いつもの街角、モノクロームで撮ると新鮮に感じます。
いずれもLumix G2+G 20mm F1.7 ASPH.
いつもの街角、モノクロームで撮ると新鮮に感じます。
いずれもLumix G2+G 20mm F1.7 ASPH.
月刊のカメラ雑誌、現在では有名どころでは「デジタルカメラマガジン」と「CAPA」がありますが、15年ほど前には「アサヒカメラ」「日本カメラ」「カメラマン」なども含め多数刊行されていました。その中で異彩を放っていたのが、写真工業出版社が発行していた月刊誌「写真工業」です。1952年の創刊で、21世紀になっても続いていましたが、残念ながら2008年12月号で休刊となってしまいました。創刊当初からカメラのメカニズムやフィルムの専門技術の記事が多く掲載されていました。2000年頃からオールドカメラやレンズの記事が増えてきて、最後の数年間はオールドレンズとカメラの記事がかなり多かったという記憶があります。休刊までの数年間のものを少しだけ集めました。写真はその中の数点。
また、月刊誌掲載の記事をまとめて別冊も発行していました。カメラやレンズ関係では、下記の別冊が発行されていました。写真工業出版社のHPを見ると、2023/10月現在、まだ在庫がある書籍もあるようです。
世界のM42マウントレンズ
世界のライカレンズPart1、Part2、Part3、Part4
ライカのレンズ
クラシックカメラの旅
写して楽しむクラシックカメラPart1、Part2、Part3
こだわりのレンズ選びPart1、Part2
ニコンとライカの研究
こだわりのカメラ選びPart1、Part2
カメラ名の語源散歩
誰も書かなかったライカ物語
スプリングカメラでいこう
魅力再発見・二眼レフ
復活レンジファインダーカメラ
これらの別冊は各テーマでまとまっているので、オールドレンズやカメラの素性を調べるのにけっこう重宝しています。
ローライの一眼レフRolleiflex SL35用の標準レンズ、Rollei-HFT Planar 50mm F1.8です。ローライQBMバヨネットマウントです。QBMマウントの中で最もポピュラーなレンズで、ローライを代表する標準レンズといえるでしょう。
レンズ構成 6群7枚
最短撮影距離 0.45m
フィルター径 49mm
重量 208g
レンズ名にPlanarと付いていることにピンときた方もいらっしゃると思いますが、元はローライフレックスSL35用として、ツァイスからローライに供給されていました。その時のレンズ名はCarl Zeiss Planar 50mm F1.8で、Zeiss Ikon社のドイツBraunschweig工場(元はVoigtländerの工場だったが1969年にZeiss Ikonの工場となった)で作られたものです。
その後1971年にZeiss Ikonがカメラ製造から撤退することにより、ローライのシンガポール工場に移管されてRolleiブランドのPlanarになりました。今回のレンズはこの時代のレンズです。
さらにその後の1974年からは、このレンズはVoigtländerブランドのCOLOR-ULTRON 50mm/f1.8としてVoigtländer VSLシリーズの一眼レフ用に供給されました。(1972年にフォクトレンダーはローライの傘下となった)
ドイツの名門光学メーカーのツァイス、ローライ、フォクトレンダーの3社の歴史が複雑に絡み合った時代のレンズでした。
レンズ構成は、50mmF1.8クラスとしては珍しく6群7枚です。アサヒカメラのニューフェース診断室に掲載されている収差曲線図「文献3)」からも、きれいに補正されていることがわかります。かなり写りが期待できそうです。
さて実写ではどうでしょうか。ピント会ったところの解像度は高く、後ろボケもなかなかきれいです。きれいな玉ボケも出ています。
絞り開放時の遠景では少し周辺光量落ちはありますが、解像性は素晴らしいです。
条件によっては少し二線ボケが出る場合もありますが、こういうシーンでは程よい感じになります。
こういうシーでもきれいなボケが出ます。
SONY α7+Rollei-HFT Planar 50mm F1.8
ミラーレス機のファインダー覗いていても、良いレンズだな、と感じます。極上の写りが味わえるレンズといえそうです。本当に撮影していて楽しい気分にさせてくれるレンズです。
<参考文献>
1)「ぼくらクラシックカメラ探検隊 フォクトレンダー」オフィスヘリア、1996年11月1日発行
2)「フォクトレンダーのすべて」『カメラレビュー クラシックカメラ専科 17』朝日ソノラマ、1991年4月1日発行、pp.5-98
3)「アサヒカメラ連載ニューフェース診断室 ローライフレックスSL35E」『カメラ診断室 第5集』朝日ソノラマ、1982年11月30日発行、pp.69-76
新宿の新しいランドマーク、東急歌舞伎町タワー。大きな噴水が沸き立つような、斬新なデザインのビルです。新宿だけでなく大久保界隈からもそびえ立っているのが見えます。
Olympus E-PL3+G 14mm F2.5 ASPH.
