・・・
先生の言葉が頭の中をぐるぐる巡り、いろいろ思い出したり考えたりした週末でした。