トレーナー的日記。

できる事が増えるより楽しめる事が増えるのがいい人生。。。モタさん

Kick Krush97。

2019-01-30 | 日記
Pが宮田氏から中村氏に変わった2019年度1発目興行。

Sライト級「松本篤人(バンゲリンベイ) VS 迅也(北斗会館)」
ある意味、今回一番の注目かもしれない松本選手。
厚生省に勤務する国家公務員という現役官僚ファイター。政治家や官僚など法律を作ってる人達が一番ブラックな環境にいる中でも“9時5時”や“ボランティア”とか揶揄される過酷な現場で有名な同省。もはや減量パスして戦ってるだけで素晴らしいとしか言いようが無い。
ファイトは決して上手いとは言えないが、淡々とプレスをかけ続ける冷静さと耐久力。加えて右ローキック⇒左フックや右ヒザ⇒逆ワンツーなど、よく見ると難易度の高いコンビも随所に見せている。迅也選手は終始コントロール化に置かれ、UD判定にて松本選手の完勝。これでKrush5連勝・・・頑張っても1年おきにしか試合できないみたいだけど次戦にもご期待。

Sライト級タイトル戦「松下大紀(K-1ジム川口) VS 鈴木勇人(K-1ジム五反田)」
キャラ立ってる者同士で好戦的・・・プロ向きな両者の楽しみな1戦。
ディフェンス面でまだまだ改良の余地が多い両者だが、攻撃力が高い分危なっかしくて面白い。ファンの期待通り、初っ端から打ち合って2Rに鈴木選手が2ダウンを奪ってフィニッシュ。もう色々と期待を裏切らない両者・・・単純にスカっと出切る面白さだった。

フェザー級タイトル戦「西京春馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO) VS 江川優生(POWER OF DREAM)」
タイトル戦にふさわしい実力者同士の1戦。
こっちはディフェンススキルも高い現代っ子同士・・・とにかく脚が動いてポジションが頻繁に変わるし、リズムとコンビネーションで攻撃する身体能力の高さもプロフェッショナル。弾数が出ているのに両者が主導権をグリップ出来ないという実力拮抗の好ファイトのまま判定へ。結果は江川選手がジャッジ2名の支持を取って王者交代へ・・・西京選手はカウンター戦法を変えた事が裏目に出たか。

他の団体と比較しても弾数が圧倒的に多いので面白い試合だらけ・・・ホントKrushはチケット安いと常々思う。
50歳を期に自らは後方に周り、20代を中心とした若手に前面を譲っていきたい・・・という宮田Pの思想が素敵過ぎる。しかも後任が元選手じゃ無いという点も期待値高いし、興行もプロモートもどんどん公募制に移行している辺りはホント見習って欲しいと強く思う。
他の興行は1社が手を引いたら総崩れ・・・みたいな実は綱渡り状態ばかりだし、今後どんどん参入して来る外資勢に対抗できる興行はライバルながらK-1グループしか無いと思うので頑張って欲しいなと。当方もいつかK-1に選手を送れるようになれたらなーという欲求が発生中。


MMA UFC232。

2019-01-28 | 日記
233興行が延期になってしまったので、昨年12月に行われた232興行が再放送されていた。
すでにFoxで見ていたが今度はWowowで復習する事に。

女子フェザー級タイトル戦「アマンダ・ヌネス(ブラジル) vs クリスチャン・サイボーグ(ブラジル)」
当方も全く見当が付かないレベルの戦い。
ファーストヒットはヌネス選手のジャブ。しかしサイボーグ選手も左ストーレート⇒右フックで仕掛け、実況も早期決着の予感をアナウンス。次はヌネス選手が右ローキック⇒ワンツーで仕掛け、サイボーグ選手が右フックのカウンターで返す。次もヌネス選手がダイレクトの右スイングにサイボーグ選手が右フックをカウンターで返す大迫力戦。
ここでサイボーグ選手が早くもラッシュで勝負に出る。左右のパンチを振り子で打ちながら前進する猛プレス・・・だがヌネス選手は下がりながら左フック⇒右ストレートを直撃させる完璧なボクシングを展開。サイボーグ選手は片ひざを着くも打ち合いから逃げない闘志を見せるが、ヌネス選手が打つ右オーバーハンドが完全に見えていない。このオーバーハンドを計3発直撃されてフィニッシュ・・・会場大興奮。
ヌネス選手は下がりながらもダッキングが出切る分、サイボーグ選手と違って直撃率が圧倒的に低かった。当て感女子No1の呼び声高いヌネス選手だが、実はデイフェンス能力がメチャクチャ高い訳で。いつも通りに打ち勝ちにいってしまったサイボーグ選手の戦略ミスだろうと。


