この花をご存知ですか?
ヒゴタイというキク科の多年草で、日本国内では数カ所にしか生息しない珍しい花です。
瑠璃色の花球が幻想的で、一目見たら忘れられません。
阿蘇外輪山と九重連山に囲まれた熊本県産山村には、そのヒゴタイが自生する草原があります。
この門を入ると・・・
こんな草原が広がっています。
ピンクの花はナデシコです。
黄色い花はオミナエシ。
こちらはマツムシソウ。
よほど蜜が美味しいのか、小さな花に蜂が2匹も。
この花はミソハギ。ラベンダーではありません。
傍に埋め込まれた木の名札を見て知りました。
初めて実物のミソハギが見られて、私はちょっと感動!
実は以前、金子みすずの「みそはぎ」の詩に出会って、その歌を歌う機会もあって、
どんな花かな~、見てみたいな~とずーっと思っていたからです。
それは、こんな詩です。
みそはぎ
ながれの岸のみそはぎは、
誰も知らない花でした。
ながれの水ははるばると、
とおくの海へゆきました。
大きな、大きな、大海で、
小さな、小さな、一しずく、
誰も、知らないみそはぎを、
いつもおもって居りました。
それは、さみしいみそはぎの、
花からこぼれた露でした。
阿蘇の草原に咲くミソハギは、さみしさとは無縁のよう。
ナデシコもオミナエシもマツムシソウもユウスゲもオニユリもクレオメも、
そしてヒゴタイも。
みんな、みんな、自然の風に楽しそうに揺れていました。