信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

十島村への旅9 帰路 

2018年04月28日 | 旅行

3月28日、宝島の巨大壁画に見送られて早朝に出航です。


隣の小宝島の港を出てまもなく、島から陽が登り始めました。


期せずして「フェリーとしま」の最終航海便に乗り合わせました。
フェリー案内所の中央には、小宝島の子供たちの感謝の記しが飾られています。
十島航路は新型フェリーとしま2 に託し、本船は国外で活躍するそうです。


悪石島につく頃は夜が明け、島の皆さんが最終航海のフェリーと記念撮影です。


画像は昨日の下り便、島を発つ卒業生へ軽快な踊りで感謝と激励です。
岸壁の中央には悪石島の神様「ボゼ」が、航海の無事を見守っています。


平島は平の島かと思っていましたが、標高248mの御岳が中央に位置しています。


フェリー内で下船を待つ親子、花束を抱え、赴任された学校の先生でしょうか。
港には歓迎のプラカードをもった出迎えが、そこにお子さんが向かいました。


火山活動が活発な御岳の煙がたなびく諏訪之瀬島、村では2番目に大きい島です。


島の皆さんが感謝の横断幕を掲げると、船長さんが下船してお礼のご挨拶です。


中之島まで戻ってくると、送迎時に轟かせる、あの「中之島御岳太鼓」です。
今日はお世話になった先輩の旅立ちの日、思いを込めての演奏です。


別れは辛いでしょうが、フェリーが離れ紙テープは切れても絆は切れません。


宝島を出て7時間ほど、十島村の玄関口でもある口之島につきました。
フェリーへの感謝にお礼の下船をした船長、報道関係者がカメラを回します。


七つの島に寄港し、時節柄の旅立ちや異動、そして、フェリーの最終航海便。
感動の場面に接することができた十島村7島の船めぐり、感謝です。


フェリーは十島村を後に、屋久島町の口永良部島や三島村の竹島沖を通過します。


いよいよ鹿児島湾の入り口、霞む開聞岳と高速船「トッピー」です。


19時00分に鹿児島港着岸、ありがとう「フェリーとしま」。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十島村への旅8 宝島 

2018年04月25日 | 旅行

3月27日、朝6時50分に中之島港を出航して約5時間半、宝島に到着です。
目の前には海中都市をイメージして描かれたという巨大壁画、圧倒されます。
お世話になる「とから荘」のご主人に、港で迎えていただきました。


宝島は1晩の滞在、略図内の赤色の道路が、半日ぶらり歩きのコースです。


とから荘と近所の民宿2軒、右下が歩いて数分の温泉(入浴料300円)です。


宿で昼食をいただき、まずは、明日の乗船券を求めて役場支所を訪ねました。
横には島に1軒の売店「宝島売店」、営業は朝1時間、夕方2時間だそうです。
その近所には、診療所や郵便局、10分ほど歩くと立派な小中学校もあります。


支所の横には広場があり、春休み中の島の子供たちが楽しそうに遊んでいました。


島で出会った最初のニャンコに恐ろしい形相で睨まれましたが・・・。


空き地をうめる「ノアサガオ」、半曲しない萼片の先がアサガオとの見分けです。


宝島のリュウキュウバライチゴ、大きな実が赤く熟れていました。コリャーうまい!


浜の代表的な花のひとつサクラソウ科「ハマボッス」、花の盛りです。


こちらも海浜ではおなじみの、つる性植物です。


花は白味がかり、総苞片は10列で圧着して粘りなし、「シマアザミ」でしょう。


宝島自慢の海岸、大籠(おおごもり)海岸にたどりつきました。
ここでの貝殻拾いを楽しみにしていたのですが、なんと、油の除去作業中です。
以前の美しい海岸に戻す作業中の皆さん、気の遠くなるような作業お疲れ様です。
同じフェリーで降りた長靴履きの女性達、ここで会い長靴の意味がわかりました。


「民宿サンゴ礁」で、すばらしい貝殻のオブジエが目に入りました。
家の方にお聞きすると、宝島の海に棲む貝だとか、写させていただきました。


宝島はサンゴ礁が隆起してできた島で、いくつもの鍾乳洞があるそうです。
島の西部の大鍾乳洞、キャプテンキッドが財宝を隠したとのロマンの洞です。


鍾乳洞から10分ほど下った大間海岸に「イワタイゲキ」、初めて見ました。


帰り道、車に轢かれてミイラになった蛇に遭遇、胴体の模様は「トカラハブ」?
トカラハブの毒性は低いそうですが、茂みの中や森の木の下は要注意です。


蛇の後、またもお宝、今回の旅で探したひとつ、「ナンゴクウラシマソウ」か。
見たとたん思わず「ゥオ」、“人も歩けば宝にあたる”心境で興奮しました。


付属体の裏にA4用紙を入れ、長さを比較すると、A4の1.5倍ほどあります。
また、付属体下部の黄白色の膨れにシワを有すなど、お目当ての種類の特徴です。
** 次回はいよいよ最終回、帰路です **

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十島村への旅7 横断 

2018年04月21日 | 旅行

9:20分に集落のスピーカーが鳴り、翌朝着のフェリー運航決定のお知らせです。
続いて、フェリーの乗船券を販売するとの案内、早速、支所の窓口を訪ねました。
この窓口で、ボランティアガイドさんの紹介もしていただけるようです。


