普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

足が地につかない民主党?

2008-09-16 16:40:50 | 民主党

[衆院選前に国民新党と合併?]
 民主党の小沢代表は15日、松山市で記者会見し、国民新党との関係について、「次期衆院選で立候補予定者が競合している選挙区については、徹底的に調整したい。民主党と国民新党が一つになるということも選択肢だと思う」と述べ、衆院選前の両党の合併の可能性に言及した。
 そのうえで、小沢氏は「時間があれば、どうするか話してみたい」と述べ、国民新党の綿貫代表と16日に協議する考えを示した。
読売新聞
より)

 小沢さんの発言は、国民新党の立場から考えると、事前に綿貫さんと話し合いがあったのならとにかく、何もないとすれば、「大政党の民主党が弱小政党の国民政党を吸収して上げる」と取られないばかりの随分失礼な発言だ。
 この話を聞いて綿貫さんや亀井静香さんはどう思うのだろうか。(*注記)
 今まで、国民新党は第三勢力の立場でいるので、政権奪回を目指している民主党は彼らの意見を無視できず、新党の主張する郵政民営化問題や、選挙区での特別の配慮をしてきたのだ。 
 もし国民新党の人達が民主党に入れば、旧自民党と社民、民社の寄り合い所帯の中で、僅か4~6名の人達の意見は埋没し、無視されてしまうのは目に見えている。
 こんなことをベテランの綿貫さんや亀井さんも百も承知なことを、これもベテランの小沢さんが知っている筈なのに、あのような新党の人達の気に障るような発言をするなど総選挙を前にして興奮しているのか、驕り高ぶっているとしか思えない。

[小沢さんの関東地域での出馬]
 一方民主党の鳩山さんは
 14日午前、テレビ朝日の番組で、小沢代表が次期衆院選で地元・岩手4区から立候補しないことを明らかにした。
 鳩山氏は「小沢氏は岩手からは出ない。関東中心に決めるのではないか」と明言した。 公明党の太田代表の地盤である東京12区での立候補について、「その可能性はある。公明党との距離感によるが、太田さんの所がおもしろい」と述べた。
 鳩山氏は番組後、記者団に「小沢氏はかねてから『自分も背水の陣を敷く。岩手4区は任せて、別の選挙区から出る』と何度も私に言っていた。自分自身が命をかけていることを示す必要があり、出馬はそういう選挙区に限られる」と強調した。
 民主党が12日に公表した第1次公認候補187人に小沢氏は入っておらず、小沢氏は、どこの選挙区から立候補するか明らかにしていない。
読売新聞
より)
 
 鳩山さんが何か特別な政治的な意図(公明党への揺さぶりと言う批評家もいる)でないとしたら、彼らしくない(中には彼らしいと言う人もいるかも知れないが)軽率な発言だと思う。

 小沢さんが関東地区出馬で一番喜ぶのは自民党だ。
 何故なら、悪役イメージがしっかり身についた(自分の責任だが)小沢さんがその地盤の岩手県を離れて関東地区に出れば、絶対に勝つとは限らないからだ。
 特に鳩山さんの言う東京府は太田さんを除いて全ての議席を自民党が占めている。
 そこに小沢さんが切り込もうと言うのだろうが、評判のあま
り良くない公明党の太田さんの地盤の12区を除いては、そのように上手く行くだろうか。
 何故なら、自民党は地盤の岩手以外の選挙区に出た小沢さん打倒のために、国民的人気の高い麻生さんや小泉さんなど多くの人を送り込むだろう。
 そうすれば岩手県ならともかく自民党候補者相手の関東地域では、どの様に贔屓目に見ても、(反自民の朝日テレビやそれに引きずられた他のテレビの、安倍さんの選挙戦中の「赤城さんの絆創膏」以上のあくどい放送をしない限り)、小沢さんの勝ち目は殆どないような気がする。
 なお  産経記者の阿比留瑠比さんは自民党は太田さんは比例に廻って貰い、12区には麻生さんや小泉さんを小沢さんにぶっつけるかも知れないと言っているがそうなれば小沢さんは完全にアウトだ。

 政権交代論者の私の立場から考えると、もし民主党が勝って負けても、小沢さんが落選すれば党の代表辞任、そして以後の国会運営が正常化する可能性が高くなるかも知れぬので、日本のために良いことだと思うのだが。
 然し、もしかして、小沢さんが自分を首相として不適なことを知って、我が身を犠牲にして民主党を勝たせるため行動としたら立派な人と思うが、そこまで考えているのだろうか。
 今こそ緊密な連携を取って行かねばならない国民新党を怒らせるかねない小沢さんの発言や、素人でも首を捻る様な鳩山さんの発言はいかにも軽率で、政権奪回ばからり目が眩んで、慎重さがたりないような気がしてならない。

 いつも言うことだが、民主党は政権奪回の絶好のチャンスだからこそ、なお一層足を地につけて、発言も慎重にし、そして政権政党として恥ずかしくない実現可能な政策を準備すべきと思う。

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*注記:第三勢力の連携強化
 新党構想を掲げている平沼赳夫元経済産業相と国民新党の綿貫民輔代表、亀井静香代表代行らが16日、都内で会談する。衆院選が迫っていることを受け、選挙後の政界再編をにらんで連携を模索するものとみられる。新党結成を指摘する向きもある。
 平沼氏は「ブレない筋の通った保守政治」を志向した第3極づくりを目指しており、衆院選前の新党立ち上げを示唆している。このため、衆院選での保守系無所属候補の支援を進めているほか、与野党の若手・中堅議員らとの会合も重ねてきた。
 綿貫氏も自民、民主両党に次ぐ第3勢力の結集に前向きとされ、“平沼新党”との連携については「否定するものではない」と語っていた。今年5月に綿貫、平沼両氏と新党大地の鈴木宗男代表らが会談し、統一会派構想が浮上したことがあった。
産経新聞
より)