『エネミー・オブ・アメリカ(原題Enemy of the State)』(1998年/トニー・スコット監督/アメリカ)を見た。
物語は、「テロ対策との説明ではあるものの、法の執行機関の監視権限を拡大し、市民のプライバシーを大幅に侵害する恐れがある"通信の保安とプライバシー法"が連邦議会で審議されていた。国家安全保障局(NSA)の高官トーマス・ブライアン・レイノルズ(ジョン・ヴォイト)は、法案を可決させるために、反対派の下院議長フィリップ・ハマースリー(ジェイソン・ロバーズ)を暗殺する。ところが、殺害の一部始終は無人カメラで録画されていた。突然の大事件に遭遇してしまった動物研究学者ダニエル・ザビッツ(ジェイソン・リー)は映像のコピーを知り合いのジャーナリストに渡そうと逃走するが、偶然に出くわした大学時代の同級生、弁護士ロバート・クレイトン・ディーン(ウィル・スミス)の持っていた紙袋に・・・」という内容。
事件を公けにされては困る連中から必死に逃げるザビッツだが、偵察衛星やヘリコプターによって瞬時に位置を把握され、次第に追い詰められていく。
その挙句に交通事故で死んでしまうだなんて、何ひとつとして悪いことをしていないのに残念な最期だ。
そして、その後はディーンがレイノルズ率いるNSAのチームに追われることになるのだが、何ら思い当たるフシがないのに、盗聴され、仕事を失い、理由もなくクレジットカードを不使用にされ、鞄を奪われ、名誉を棄損される。
何といっても彼が一番の被害者だろう。
しかし、彼が大事件に巻き込まれた一般市民と違ってラッキーだったのは、仕事でつながりのあるエドワード・ライル(ブリル/ジーン・ハックマン)という情報屋の協力を得ることができたことだ。
彼の存在なしに、その後の展開は考えられない。
日本映画『デスノート』(2006年/金子修介監督)では、理想の実現を邪魔しようとする警察官、FBI捜査員、探偵を次々に殺害していこうとする主人公の姿が描かれていたが、強大な力を保有している者というのは、自身がテロリストに成り下がっていることなどには一切気づくことができず、物事の善悪の区別もつかなくなってしまうものなのだろうか。
さて、現実のアメリカ社会では、2001年9月の同時多発テロ事件の後、"Patriot Act"というテロを未然に防ぐために必要だとされる法律が制定されたそうなのだが、日本ではどうなっていくのだろう。
物語は、「テロ対策との説明ではあるものの、法の執行機関の監視権限を拡大し、市民のプライバシーを大幅に侵害する恐れがある"通信の保安とプライバシー法"が連邦議会で審議されていた。国家安全保障局(NSA)の高官トーマス・ブライアン・レイノルズ(ジョン・ヴォイト)は、法案を可決させるために、反対派の下院議長フィリップ・ハマースリー(ジェイソン・ロバーズ)を暗殺する。ところが、殺害の一部始終は無人カメラで録画されていた。突然の大事件に遭遇してしまった動物研究学者ダニエル・ザビッツ(ジェイソン・リー)は映像のコピーを知り合いのジャーナリストに渡そうと逃走するが、偶然に出くわした大学時代の同級生、弁護士ロバート・クレイトン・ディーン(ウィル・スミス)の持っていた紙袋に・・・」という内容。
事件を公けにされては困る連中から必死に逃げるザビッツだが、偵察衛星やヘリコプターによって瞬時に位置を把握され、次第に追い詰められていく。
その挙句に交通事故で死んでしまうだなんて、何ひとつとして悪いことをしていないのに残念な最期だ。
そして、その後はディーンがレイノルズ率いるNSAのチームに追われることになるのだが、何ら思い当たるフシがないのに、盗聴され、仕事を失い、理由もなくクレジットカードを不使用にされ、鞄を奪われ、名誉を棄損される。
何といっても彼が一番の被害者だろう。
しかし、彼が大事件に巻き込まれた一般市民と違ってラッキーだったのは、仕事でつながりのあるエドワード・ライル(ブリル/ジーン・ハックマン)という情報屋の協力を得ることができたことだ。
彼の存在なしに、その後の展開は考えられない。
日本映画『デスノート』(2006年/金子修介監督)では、理想の実現を邪魔しようとする警察官、FBI捜査員、探偵を次々に殺害していこうとする主人公の姿が描かれていたが、強大な力を保有している者というのは、自身がテロリストに成り下がっていることなどには一切気づくことができず、物事の善悪の区別もつかなくなってしまうものなのだろうか。
さて、現実のアメリカ社会では、2001年9月の同時多発テロ事件の後、"Patriot Act"というテロを未然に防ぐために必要だとされる法律が制定されたそうなのだが、日本ではどうなっていくのだろう。