乗船券が入手でき一安心、この日は東の海岸までの散策、まずは急坂を上ります。


坂道しのぎに花探し、「ハクサンボク」か、葉の裏には腺点らしきものが。


隣は紫色の実、毛が少なく葉が大きいので「オオムラサキシキブ」でしょう。


ツツジの花、葉は御岳山頂に群生していた「マルバサツキ」によく似ています。
この辺りの標高は180mほど、ひかえめなピンク色でやさしい花です。


ラン科の植物が蕾をつけていますが、どのような花を咲かせるのでしょう。


登り詰めた左手にりっぱな建物、ここのトイレも一般人の利用が可能です。
標高220mほどの高尾地区の広い平地、直線道路は1500mほど続きます。


歴史民俗資料館、歴史や文化のほか動植物や地質などの資料が充実しています。
館長さんは、トカラ馬牧場や天文台などを兼務、見学には事前の連絡が必要です。


資料館から先は牧場が続き、肉牛の「黒毛和種」が放牧されています。


直線道路が終わるころ、分校跡地があり、その先が分岐点です。


底なし池(御池)、向こう岸からは御岳が望め、好条件だと逆さトカラ富士が。


分岐点まで戻り、そこから上り道、キン岳入口までくれば峠はすぐ先です。
遺跡の案内板があり、ここの発見により九州本土との文化交流が知れたとか。
七ツ山海岸の展望、海岸まではまだかなり下らなければなりません。


峠道は大変ですが、「ナンゴクホウチャクソウ」らしき白い花が迎えてくれます。


距の先が丸く、果実はほぼ直でくびれがありませんので「キケマン」でしょう。


島の中のいたるところで、このアジサイがたくさん見られます。
「トカラアジサイ」という種があるそうですが、見分け方が分かりません。


約3時間かけて到着した七ツ山海岸で拾った貝殻、中指の先に薄っすら口之島が。
** 次回は島を渡り「宝島」の予定です **



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十島村への旅6 特産 

2018年04月18日 | 旅行

小学生手作りの案内パンフレットに「ぼくのおすすめの特産物」がありました。
分かりやすく図入りでまとめてあり、とても参考になりました。


島の掲示板にある「トカラ結かわら版」にも、人気の特産物が載っていました。
鹿児島市内に、十島村役場と特産物などを扱う「トカラ結プラザ」があります。


人気の島ラッキョウが、盆地状で平らな高尾地区にたくさん栽培されていました。
通常のラッキョウと比べて小ぶりで、シャキシャキ感と、独特の風味があるとか。


民家周辺や道路沿いなど随所にバナナの木があり、大きな房が下がっています。
島バナナと呼ばれ、小ぶりながら濃厚な甘味が特徴で、ファンが多いそうです。


4月から7月頃にかけてタケノコが収穫される、リュウキュウチクです。
柔らかくてアクがなく、大名への献上品とか、ともかくうまい山の幸です。


スイートスプリング、案内パンフのように緑色でも熟しているのだそうです。
生産量が少なくあまり市場に出回っていないとか、甘―く、爽やかな香りです。


トカラ自慢の果物のひとつがタンカン、ごちそうになるとジューシーで濃厚。
タンカン1個を食べると、大人が1日に必要なビタミンCがまかなえるそうです。


トカラの温暖な気候を利用して、2月から早出しされる露地ビワです。
とても甘くて香りもいいのだそうですが、残念ながら味見はしていません。


水田で育てる里芋の仲間の「田芋」と、民宿の女将自慢の田芋料理の一品です。
ねっとりとした独特の食感と風味はヤミツキになりそうです。


魚介類で子供たちのおすすめは、トビウオやカツオ、イセエビでした。
** 次回は島の西海岸から東海岸への横断風景を予定しています **

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十島村への旅5 動物

2018年04月14日 | 旅行

日本在来種のトカラウマが、島のほぼ中央に位置する高尾盆地の牧場にいます。
かっては農耕などに利用された小型の馬、現在は鹿児島県の天然記念物です。


牧場向かいの歴史民俗資料館の館長さんに、牧場を案内していただきました。
館長さんが手にするヘイキューブ(乾草を圧縮させた餌)に、馬が集まります。
旅の女子は大喜び、この女子、2週間かけて7島全てを訪れるのだそうです。


こちらも日本在来種でトカラヤギ、雌でも角を持つのが特徴の一つとか。
飼育個体は雑種化が進み純粋種は減少傾向、本来は黒い毛がもっと多いそうです。
野生の姿は一度も見ませんでしたが、道路のあちこちで糞を見かけました。


登り便で来島されたご夫婦と同宿となり、他の島の情報や画像をいただきました。
野生のトカラヤギ、普通にたくさん見られたとのこと、うらやましいー。
更には、愛鳥家でもめったに撮れないと言われる珍鳥「ヤツガシラ」がバッチリ。


山中で見かけた哺乳類は、おごそかな風貌の野生?のニャンコのみでした。
中之島には、ハブもマムシもいないそうで、茂みにも安心して入れます。


昆虫もたくさん見られ、ジャガイモの葉にはお馴染みのテントウムシダマシが。
キイチゴの花には→ハナムグリ、「オオシマアオハナムグリ」かは不明です。


春の盛り、植物は花を開き、その蜜を求めて様々なチョウが飛び交います。
ヒメアカタテハに、右下はアタタテハ、左下はツマグロヒョウモンでしょうか。


「アサギマダラ」がキイチゴやシマイズセンリョウの花に群がります。


すばしこく飛び回るチョウ、初めて見ますが「アオスジアゲハ」でしょう。


「リュウキュウアサギマダラ」と、見分けが苦手なシジミチョウ類のようです。


けっこう見かけるカラスアゲハ、「トカラカラスアゲハ」だといいのですが。


見分けは、全体的に緑色が強く、前翅の表に太い黄緑色帯があるそうです。
ちょっと違うかな? 
** 次回は島の特産物を予定しています **

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする