仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ビッグトレイル

2014年04月17日 | ムービー
『ビッグトレイル(原題The Hallelujah Trail)』(1965年/ジョン・スタージェス監督)を見た。
物語は、「1867年のアメリカ合衆国コロラド州デンバー。冬がもう間近に迫っていたのだが、運送屋が怪我をしてしまったことから町に酒が届かなくなってしまった。道が閉ざされてしまう厳しい冬期間においては酒が男達の唯一の楽しみであることから、鉱夫達は緊急集会を開いた。酒好きの予言者オラクル・ジョーンズ(ドナルド・プレゼンス)の助言により、町一番の実業家フランク・ウォリンガム(ブライアン・キース)が馬車40台でウィスキーの輸送をすることになったのだが、新聞が一面でこれを伝えてしまったことから、強盗に襲撃されては困るウォリンガムが新聞社に怒鳴り込む。しかし、かえって腹を立てた編集者は禁酒運動家コーラ・T・マシンゲール(リー・レミック)に連絡してしまう。"先住民は文字が読めないので大丈夫だ"と高をくくっていた新聞社の予想に反してウィスキーの輸送情報が周囲の先住民達にも伝わってしまい、40台の幌馬車を巡る争いが起きようとしていたのだが・・・」という内容。
本編が始まる前に"overture"、途中に"entr'acte"、終了後には"exitmusic"といった時間帯(静止画面&音楽)が設けられていて、それぞれ3分ほどの長さがある。
2時間半以上に及ぶ映画なので、観客が長い映画作品に慣れていなかった頃は休憩時間が必要とされたのかもしれないが、"overture"と"exitmusic"というのは初めて見たような気がする。
物語の舞台となっている1867年当時のアメリカでは"禁酒党"という政治結社も組織されるほどに"禁酒運動"が盛んだったようで、劇中では禁酒運動家マシンゲール女史率いる女性団体が、カーネル・T・ゲアハート大佐(バート・ランカスター)不在中の騎兵隊基地内でデモ行進を始める。
デモ行進くらいは良いとしても、斧を振りかざして他人の財産を奪ってしまうのは何とも過激過ぎる行動だ。
(^_^;)
ウォリンガムの幌馬車隊、第一騎兵隊、第二騎兵隊、マシンゲールの婦人隊、オラクルがいる自警団、先住民のスー族等が砂嵐の中で銃撃を繰り広げる"ウイスキーヒルの戦い"は、流石にコメディー映画ということもあって死傷者が出ない何ともミラクルな展開。
原題の通り、本当にハレルヤだ。
(^。^)

荒野の用心棒

2009年07月29日 | ムービー
『荒野の用心棒(原題Per un Pugno di Dollari)』(1964年/ボブ・ロバートソン監督/イタリア・西ドイツ・スペイン)を見た。
物語は、「ガンマンのジョー(クリント・イーストウッド)が立ち寄ったサン・ミゲルという小さな町では、ロホ兄弟とバクスター一味が対立し、無法地帯と化していた。ジョーはロホ兄弟側に早撃ちの腕を売りこんだが、実は両陣営の共倒れを狙って・・・」という内容。
荒野の七人(原題The Magnificent seven)』(1960年/ジョン・スタージェス監督/アメリカ)同様、黒澤明監督作品(『用心棒』)を西部劇に置き換えて再映画化したものであるという。
しかし、正式に許可を得ていた『荒野の七人』とは違い、この映画は公開後に作品の盗用がばれ、著作権侵害だとして『用心棒』(1961年/黒澤明監督/東宝)制作会社から告訴されたらしい。
また、監督の"ボブ・ロバートソン"という名前は偽名で、本名は、"セルジオ・レオーネ"というイタリア人である等、胡散臭い話題に事欠かない映画ではあるが、内容はそこそこ面白い。
まぁ、これは面白い作品のコピーなのだから、面白くて当たり前なんだが。
(^_^)

荒野の七人

2009年07月25日 | ムービー
『荒野の七人(原題The Magnificent seven)』(1960年/ジョン・スタージェス監督/アメリカ)を見た。
物語は、「メキシコの貧しい村イストラカンは、毎年収穫時期になると盗賊に襲われ、食料を奪われていた。村人は長老の助言に従って7人の凄腕ガンマンを雇い、盗賊に対抗しようとするのだが・・・」という物語。
これは、『七人の侍』(1954年/黒澤明監督)を西部劇として作り直した作品で、△印が描かれたのぼりは登場しないものの、登場人物や台詞もほぼ黒沢監督作品同様に表現されている。
『七人の侍』で強く印象に残った「奴らに食料の値段を教えてやろう」(確かそんな感じの言い回し)という勘兵衛(志村喬)の台詞も、勘兵衛に相当するリーダー格のクリス・アダムズ(ユル・ブリンナー)が、やはり同じ台詞を言っていた。
ただ、西部劇には何か暗黙の了解でもあるのだろうかと考えてしまうほど、同じ展開でありながらも、若い登場人物のエピソードについてだけは随分と変わっていたのだった。
また、メキシコが舞台とあって、画面から季節の移り変わりを感じ取ることができない。
この月日の流れが分かりずらいという点は、どうすることもできなかった部分なのだろう。
使われている音楽はとても力強さを感じさせる曲で、一度聴いたら忘れないだろう。
しかし、ここ何年か毎週日曜午後5時から『あ、安部礼司』のテーマ曲としてラジオから流れてくることから、これを『荒野の七人』ではなく、『あ、安部礼司』のテーマ曲だと思っている人が相当数いるのではないかと思う。
(^_^)