大田区議会議員 奈須りえ  フェアな民主主義を大田区から!

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東日本大震災復興特別税の期限に伴う廃止と森林環境税の創設について~リーマン後の困窮した区民から徴税した復興特別税、森林保全に疑問の森林環境税~

2023年06月29日 | 税金
復興特別税が期限を迎え廃止となり、新たに創設される森林環境税を来年度から徴税するための条例改正が行われます。 復興特別税は、この10年の間に、38億円が大田区に徴税されました。 当時の財政状況をみると、被災地はともかく、都市部大田区において、なければ、財政的に困窮したかと言えば、逆に、基金を150億円も増やすほど、財政的な余裕がありました。 区民生活をみれば、リーマンショックで、税収が大幅に減り、もとに戻っていない時期で、2011年の基金からの繰入額(貯金を下ろすようなこと)は、118億円にもなっていました。また、だからと言って、大田区が、堅実な財政運営に努めたかと言えば、大田総合体育館建設など、当初予定を大幅に上回る大規模建築も行っています。 復興特別税は、被災地には欠かせない大減だったかもしれませんが、大田区の財政状況や使途をみれば。、困窮する区民から集めた財源は、必ずしも防災力を高める財源になっていなかったどころか、無理をして徴税しなくても、足りていたわけです。しかも、時限的増税ですから、廃止になって、終わるかと思ったら、森林環境税という新たな目的で、増税は継続されることになります。確かに、開発で緑は激減し、都市部は特に自然から隔離された状況になっていますから、今、森林の保全、育成のために財源を投入することは、非常に重要なことだと思います。破壊された自然は、人の努力と力と、財源がなければ、復興できないからです。ところが、大田区に、何に使うか質問したところ、公共施設建設に国産木材を使うための財源にするといいます。地方の林業は、都市部の消費が無ければ守れないというのが答弁だと思いますが、果たして、林業を都市部が買い支えるために税金を使うことが、森林を復興させることでしょうか。森林は、経済活動のためだけの存在でしょうか。コンクリートが大半の公共インフラの内装に国産木材を使うことは、日本の国土の3/4を覆う森林の保全につながるでしょうか。林業と木材消費という資本主義経済に、税が組み込まれ、税金で木材を買い支えるサイクルは、私たちの税金を一部の投資家利益に流すことになりますが、そこにとどまるだけではないでしょうか。 . . . 本文を読む

施設使用不承認も入館制限も民間事業者に大きな裁量権~男女平等センター移転に伴う条例改正の問題~

2023年06月27日 | ●議会・委員会
入新井第一小学校の*複合化で、男女平等推進センターが入一小に移転するので、そのための条例改正案が提出されました。ところが、移転するのであれば、住所だけ変えればいいのに、条文が変わり、料金が変わっています。調べて見えてきた問題を理由に、そもそも、複合化には反対ですが、合わせて反対の理由を述べましたので、ご報告します。(*複合化=学校の余裕ある容積率を使って学校内に施設を詰め込む建て替えの手法。安くなるといわれるが、一時的に建設費がかさむだけでなく、建築期間が長期化するため、こどもの教育環境にも影響を及ぼす) . . . 本文を読む

【動画】発言原稿付 大田区議会質問 区民から見えない公共施設の現状とあり方について

2023年06月23日 | 民主主義の形骸化
令和5年第2回大田区議会定例会(第2日) 一般質問 奈須 利江議員(フェア民) 区民から見えない公共施設の現状とあり方について・人口減、少子化高齢化、税収減でも増えて心配な大田区の公共施設整備計画について・財政規模拡大に連動して増える箱モノ・開発費が区民生活に及ぼす影響について       &nb . . . 本文を読む

奈須りえのフェアな民主主義区政報告会(7月1日(土)9時半~) 公共施設等の建替え計画と財政を中心に最近の大田区政について奈須りえの論点をご報告します

2023年06月17日 | ●イベント・集会など
奈須りえのフェアな民主主義区政報告会(7月1日(土)9時半~) 第二回定例会を中心に最近の大田区政について奈須りえの論点をご報告します。今回、一般質問で公共施設整備について取り上げたことで見えてきた論点を中心についてご報告します。 . . . 本文を読む

