風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/これが私の人生設計

2016年11月20日 | 映画


とても面白かったです。
原題は「生きていてごめんなさい」と言うような意味らしいです。
ストーリーは至ってシンプル。軽快なコメディです。
セレーナは才色兼備の若手建築デザイナー、世界を股にかけて成功を収めていますが、故郷のローマに戻りました。
しかし、イタリア・ローマでは仕事に恵まれません。

男女平等を歌うイタリアですが、建前と本音は大違い、男性優位で、女性は男性の付属物・アシスタントでしかありません。
女性は妊娠を隠し、男性はゲイを隠し、ハゲはカツラを被り、アジア人、黒人はあからさまな差別を受けています。
セレーナは設計だけでは食えないのでレストランでのバイトを始めるのですが、そのオーナーに彼女は一目惚れ、
ところが何と彼は、子持ちのゲイでした。
彼女が乗り回す原動機付き自転車は懐かしくもあり、良かったです。

デザインのコンペ、女性名で申し込んでも見向きもされないので男性名で申し込むと採用されてしまいます。
面接や打ち合わせが必要なので、ゲイのオーナーに代役を頼み、そこから生じる様々なドタバタ騒ぎです。
このドタバタに特別新味や工夫はありませんが、「本音と建前」の乖離から生じるドタバタはまことに面白いものです。
デザイン会社は、イタリア社会の縮図で、権力を振る舞うワンマン社長は秘書がいなければなにひとつできないし、
ゲイを隠す男性社員、妊娠を隠す女性社員、ハゲの男性、インド人など皆憤りのやり場の無いストレスを抱えています。
この映画では、宗教がらみのことは出てきませんでしたが、それはちょっと複雑ですから…。
私に不思議に思えたのは、家賃を払えないセレーナがゲイの社長の家に潜り込んで彼と一つのベッドで寝たり、
頻繁にハグしたりキスをすることでした。

市のコンペで採用されたセレーナのデザインは、公共集合住宅の共有スペースのデザインでした。
商業施設を入れた方が良いという社長の案に対して、彼女の提案は、子ども達の勉強室や住民のおしゃべりスペースでした。
家が狭いので廊下で勉強する子ども、たまり場の無い青少年、どの階も同じで何階かわからない高層住宅など、
裕福では無い住民達の生活のストレスは同様に怒りのやり場がありません。
首を覚悟のセレーナの啖呵はちょっとありふれたものでしたが、それまでのストレスを吹き飛ばすには十分で、
堂々とその事務所を後にするのでした。        【11月14日鑑賞】
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