のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.2140

2022-03-14 00:18:01 | 新しい子猫たち 
瑠璃は 相場好きの幹部たちが 相場しながらの資源エネルギー分野のビジネスを 本来の資源エネルギー分野に専念させて、香奈オフィスを世界でも有数の組織に変えた 実力者。若い高級バーのママさんのような風貌ながら 頭はキレキレの姉ちゃん。香奈オフィスには 相場がそんなに好きではない幹部たちが残ったが 香奈の娘の頭の良さは認めていた。香奈程 任せるというタイプではないが、ごっそりと幹部たちがジブに移った時に 流石の瑠璃もちょっと反省して 今までの幹部たちの意見も聞くようになった


元々香奈オフィスは香奈の個人会社 そして瑠璃は香奈の娘。公私混同と云っても 香奈オフィスの資産でも 瑠璃の資産管理会社に利益を流しても 結局は一緒なのだが 瑠璃は香奈オフィスの社長時代 ごっそりと世界各地の瑠璃興業に金が流れるようにした。香奈オフィス自体も瑠璃が社長の時代 大きく伸びたが この利益の横流しはちょっと 香奈時代の幹部たちには異常と思った。


香奈はある程度は知ってはいたが 香奈オフィス内部のこうした意見を段々と無視できなくなった。奈津美は若かったが 異例の社長抜擢、瑠璃の副会長就任はこうして決まった。ただ瑠璃は独立と云う手段はあったが 瑠璃の子分たちを全ては引き取れない。資源エネルギー分野のエキスパートたちにはそれなりの仕事が必要。香奈はこうした子分たちを今まで通り遇するといって 瑠璃の副会長就任を迫ったのだ


瑠璃は香奈程 幹部たちに任せる事はしなかったが 香奈オフィスの 幹部たちは 瑠璃が育成して育てた人が多かった。決して 単なるワンマンではないのは当然なのだ


香奈と瑠璃との間の葛藤 はジブの幹部たちは 良く知っていた。ただ資源エネルギー分野では鬼才 と言われた瑠璃でさえ、香奈と比較すると 意見を聞いてくれない、任せてもらえない と思う 所謂 香奈派が出来たのだ。香奈の幹部たちに対する 扱いの凄さ は 神太郎はじっと見ていて良く判っていた


しかも瑠璃は 子分たちの面倒はよく見る。瑠璃は自分は香奈から放置されていたと思う気持ちがあって複雑な家庭環境に育った 優秀な人たちを敢えて採用し抜擢し、そして育成していた。それは資源エネルギー分野では有名なのだった


奈津美は冷静な女だったので 香奈直系 そして瑠璃派 たちにも公平に扱い、そしてこの公明正大さに 集まってくる人たちも集約していった。そしてレアメタルのエネルギー分野での利用が始まり、香奈オフィスは一気にブレイクしていった。ただ瑠璃時代に資源エネルギー分野では支配的とも云える立場を築き、会社の資産も充実させた瑠璃の存在がないとそれを活かしきれたかは判らない。そんな優秀な後継がいても 香奈の幹部たちに対する遇し方は飛び抜けていたのだ。