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久しぶりに感動の涙があふれた映画「オーケストラ '09」劇場公開2010年4月

2015-11-06 20:55:32 | 映画

               
 2010年4月の公開でちょっと古いかもしれないが、アマゾンプライムでラインアップされていたのを鑑賞。父と娘の生涯の出会いをテーマに、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が彩を添える。

 アンドレイ・フィリポフ(アレクセイ・グシュコフ)は、ボリショイ劇場の清掃員をしている。ときどき、舞台の楽団員の練習にあたかも指揮者のように腕を振って陶然とする。この日もモーツアルトのピアノ協奏曲第21番第二楽章アンダンテを気持ちよく夢の世界をさまよっていた。フィリポフは、かつてボリショイ交響楽団の天才指揮者として知られていた。

 突然、携帯電話が鳴った。妻からだった。電話をするなといっても後の祭り。仕事をしないで何たることかと支配人に怒られる。支配人の机の下で拭き掃除をしているとファックスが動き出した。ファックスはパリの劇場からで、キャンセルした楽団の代わりを至急送ってほしいというものだった。それを見るなり頭の中で、30年前にユダヤ人排斥政策に従わなくて解散に追い込まれた団員を集めて、パリに乗り込もうと思い立った。

 そして細部を詰めていきヴァイオリンのソリストとしてアンヌ=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)を指名した。これには訳があってアンヌ=マリーは知らないが、フィリポフの実の娘だ。
 アンヌ=マリーと食事をしながら語るフィリポフ。「コンサートはいわば告白なんだ。一つの叫び。音符の一つ一つに命がある。音符それぞれがハーモニーを探している。幸せを探している」

 それに対しアンヌ=マリーも「ひとつ告白してもいい? 私は素敵な女性に育てられたの。ギレーヌ(ミュウ=ミュウ)よ。リハーサルに来ていた。母代わりでマネジャーで友達でもあるんです。私、親を知らないの。ごめんなさい」

 この綾がチャイコフスキー、ヴァイオリン協奏曲の中でアンヌ=マリーのヴァイオリンが亡き母と同じテクニックで旋律を奏でる。団員たちは即座に見破る。やっとフィリポフは娘と会えた。そして笑みが浮かぶ。
         
         
         
         
         
              

 指揮をするフィリポフをじっと見つめるアンヌ=マリー。演奏が終わって観客のブラボーの声が響き渡る。父、娘の抱擁に涙する私だった。音楽というのは絶大な効果を発揮する。

 映画製作者は、観客の琴線に触れようとこの協奏曲もいいとこどりしている。それは致し方のないことだろう。効果的に音楽を使う方法だから。メラニー・ロランにも魅了された。それでは映画のクライマックス・シーン、チャイコフスキー、ヴァイオリン協奏曲をどうぞ!
          
監督
ラデュ・ミヘイレアニュ1958年4月ルーマニア、ブカレスト生まれ。

キャスト
アレクセイ・グシュコフ1958年5月ポーランド生まれ。
メラニー・ロラン1983年2月パリ生まれ。
ミュウ=ミュウ1950年2月パリ生まれ。
ドミトリ・ナゼロフ1957年7月モスクワ生まれ。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
結末まで見ていない (フィリポフ)
2018-02-08 12:50:43
適当な批評を載せるのはやめたまえ。
アンヌマリーの父は違うじゃん。。
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