迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

ズームリングが空回りするレンズを修理 Panasonic G.VARIO 12-32mmF3.5-5.6MEGA O.I.S.

2024-04-14 23:19:10 | Micro Four Thirds
今日のレンズは、パナソニックの沈胴式標準ズームレンズ LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.です。重量70gという小さなレンズですが、レンズ内手振れ補正機構が内蔵されています。2024年4月現在、HPに掲載されている現行品です。

   レンズ構成   7群8枚
   最短撮影距離  0.2m(広角側)、0.3m(望遠側)
   重量      70g
   フィルター径  37mm

以前から気になっていたレンズですが、先日ある中古カメラ店で、ズームリングが頻繁に空回りするという理由で安く売られていたものを入手しました。家に持ち帰り何度かいじっているうちに、ついに鏡胴からリングが外れてしまいました。


外れたリングを見ると内側には黒いグリス状の汚れがたまっていて、手に黒い汚れがべっとり付いてしまいます。このままでは使えないので、修理を試みました。
まずは作業の前にリング内側と鏡胴外周の黒い汚れをティッシュを使って出来る限り落としました。リング内部を観察すると、どうもリングと鏡胴は接着剤で固定されていたようです。外れた原因は、かなり使ってくると、ヘリコイドのグリースがズームリング内に染み出してきて、徐々に接着力が弱くなり、ある時にリングが空回りすると、推定しました。ネットで検索すると、ズームリングの空回り故障の報告が多数出てきます。皆さん苦労されているようです。
修理方法としては、接着剤をもう一度塗って固定するのが早道ですが、変な接着剤使うと別の問題を起こす可能性もありそうです。いろいろ考えて、完治方法ではないのですが、両面テープで固定することを考えました。鏡胴に小面積の両面テープを何か所か貼り、そこにそっとリングをかぶせて固定することができました。


完全固定ではないので、しばらく使っているともしかするとまた空回りするかもしれませんが、その時は再度固定すればよいかと思っています。

さて、このレンズは沈胴するとパンケーキレンズのように薄くなり、携行に優れています。使うときはズームリングを回して12の位置まで持ってくると撮影できるようになります。距離リングはなく、基本的にはAF専用です(機種によってはカメラ内からMF操作できるようですが)。
焦点距離は12-32mmで、35mmフィルム判換算で24-64mmの画角になります。24mmから始まるズームレンズなので、なかなか使いやすいレンズと言えます。


さて写りのほうですが、広角側、望遠側ともに、解像性、コントラスト、色乗りもよく、なかなか良いレンズです。
 OM-D E-M1+ G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(12mm)

 DMC-G2+G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(17mm)

 OM-D E-M1+ G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(24mm)


 OM-D E-M1+ G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(32mm)

絞り開放で最短撮影距離(望遠側で0.3m)付近では背後のボケも、けっこうなだらかです。

 DMC-G2+G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(32mm)

小型軽量で使いやすいレンズですので、いろいろ活躍してくれそうです。

※レンズの分解や自己修理や改造は、自己責任でお願いします。



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 青空の下でサクラがいっぱい... | トップ | 藤本さんちの引き伸ばしレン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Micro Four Thirds」カテゴリの最新記事