仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ミニミニ大作戦

2018年11月17日 | ムービー
『ミニミニ大作戦(原題The Italian Job)』(2003年/F・ゲイリー・グレイ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ベネチア。チャーリー・クローカー(マーク・ウォールバーグ)は、父親のように慕っている伝説の金庫破りジョン(ドナルド・サザーランド)、運転操作のエキスパート、ハンサム・ロブ(ジェイソン・ステイサム)、爆破の専門家レフト・イヤー(モス・デフ)、天才プログラマーのライル(セス・グリーン)らを仲間にして3,500万ドル相当の金塊を盗み取る計画を立て、実行に移した。作戦は大成功。皆、分け前を何に使うか考えるだけでウキウキしていたのだが、スティーヴ・フレゼリ(エドワード・ノートン)が裏切り、ジョンを殺害した上で、金塊をすべて奪って逃げたのだった。そして、一年後。ロサンゼルスにジョンの娘ステラ・ブリジャー(シャーリーズ・セロン)を訪ねたチャーリーは・・・」という内容。
ベネチアでの金塊強奪作戦が成功した後、ジョンは「強盗には二種類いる。金が目当てで盗む奴と盗みを生き甲斐にする奴だ。後者になるな」とチャーリーに忠告するのだが、一年後の金塊奪回作戦は、金も目当てであったものの、復讐・仕返しの意味合いが強かったようなので、このジョンの忠告はチャーリーには届いていなかったようだ。
まぁ確かに、皆の分け前を奪い、独り占めしてのうのうと生きているスティーヴみたいな奴を許すことは出来ないだろうが。
許すことが出来ないといえば、ステラは父親を殺したスティーヴを許せないのは勿論だが、チャーリーのことも許すことが出来ない。
それは、一度引退をしたはずの父親を強盗の仲間に誘い、死に至らしめたのが彼だと考えるからだ。
しかし、そういう気持ちよりも復讐心のほうが勝るものなのだろう。
怒りのパワーは強い。

普通の人々

2018年08月04日 | ムービー
『普通の人々(原題Ordinary People)』(1980年/ロバート・レッドフォード監督/アメリカ)を見た。
物語は、「高校生コンラッド・ジャレット(ティモシー・ハットン)は、気が弱い弁護士の父カルビン(ドナルド・サザーランド)と、妙にとげとげしい母ベス(メアリー・タイラー・ムーア)と共にシカゴで暮らしている。1年前の水難事故で兄バックを亡くし、自分を責め続けるコンラッドは自殺未遂をおこして入院。退院後に復学したものの誰にも不安を打ち明けることができず、心の不安定さは何も変わっていなかった。息子を心配したカルビンは、精神分析医タイロン・バーガー(ジャド・ハーシュ)の所へセラピーに通わせることとしたのだが・・・」という内容。
長男バックの死がこの一家の何もかもを変えてしまったようだ。
特に母親が酷いように描かれているが、ただ、その性格が事故以前からのものだったかもしれないと思えるフシもある。
食欲がないからと好物のフレンチトーストに手を付けようとしないコンラッドの前から皿を取り、腐るからと、さっさと流し台のディスポーザーに突っ込んでしまう。
心配する父親とは正反対に妙に冷徹で、「ちょっとどうなのこの人は」という感じだ。
(^_^;)
コンラッドが病院で一緒だったというカレン・アルドリッチ(ダイナ・マノフ)のエピソードは悲しかったが、次第にバーガー医師に心を開くようになったり、合唱で知り合ったジェニン・プラット(エリザベス・マクガヴァン)と打ち解け合えるようにもなったコンラッドの顔つきが、物語の終盤になって妙に大人に見えてくる演出は良かった。
これは俳優ロバート・レッドフォードが初めて監督をした作品らしいのだが、この作品で早速、第53回アカデミー賞(1980年)の作品賞、監督賞など4部門を獲得したとのこと。
12月のイリノイ州シカゴが物語の舞台で、プールのエピソードが寒々しくはあるものの、たくさんの冬の自然風景が映し出された冒頭の場面も良かった。

ブレイン・スナッチャー 恐怖の洗脳生物

2018年04月16日 | ムービー
『ブレイン・スナッチャー 恐怖の洗脳生物(原題THE PUPPET MASTERS)』(1994年/スチュアート・オーム監督/アメリカ)を見た。
物語は、「人口10,079人のアイオワ州アンブローズという小さな町の郊外に正体不明の物体が飛来し、UFO騒動となった。CIAの下部組織である科学情報局は、人工衛星が撮影した画像を基に、アンドリュー・ニーヴンス局長(ドナルド・サザーランド)以下、職員サム・ニーヴンス(エリック・タル)、NASAから出向のメアリー・セフトン博士(ジュリー・ワーナー)らが現場で調査を開始した。世間に第一報を伝えながらも、すぐに訂正報道をした地元テレビ局を訪問したところ、責任者のバーンズから銃口を向けられサムが発砲。死んだ彼の背中を割いて体内から飛び出してきた未知の寄生生物一匹を捕獲し、チームは本部へと急いだのだが・・・」という内容。
深夜に本部へと到着し、捕獲した未知の生物の調査を開始したものの、その時すでに生物は死亡していた。
それから様々な分析を開始しようという場面だったが、局長は「今は(午前)1時だ。2時間後に会議を始めるが手ぶらで出席するな」と厳しい。
(^_^;)
ところが、その会議では、"体重の60%が脳組織である"とか、"宿主の生態に順応できる"など、凄い情報が次々と報告されていく。
なんて有能なスタッフ達なんだろう。
(^_^)
ただ、すでに職員の一人ジャーヴィス(リチャード・ベルザー)は現地で寄生されていたようで、科学情報局の対策を盗もうとしていたのだが、その際周囲の人が"フロッピーディスク"を手にしていたのには笑ってしまった。
科学の最先端を走っている組織とはいえ、20世紀末はまだ"フロッピーディスク"で事足りる情報量で動いていた時代だったわけだ。
(^。^)
実験のため生物を寄生させられたチンパンジーが、"DO YOU MISS ME, SAM?"とキーボードを打って話しかけてくるなど、意表を突いたエピソードが多く、良い方向に期待を裏切られたナカナカに面白い作品だった。

コールド・バレッツ

2017年09月22日 | ムービー
『コールド・バレッツ 裏切りの陰謀』(原題SOFIA ASSASSIN'S BULLET)』(2012年/アイザック・フロレンティーン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「テロリストが暗躍するブルガリアの首都ソフィアでは、何者かによるテロリスト一味の暗殺が続いていた。その頃、アメリカ大使館勤務の元FBI捜査官ロバート・ディッグス(クリスチャン・スレイター)は、貧しさ解消のため、英語を第二外国語としてすべての国民に教えることを提案し、市内の学校でヴィクトリア・デネフ (ヴィッキー/エリカ・ポートノイ) の授業を視察した。ヴィッキーは、ロバートの友人であるカーン医師(ティモシー・スピール)の患者で、記憶障害を患らい、悪夢にうなされることが多いという女性だったのだが・・・」という内容。
ヴィッキーはウルスラと名乗り、夜はクラブ・VERSAIでダンサーとして踊っていたのだが、その店でロバートと顔を合わせたものの、彼のほうはマッタク気がつかない。
確かに踊っている時のあのドギツい化粧では学校での彼女をイメージ出来ないのかもしれないが、その後、カフェの席で向かい合ってもいるんだから、「さすがに気づけよ・・・」と思う。
(^_^;)
一連の連続殺人の対象者はCIAが最優先の標的にしているというテロリストの連中で、マスコミは謎の犯人を"精霊の暗殺者"などと騒ぎ立てる。
アメリカ大使館のアシュダウン大使(ドナルド・サザーランド)は、ロバートにテロ対策・ソフィア計画への参加を持ち掛けるのだが、その際に協力者として紹介されたミュリチェフ刑事(イヴァイロ・ジェラスコフ)とスパソフ(マリアン・ヴァレフ)刑事が、実は暗殺者に武器の横流しをしているのだから、ブルガリアの犯罪社会の闇は深いようだった。
ところで、テロリストのアブドゥラ・サイード(バシャル・ラハル)の背後に見えるマシンガンは、カラシニコフだったのだろうか?