Lヘビー級タイトル戦「ジョン・ジョーンズ(アメリカ) vs アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン)」

あの年間ベストファイトに選出された名勝負の再戦。
お互いに190cmオーバーで長い手足。ジョーンズ選手はスイッチを繰り返しながら、関節蹴りやローキックに前蹴りを織り交ぜて的を絞らせない。そこからタックルや右ストレートを狙っていくのだが、対するグスタフソン選手も同じようにスイッチを繰り返し関節を蹴っていく。
途中展開が硬直しながらも、3Rの開始早々にジョーンズ選手が左サイドステップからのタックルでテイクダウンに成功。ハーフからマットヒューズPへ以降しバックへ・・・Rizinとかしか知らない人達に見せてあげたいコントロール術。そこからパウンドでフィニッシュという完勝っぷり。今度は完全決着で決めたJJ選手はやはり反則以外では負けないらしい。


MMA ONE Championship。

2019-01-23 | 日記
今年日本に進出してくるONE Championshipのプロモ興行を見学。
場所は大森GOLDジムで現王者3名による公開ワークアウトという形で行われた。正直言ってMMAはUFC以外にほぼ興味が無いが、なんと3名の中に元王者のDJ選手がいるという衝撃をキャッチ。格闘技ファンなら行かない訳にはいかないと。
そして今回はDJことデメトリアス・ジョンソン選手、エディ・アルバレス選手、女子王者のアンジェラ・リー選手・・・加えて日本の青木真也選手という豪華な面子が揃ってた。

イイ意味で期待は裏切られ、各選手が2~3パターンのコンビネーションをかなり詳しく解説してくれた。
DJ選手はあの「スープレックス・アームバー」まで解説してくれて、何のためのスープレックスなのかを力説。人間はバランスを崩すと脇が開く・・・そのために投げ切らずに崩すように着地させる事が重要で、そのままアームバーに繋げていけるのだそうな。
どの選手も共通しているのは決定打はさほど重要では無く、そこまでのし掛けやだましが重要だという事。強い選手はより深く考えてるという当たり前の事実に触れる事が出来た。そしてアルバレス選手は一番デカイくせに一番ボクシングが上手かったし、リー選手は写真よりも実物の方が全然可愛かったのも印象的。


Etc コーチング。

2019-01-21 | 日記
東商の「名将から学ぶ」連載が3回目になり相変わらず面白かった。

前回はシカゴの学生バスケットチームに新任された新米コーチ。
彼はルールもよく分かっていないレベルのバスケ完全未経験者・・・本業がコンサルマンである彼が取った策がTV局の取材という発想が素敵過ぎた。注目度やお金を確保してあげれば選手達は自分達で行動していくというコーチング論。そしてこれが大当たりで、万年最下位チームがいきなり決勝まで勝ち上がるという快挙が取り上げられていた。それにしても彼をスカウトした監督も凄い度量。

で今回は日本・・・東洋大学水泳部監督の平井氏が取り上げられていた。
彼のコーチング論は、指導者はベストな答えを口に出す事なく聞き役に徹する事だという共通概念。あえて知らん顔で選手が答えにたどり着くよう誘導するのが理想との事で、自分の意見を主張する事が最も安易な指導法だと。同時に選手の言い訳をいさめる厳しさも論理的でなくてはならないと。“敗因をタッチが合わなかったから・・・”と選手が言い訳すれば、今日だけプールの長さが違っていたのかと確認。負けた理由がどこにあるのか明確にさせる厳しさも合わせ持つ必要があるよう。

