蜩窯
今日は美味しいピザをごちそうするよ、
と言われて出かけた吉牟田高原の、
車1台しか通れない今どき珍しい凸凹道をかなり進んだ奥に、やっと現れたお店。
その名は蜩窯(ひぐらしがま)。
本業は陶芸で、30年ほど前に始めた工房の名が蜩窯。
4年ほど前にピザのカフェが併設されたらしい。
窯にくべる燃料のマキが敷地の脇にずずーっと・・・
店内はたくさんの作品が展示され、ピザが焼けるまで、ゆっくりと鑑賞できます。
テーブルや椅子も、すべて手作り。
木の枝を背もたれにした、この椅子たちに一目ぼれ。
座り心地も大満足。
もちろん、肝心のピザのお味も抜群でしたよ~
生地は、吉牟田水源の美味しい水で練り上げたもっちもちの歯ごたえがあり、
脂っこくなく、チーズとトマトと素材の味がしっかり楽しめる焼き方で、
ついつい食べ過ぎてしまいそう。
セットについてくるサラダの野菜は超新鮮で、デザートのムースはほっぺたが落ちそう…
蜩=ヒグラシといえば、セミの仲間で、その鳴き声からカナカナゼミともいい、
なんとなく寂しい秋を連想してしまいます。
阿蘇の晩秋も、そんな感じ?
10月はじめには銀色に輝いていたというススキの海も、今はオーガニックコットンのよう。
色あせた白が、丘の輪郭を柔らかく描いています。
枯れた草原に点在する白くて丸いものは、干し草を刈り取って丸めたもの。
機械で丸めながら刈り取った草は、その場で白い防水フィルムで覆われるか、
こうやってどこかに運ばれていくようです。
いずれも冬場の牛馬の餌になるのですね~
福島でも、同じような光景が広がっていたことでしょう。
原発事故の後、汚染ワラを食べた牛や豚の肉からセシウムが検出され、
大騒ぎになったのは、つい1~2年前のこと。
放射能が降り注いだ福島の田んぼや草原は、今どうなってるだろう。
阿蘇のきれいな水ときれいな空気が育んだ干し草を、
福島の牛や馬にプレゼントしたいな・・