教科書検定と市場経済と忖度と

2023年06月12日 | 市場化
いま、大田区で、来年選ぶ大田区の教科書の展示会が行われています。勉強会があったので、参加しました。 ハッとしたのが、教科書会社が減っていて、発行部数が少ない業者から撤退していくと聞いたこと。教科書作りの現場にも、市場経済的な要素が入り込んでいるのです。ところが、完全な自由競争かと言えば、そうはなっていません。そこには、文部科学省の検定と言うハードルがあるからです。 . . . 本文を読む

6月16日(金)大田区議会第二回定例会で「労働人口減少、少子高齢化、税収減時代でも、なお増える大田区の公共施設整備の課題」について取り上げます

2023年06月10日 | ●日々のできごと
6月16日(金)大田区議会第二回定例会で「人口減少、労働人口減少、少子高齢化、税収減時代でも、なお増える大田区の公共施設整備の課題」について取り上げます。とても大切な問題だと思います。労働人口が減って、少子化で新しい世代が減ってきていて、高齢化し、産業構造も変わって、経済的にも右肩上がりが期待できない社会を予測しています。そうなると、普通に考えれば、税収が減りますから、今と同じ税金の使い方ではダメだと思いますし、どこを減らすか、増やすか、使い方、社会の在り方をみんなで考えなければならないと思います。ところが、国も大田区も考えていない(のではないか?)ということに気づきました。私は、危機感を持って発言し、区民のみなさんに、訴えてきたのですが、財務省に聞いても、内閣府に聞いても、総務省に聞いても、実態把握や検証、将来予測を示すことができません。今ある公共施設を「大切だから」と言う理由で、建替えていくだけで大丈夫でしょうか。質問して、公共施設整備計画の実態を明らかにしたいと思います。 . . . 本文を読む

少数意見が尊重される大田区議会のために

2023年06月03日 | ●議会改革
民主主義の良いところは、多様な意見の中から一番いい意見、一番問題の少ない意見を選べるところにあると思います。 ところが、議会の中にいると、「多数派の意見が選ばれやすい仕組みになっていると感じる」ことが、少なくありません。 大田区議会が、会派の人数に応じ、議案の発言時間を配分し始めたところにも、多数意見を尊重し、少数意見を軽視が、表れていると思います。 そもそも、議案の審議は、委員会に付託されますが、会派の人数が多ければ、すべての委員会で会派の意見を委員が発言できますが、少数会派は、すべての委員会に所属できませんから、議論に参加することもできません。 結果、多数会派だけで議論した結果を本会議場に持ち込む議案が、多くなっています。 . . . 本文を読む

新区長初の補正予算も国・都の補助金頼み 地方分権とは何だったのか 令和5年度一般会計補正予算(第1次)

2023年06月01日 | 青少年健全育成
選挙後初めての臨時議会が終わりました。 総額62億1,447万5千円という大規模な増額補正予算ですが、その巨額な補正予算の割には、明確に、区長の政策的予算と打ち出せなかった印象です。 というのも、国や都の補助金がらみの事業ばかりだからです。 新区長目玉のはずの給食費無償化さえ地方創生交付金を使っています。 地方分権や消費税増税分使えば国の増税は無用だと思うのですが、蒲蒲線に使うからではないでしょうか? 2007年に前区長が就任されたときには、「歳入歳出とも6億1500万円余」と規模は今回の1/10でしたが、「補正後の平成19年度一般会計予算は2153億2900万円余となり、前年度当初予算比4.8%増となりました。」と増額補正予算を大きくアピールしていました。16年が経過し、地方分権は進んだはずですが、国・都の補助金頼みの総額62億1,447万、10倍の補正予算は、本当に区民の望む使途になっているでしょうか。地方分権は、誰のため、何のために進んだのでしょう。 . . . 本文を読む