11月10日、湯ノ丸高原ツツジ平でレンゲツツジの花芽の調査が行われました。
一帯のレンゲツツジは国指定の天然記念物、272ヘクタールに60万本という大群落です。
この群落を作り出したのは放牧牛、草を食べ毒のあるレンゲツツジを残したのです。
近年、牛の放牧頭数がめっきり減り、樹木やササが大きくなってツツジは衰退気味。
そこで、レンゲツツジを守るため、木を切りササを刈った場合の効果を調べています。
前日は雪が舞い、当日は寒い朝でしたが、10数名の調査ボランティアが集まりました。
ここは無処理区、かっての草原はカラマツなどの樹木やササに覆われています。
レンゲツツジの調査株には、緑色の農業用支柱が立てられています。
枝枯れをおこし、所々についている芽は弱々しく、花芽はほとんどありません。
レンゲツツジはお天道様の陽射しが大好きな植物、陽の射さない場所は苦手です。
樹木を伐採した区、数本ほど残されたカラマツを見ると、伐採前の状況が想像できます。
花芽数の調査中、400個以上の花芽をつけている株もあり、来年の花時が楽しみです。
陽の光を十分に受けている株はいきいきとしており、大きな花芽をたくさんつけています。
後方の湯ノ丸山は、うっすら雪化粧、雪は冬の寒さから植物たちを守ってくれます。
こちらはササの影響を調べる区、画像奥が無処理区で、手前がササを刈った区です。
大きな木もササもないレンゲツツジの株には花芽がいっぱい、効果は抜群のようです。
自然保護とは? 難問ですが、人手が入らなければレンゲツツジは衰退するでしょう。