今日のレンズはPanasonicのマイクロフォーサーズの準標準レンズ、Panasonic G 20mm F1.7 ASPH.です。現在販売中のものは外観デザインが変更になったII型ですが、このレンズとはレンズ構成が同一のようです。
レンズ構成 5群6枚
最短撮影距離 0.2m
フィルター径 46mm
重量 100g
レンズの厚みは少なく、いわばパンケーキレンズです。グリップから若干はみ出るくらいの厚さです。
小型軽量の明るい準標準レンズ、絞り開放から抜群の写りをします。ボケに硬さはなく、素直な感じのボケです。申し分のないレンズですが、唯一の欠点といえば、ピント合わせ時にレンズが前後することだけでしょうか。レスポンスが若干遅くなります。
遠景は絞り開放でも四隅まで完璧に解像しています。
近距離では、これだけボケが出ます。
後ろボケもかなりきれいな感じです。
豊かな諧調再現が得られるレンズですので、モノクロでも活躍してくれます。
いずれもLumix G2+G 20mm F1.7 ASPH.
素晴らしいパンケーキレンズです。おひとついかがですか。持っていて後悔しないレンズですね。
オールドレンズ、カメラの素性を調べるのに有効な参考書として、朝日ソノラマ社が刊行していた「カメラレビュー クラシックカメラ専科」が有名ですが、このクラシックカメラ専科のシリーズの前に朝日ソノラマ社は「季刊カメラレビュー」という雑誌を1977年から1984年まで刊行していました。
内容は、新製品のカメラやレンズの紹介記事、特にメカニズムが詳しく書かれていました。さらに一部のページでクラシックカメラが紹介されていました。例えば、写真のNo.3「特集 レンズ」(1978/5発行)に掲載されている内容は、
・レンズのあゆみ、レンズの味、最近のズームレンズ
・特殊レンズのすべて(魚眼、アオリ付き、マクロ、ソフトフォーカスレンズなど)
・有名レンズ物語
・日本で買える35ミリカメラ用レンズ一覧
・新鋭カメラ技術公開:ミノルタXG-E
・モダンテスト:フジカAZ-1、ミノルタXD
・最新カメラ分解:アサヒペンタックスME
・メカニズムトピックス:メタルシャッターの歩み
・クラシックカメラ:フォス・デルビー、ミカオートマット
・幻のカメラを追って:コニカドミレックス
・付録ソノシート:モードラ・ワインダー音パレード
最新カメラとして掲載されているカメラ名を見ると、時代がよくわかるかと思います。ソノシートというのが懐かしいですね。
この中のクラシックカメラに関する部分を独立させシリーズ化したのが「カメラレビュー クラシックカメラ専科」になります。
このカメラレビューの刊行時期は、MF一眼レフが、自動露出、プログラム露出、ストロボ自動露出、自動巻き上げ、ズームレンズの台頭、と進化していった時代にあたります。全33号のうち半分程度しか収集できていませんが、この時代のカメラやレンズの情報を得るのに、とても重宝しています。
今日のレンズは、フジカ(現 富士フィルム)の標準レンズ X-FUJINON 50mm F1.9 FMです。
レンズ構成 5群5枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 49mm
重量 145g
X-FUJINONといっても、現行のミラーレスカメラのXシリーズのレンズではありません。今から40年以上前に売られていた一眼レフFujica-AXシリーズの交換レンズのことです。
以前に、とある店で見つけた「Fujica-NEX」マウントアダプターを、珍しいと思い、レンズも持っていないのに買ってしまいました。
Fujicaの一眼レフは、1970年代はST605やST801のようなM42マウントの一眼レフを製造していましたが、その後Fijica AXシリーズ になりFujica-Xマウントと呼ばれるバヨネットマウントに変更になりました。
アダプターがあれば当然使ってみたくなります。都内の中古カメラ店パトロールをしていると、たまに遭遇することがありますが、チープな作りに対し値段が釣り合わないなと思うことも多く、なかなか入手できずにいました。そんな中、たまたまオークションサイトで見つけたものを、リーズナブルな価格で入手することができました。こうやって、また一つマウントが増えてしまいました。
ちなみにプチ情報、マイナーなマウントですのでレンズのリヤキャップは入手しにくいかと思います。そこで他マウントのリアキャップで代用できないか実際に調べてみたら、なんとソニーA(旧ミノルタAFマウント)が使えることがわかりました。
このレンズ、外観はプラスチックが多用されており、最短撮影距離も0.6mということもあり、チープさが目に付きます。ちょっと調べてみると、レンズ構成は、コストダウンを意識してか、通常のダブルガウスより1枚少なく、他ではあまり見ないユニークなレンズ構成のようです。このX-FUJINONには55mm F2.2というバブルボケで有名なレンズもあり、こちらもユニークなレンズ構成でしたので、個性的な写りを期待してしまいます。さて、このX-FUJINON 50mm F1.9 FMは如何でしょうか。遠景はいたって優秀。
さて近接は如何でしょうか。極端な破綻ものなくいたってオーソドックスな写りに見えます。
可もなく不可もなくというところでしょうか。残念ながら、際立った個性は見えませんでした。とはいえ、良いレンズですよ。
いずれも SONY NEX-3N+X-FUJINON 50mm F1.9 FM
今回は、APS-Cサイズでの撮影でしたので、次はフルサイズで撮影したいと思います。
高層ビルが立ち並ぶ新宿ですが、歩いてみるとちょっと昭和を感じるような街並みも残っています。モダンからレトロまで何でもそろっている街をモノクロで撮影しました。それにしてもインバウンドの旅行客が多いですね。
西新宿1丁目交差点(甲州街道)
西口歩行者デッキ(閉鎖中)
西口 二番街通りと国際通りの交差点
思い出横丁
歌舞伎町交差点(青梅街道)
歌舞伎町セントラルロード
いずれもLumix G2+M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R+RICOH GW-1