次回の第4回は誰かご期待だ。

Box マイティモー VS エルチョロ。

2019-01-15 | 日記
無事に録画観戦。

WBO世界Sライト級タイトル戦「モーリス・フッカー(アメリカ) VS アレックス・サウセド(メキシコ)」
27戦無敗のフッカー選手と28戦無敗のサウセド選手の無敗対決。
それにしてもフッカー選手が181cmでサウセド選手が178cm・・・Sライト級でもこれくらいのスペックが必要な時代。
試合は2mオーバーのリーチを誇るフッカー選手がリードを飛ばしまくり、サウセド選手はメキシカンらしく勇敢に仕掛けるという面白過ぎる立ち上がり。
しかし2Rの開始早々にお互い右クロスを強振した際にサウセド選手の右がヒットして1ダウン先取。追撃するサウセド選手の猛攻を受けながらも、フッカー選手の見事な対応っぷりが乗り越えてきた修羅場の数が見えるよう。結局1R だけで100発以上のパンチ打って、ラウンド後半にはフッカー選手が盛り返し始める。
ラウンドを重ねるごとにリードの効果が顕著になっていき、フッカー選手が距離の多くを支配するようになる。そして7R・・・パンチへのリアクションが殆ど取れないサウセド選手に決定的な1打を与えにフッカー選手が前に出る。キレがなくなったサウセド選手のジャブに右クロスを合わせ始めるフッカー選手を見て、解説陣がジャブを打たない方がいい・・・とコメントする珍しい展開に。直後にその右クロスでサウセド選手1ダウン。フッカー選手はとどめを刺しに右ストレート⇒左フック⇒右ストレート⇒左ストレート⇒右ストレート⇒左フック⇒右ストレートのフルアタックでRSCフィニッシュ。
7Rで決着がついたが、お互いに500発のパンチを打ち合った素晴らしいファイト。負けたサウセド選手もまだ24歳という年齢だし、この敗戦を糧に出来ればチャンスはまだまだある感じ。


Box 2018年末。

2019-01-01 | 日記
年末は恒例のボクシング祭り。
TBSチャンネル2の11時間放送も加えたら、何時間ボクシング観てるのかって。

WBC世界バンタム級タイトル戦「井上拓真(大橋) VS CPフレッシュマート(タイ)」
拓真選手は前半から試合をリード。早い回でフィニッシュ出切るかと期待できるほどだが、それが仇となったか意識が強過ぎる感じ。暫定ながら世界戦のステージに上がる相手・・・もう少し削りが欲しかった。
後半に失速感がありながらも判定にて完勝だが、このファイトで世界戦は厳しいと予想。

WBC世界Lフライ級タイトル戦「拳四郎(BMB) VS サウル・ファレス(メキシコ)」
拳四郎選手が倒しきれなかったというだけで完勝のファイト。
脚でよける理想型ボクシングは今回も健在。全ての軽量級ファイターがお手本としなければいけない教科書ボクシング。
正直、拓真選手の試合より数段面白かったがTVでは超が付くダイジェスト扱い・・・。

WBO世界Sフェザー級タイトル戦「伊藤雅雪(伴流) VS エフゲニー・チュプラコフ(ロシア)」
数々の名王者が引退した現在、日本が世界に誇るボクサーが伊藤選手かと。
チュプラコフ選手は第3のパンチも使いつつ、とにかく接近戦あるのみ戦法。ロシア選手とは思えない不器用さで、現在の伊藤選手のスペックを考えれば勝算はすでに極少。7Rに陣営からタオル投入してTKOフィニッシュ。

Sエキシビジョン「那須川天心(TARGET/Cygames) VS フロイド・メイウェザー(アメリカ)」
他の試合と比較すると完全におまけではあるが・・・とにかくメイ選手のスパーリングを日本で見れる事が全てのファイトで相手は誰でも同じ。
日本ランカーにすら及ばない天心選手が、ボクシングでメイ選手と勝負になるなんて誰も最初から期待していない。何か一つ光るものを残すのみ・・・それも3Rならやれるかもしれないという期待はあったが、競技力の差は予想以上に広かった感じ。試合は・・・ボクサーがキックルールで戦う勝算と違って、キック選手がボクシングで戦う勝算は限りなくゼロに近い、という黒歴史が継続されたというより広がっていたという最悪の結末か。全て1パンチで1Rに3回のダウンでTKOフィニッシュ。ホント天心選手にとってキックルールじゃなくて良かったし、葛西トレーナーが怒らせるなと忠告していた通りだった・・・。

WBO世界Sフライ級タイトル戦「井岡一翔(Sankyo) VS ドニー・ニエテス(フィリピン)」
この年末最大の楽しみ・・・井上尚弥選手が返上したタイトルを争う3階級王者同士の対戦。
ニエテス選手は普段エキサイトマッチで観戦する世界的な本物ボクサー・・・井岡選手が勝てば井上尚弥選手の背中を捉えるくらいの評価を得られるとさえ。
ただ試合はやはりニエテス選手が強い・・・井岡選手に負けないディフェンスとリードの刺し合い、井岡選手に勝るパワーとインサイドワーク。井岡選手があらゆる戦法を駆使して仕掛けるが、ニエテス選手が恐ろしいほど崩れない。実は拮抗しているはずなのだが、現在の井岡選手が苦戦するという数少ない場面の連続に不安感全開のまま判定へ突入してしまう。そして判定はスプリットながらやはりニエテス選手に・・・ただ井岡選手、負けて名を落とすファイトでは無かったと言い切りたい。