モンスター上司

2017年03月04日 | ムービー
『モンスター上司(原題Horrible Bosses)』(2011年/セス・ゴードン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ニック・ヘンドリクス(ジェイソン・ベイトマン)は、毎日午前6時に出社して12時間働き、ひねくれた上司デビッド・ハーケン(ケヴィン・スペイシー)が昇進を匂わせて次々と出してくる無理難題にも耐えてきた。それはすべて出世のためだった。歯科助手のデイル・アーバス(チャーリー・デイ)は、ドクター・ジュリア・ハリス(ジェニファー・アニストン)のセクハラに耐える日々。ステイシー(リンゼイ・スローン)と結婚して夫になることが彼の長年の夢だったので、ジュリアの誘惑にのることなどあり得ない。また、化学薬品会社の経理を担当しているカート・バックマン(ジェイソン・サダイキス)は、社長ジャック・ペリット(ドナルド・サザーランド)から厚く信頼され、将来の社長にとも言われていたが、その社長が急死。まったくやる気がない息子ボビー・ペリット(コリン・ファレル)が新社長に就任する。3人は職場環境改善のため、何とそれぞれの上司を殺してしまおうと考えるのだが・・・」という内容。
仕事の後に3人でビールを飲んでいて「それなら転職すればいいじゃないか」という話になるのだが、そこへ学生時代の知人ケニー(P・J・バーン)が現れる。
「リーマンブラザーズに就職したんだって?」
「イェール大学卒業後にね」
「何してる?」
「倒産したよ。新聞くらい見ろよ。2年もウェイターの仕事すら見つからない。リーマン兄弟を殺してやりたいよ」
という会話で仕事を辞めることを思いとどまった。
3人の発想は随分と短絡的で、殺し屋を探すために黒人街へと向かうのだが、入ったバーではディーン・ジョーンズ(ジェイミー・フォックス)に見事にカモられる。
殺し屋なんてそう簡単に見つけられるわけがない。
アメリカは違うのかな?
(^_^;)

戦略大作戦

2014年02月17日 | ムービー
『戦略大作戦(原題Kelly's Heroes)』(1970年/ブライアン・G・ハットン監督)を見た。
物語は、「1944年9月。ノルマンディー上陸作戦を成功させ、敵の陣地深く攻め込んだ連合国軍だが、実質的にビッグジョー曹長(テリー・サバラス)が率いる先鋒のメイトランド中隊は、偵察を任務としていたことから手柄をいつも後塵に譲り渡していた。友軍の誤爆が炸裂する中、捕虜にしたドイツ軍将校から(確か)時価1400万ドル相当の金塊の存在を聞き出したケリー2等兵(クリント・イーストウッド)は、偶然与えられた3日間の休暇を利用して密かに金塊強奪作戦を立案し、その手筈を整えるのだが・・・」という内容。
オットボール軍曹(ドナルド・サザーランド)が指揮するM4戦車の砲弾など物ともしないタイガー戦車が銀行を守っているし、連合国軍側が制空権を握っているとはいえ、その味方の飛行機に撃ちまくられるのだから、敵どころか味方の意表を突く前代未聞の大胆な作戦とはいえそう上手くは行かない。
(^_^)
まったくナンセンスな話の連続で充分楽しめるのだが、静かな夜に突然ひゅるひゅるひゅる・・・と音がして爆撃が始まる場面や、地雷原に踏み込んでしまった場面、躊躇無く銃撃してドイツ兵をどんどん殺していく場面などはやはり戦争映画であることを意識させる。
また、主人公ケリー2等兵が降格になった理由がやはり味方を誤爆したことにあるようで、連合国軍側が相当この"誤爆"に悩まされていたらしいエピソードも描かれている。
『荒野の用心棒(原題A Fistful of Dollars)』(1964年/セルジオ・レオーネ監督)で人気を博したクリント・イーストウッドが主演とあって、西部劇を髣髴とさせる演出もあったりするのも楽しい。
最近の戦争映画といえば、お涙頂戴ものかエセ反戦映画のようなものしかないように思えるので、これは古い映画ながらも何だか新鮮に映ったのだった。

マッシュ(M★A★S★H)

2009年06月04日 | ムービー
『マッシュ(原題M★A★S★H)』(1970年/ロバート・アルトマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「朝鮮戦争(1950年~)の戦闘が激しい頃、"第4077MASH"(移動米軍外科病院/Mobil Army Surgical Hospital)に配属された軍医のホークアイ(ドナルド・サザーランド)、デューク(トム・スケリット)、トラッパー・ジョン(エリオット・グールド)の3人。優秀な外科医だが、軍隊の規律に構うことなく様々な珍事件を巻き起こす」という内容。
初めて見たのは1985(昭和60)年頃だったが、その10年ほど前に見たテレビ版ホークアイ(アラン・アルダ)の印象が強く残っていたので、映画版にはすんなり入り込めなかった記憶がある。
カンヌ国際映画祭では"パルムドール"(最高賞)を受賞するなど評価は高かったようだが、調べてみると、本作はテレビ版の2年前に制作されていて、もし制作された順に見ていたならば、逆に感じていたのかもしれない。
しかし、レーダー伍長はどちらも同じ俳優(ゲイリー・バーゴフ)で、役柄の設定も同じ。
きっと、映画でもテレビシリーズでもトップクラスの人気があった登場人物に違いない。
(^_^)
軍隊組織や頑なに規律を押しつけようとする頭でっかちな人間達を小馬鹿にした、ナカナカに面白い映画だ。