新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

物皆上がる時が来た

2022-05-26 08:21:25 | コラム
この値上がりの時は予測できたのではなかったか:

今朝は、キリンビールのアサヒビールに同調するかのような10月からの値上げが報じられていた。理由は「原材料、エネルギー、輸送費等々の原価の上昇」だそうだ。少なくとも20年以上もビールをコップ一杯も飲んでいない当方にとっては何の支障も無いことだ。だが、このロシアによるウクライナ侵攻が開始されて以来3ヶ月も経ってしまった現在の「物皆上がる状態」は少なくとも予告くらいは出来ていたのではなかったのだろうか。

私の記憶違いであれば仕方がないが、あのPutinによるウクライナ侵攻が開始される前から、今日の状態を予告された専門家がいたとは思えないのだ。当方は不勉強にしてウクライナとロシアがあれほど大きな世界に向けての小麦輸出国だなんて全く知らなかった。だが、マスメディアも専門家も世界の30%以上だったかを占めている生産国だったと言い出した。そのようにご承知だったのならば、何故去る2月中にでも警告されなかったのだろうか。

私が奇異に感じていることは、ロシアがEUの諸国に天然ガスを供給していることは大々的に取り上げていたが、小麦等の農産品がこれほど急激に供給不足になるとの見通しが語られた記憶がない。少なくとも、私にとってはドイツがロシアからのエネルギーの供給が滞っても日常生活に何らの支障は無いが、パンが値上がりするのは宜しくないのだ。最早、超高齢化した我々夫婦は小食になったので多少の値上がりが生活を脅かすほどのことはないが、何故もっと早い時点で予告できなかったのだろうか。

マスメディアだって、彼らなりに予知と予告報道くらいは出来ていたはずなのに、現実に方々で値上げを打ち出すと、恰も急に知らされたかのように「一般庶民の生活に大痛手」などと報じて罪なき一般人に街頭インタビューなどして「生活が苦しくなる」などと言わせているのは無責任だし、フェイクニュース的な誤解を生じやすい報道だと決めつけたくもなる。しかも、政府は「夏場の電力供給態勢の不安」をシレッとして訴えて見せた。「何故そうなるか」を菅直人にでも解説させたら如何か。

上記は国内問題ばかりだったので、少しは国際情勢的なことにも触れておこう、Putin率いるロシアは現在のような予測不能に近い難しい状態を生み出してしまい、世界をほぼ完全に二分化してしまった。この状態になってしまったことは誠に危険だと思うが、お陰様でどの国が何れの側に立っているかがハッキリしてしまった。QUADの会議に参加した間もなく到達するだろう14億もの人口を擁することになるインドは、巧みに立ち位置を解り難くしている。かと思えば、トルコはこの期に及んでフィンランドとスウエーデンのNATO参加に否定的な態度を示して見せている。

バイデン大統領は我が国と韓国を巡回訪問されて、日米韓間の結束の強化を図られたが、中間選挙を控えて余り高くない支持率を抱えて苦労しておられるようだ。だが、「もしも中国の台湾侵攻があれば“militarily involved”か」と、女性記者に突っ込まれて“Yes.”と明快に答えられた。中国は例によって外務省の副報道官とやらが猛反発して見せた。

私は「我が国の報道機関はあのような中国の発言を後生大事に国内に向けに詳細に報じる必要があるのか。たった一言『また中国が反発した模様』程度で良いのではないか」と思う。我が国の立ち位置がどちらの側にあるかかくらいハッキリしていることはないと思うのだ。尤も、彼らは親中派的であることを示さないと、北京から追い出される危険性があるようだが。


5月25日 その2 大学の入学式に見る時代の変化

2022-05-25 09:39:57 | コラム
我が母校の素晴らしい発展と素直に喜ぶべき事:

先日、某有名私立大学のST教授と懇談した機会に「去る4月1日に上智大学の卒業生のソフィアンズクラブを訪れた歳の構内の大混雑が入学式の為だった事」を語り、「入学式と表示された立て看板を囲んで一家で写真を撮る為の長蛇の列があった」と回顧してみた。すると、教授からは「今や新入生の両親だけではなく、祖父母も孫の新入学を祝って写真に加わるので、大混雑が生じる傾向がある」に教えられたのだった。

私には当日奇異の感にとらわれたことがあった。それは、立て看板は大学構内に内向きに置かれていて、外からは見えない点だった。教授の解説で漸くあの日の大混雑の原因が解った次第だった。実は、私はてっきり入学式は当日に大学の構内で行われたものだろうと考えていた。

ところが、新着の大学の新聞「上智大学通信」で入学式は「東京国際フォーラム」で、午前・午後と2回に分けて開催されていたと知り得たのだった。ということは、あの日に我々が構内で遭遇した大混雑は、構内の2号館で開催された新入生歓迎会に参加された新入生と親御さんたちによるものだと解ったのだった。私とRS氏は四ツ谷の駅で待ち合わせて「何事?」と訝った大混雑は、有楽町辺りから四谷まで移動してきた人たちの大群だったのだ。私の母などは中学の入学式は言うに及ばす、大学には来たことすらなかった。

因みに、上智大学通信によると、新入生は学部2,798人、大学院481人、助産学専攻科10人だった由で、父母・保証人の参加もあったそうだ。私が1951年に入学したときは文学部と経済学部しかなく、両学部併せて300名だったのだから「母校の大発展には隔世の感あり」と単純に喜ぶべきなのだろうが、70年も昔の事とは比べようもなく何と言って感動すべきか、正直に言って戸惑っているのだ。

当日一緒だった非常勤講師を務めている黒木朋興仏文学博士によると「マンモス大学化している」のだそうだ。私は今や四大私立大学の一校となった母校の発展に素直に感動している。だが、我々の頃の10倍に近い新入生があるとは、想像も出来ない規模の発展である。素晴らしいことだと思っている。


スマートフォンによる包囲網が拡張された

2022-05-25 08:51:31 | コラム
困難な時代になったものだとあらためて痛感:

「全日空 空港チェックイン原則廃止へ」との記事を、今朝の新聞で発見した。最早この手のニュースで心胆を寒からしめられることこそなくなったが「一体全体、我が国では何時何処で誰が国民は須くスマートフォンを持つようにすることと決めたのか」とあらためて痛感した。尤も、このアプリが使えない人などには、引き続き対面で対応するとの有り難いお知らせもあった。全日空の狙いは空港での混雑の解消にあるそうだが、当方の理解を遙かに超えた見解である。

先日も「ワクチン接種の証明はLINEでどうのこうのとすれば云々」とあったが、これもスマートフォンのことであろう。当方はドコモの5回にも及んだDMによるご勧誘(説得?)で昨年10月にらくらくスマートフォンに切り替えたがLINEに手を出す気もなければ、他のアプリもその機能が搭載されていると承知している程度で、相変わらずPCに頼っている。スマートフォンの何がイヤかと言って、あのPCのワープロソフトに比べて面倒くさい入力の方法にウンザリなのだ。

泣き言はこのくらいにして、デイジタルデイバイド世代が時代に追い付いて行こうと思えば、後から後から面倒なことが押し寄せてくるものだと良く解った。最早、全日空を利用して何処か遠方に飛んで行く機会も訪れないだろうからチェックインの心配もない。だが、この新チェックイン方式は来年の4月からだそうだから、万が一の時代に備えるべく、それまで生き長らえていくよう主治医の指示通りに、ストーイックな生活態度を維持しようと決意を新たにした次第だ。

自由共和党という存在

2022-05-24 08:16:41 | コラム
青山雅幸氏の熱弁を聞いて:

昨23日のことだった。ジムの大きなジェットバスに浸かった後で良い気分で出てくると、高田馬場駅前で誰かが街宣車の上に立って大声で演説をしていた。11時20分頃だったか。それから買い物を終えてバスの停留所の2人掛けのベンチで休んでいる間でも、弁士は懸命に誰も立ち止まらないことにもめげずに語り続けていた。うるさいなと思いつつも幟を見れば「民主共和党」とあった。なるほど、「民主」を使って未だこういう紛らわしい政党名が出来るのかと感心させられた。

バスが来るまで時間の余裕があったので、何を主張されたいのかと聞くともなく聞いていた。彼は青山雅幸と名乗り元衆議院議員だと自己紹介していた。演説の要点は「緊急事態宣言のようなものを発出して飲食業者を規制するな」、「ワクチンの接種を20歳以下に強制するな。ワクチンを接種しても30%もの感染者が出たとの統計が公表されたのを無視するな」、「平和憲法改正に反対」の3点だった。

「こういう主張をする小政党があったとは知らなかったし、青山雅幸という方の存在も知らなかった」とやや反省させられた。演説が終わった頃にバスがやって来たので「帰宅してから検索して見よう」と思いつつ家路についた。検索して学んだことは、静岡県から立憲民主党で当選された東北大学出身の弁護士さんだった。現在は落選した後のようで、今頃街頭演説に回っているのは参議院選挙が狙いかなと思った次第。

青山雅幸氏はしきりにワクチンを批判されて「接種しても感染は防げない」という辺りを理路整然と強調しておられた。私は違うのではないかと思った。即ち、私の認識は「ワクチンの接種で感染を防止できるのではなく、仮令感染しても重症乃至は中等症化を防止できる」なのである。実際に、毎日東京都が発表している年代別の感染者を見れば、20歳台以下と以上の感染者は常に最大であり、青山氏の主張を裏付けてはいなかった。岸田総理もこのような反対論者というか野党が存在するのでは、要らぬご苦労をされるのかなと思った。


5月23日 その4 岸田総理とバイデン大統領の首脳会談:

2022-05-23 16:27:02 | コラム
初の岸田総理とバイデン大統領の記者会見の報道:

先ほど聞いていた(だけで、見ていなかった)TBSのゴゴスマでは会談後の記者会見で発表されたことは、*次回のG7を広島で開催する。*UNの改革であり、日本の希望するUNのSecurity CouncilのPermanent Memberとなることを支持する。*我が国とアメリカの同盟関係を一層強化する。*我が国の防衛予算をGDPの2%にする等々だったとのことだった。

時間の関係でこれだけしか流れなかったのだと疑う。バイデン大統領が我が国を訪問されたのは、これらの事柄を語り合う為だけだったとはとても考えられない。ロシアによるウクライナ侵攻により端を発した国際情勢のこれまでになかったような緊張感、対中国問題、DPRKの核の脅威、QUAD、AUKUS等々と無数の議題があったと思う。勿論、それらを記者会見で公表する必要はないだろうし、中国がまた何といって口を挟んでくるかを思う時に、刺激は無用であろう。こういう報じ方はTBSだけなのか?

テレビでは何処で晩餐会をするのだろうとか何のと、騒がしい。彼らとても会談の重大さや、世界の情勢が難局にさしかかっていること等は百も承知だろう。だからと言って、「あの程度のニュースでは、折角のバイデン大統領の来訪の重大な意義と価値を、国民全体に広く認識させられないのではないのかな」などと心配してしまった。