トレーナー的日記。

できる事が増えるより楽しめる事が増えるのがいい人生。。。モタさん

ジム(Kick) 6月興行。

2017-06-29 | 日記
所属連盟の6月興行。
ジムから2名が参戦。

ライト級3回戦「福島勇史 VS 森下誠太(アウルスポーツジム)」。
今回も試合前の控え室で超いつも通りの福島。
よく今時の子はメンタルが弱いとか言われるが、当方は全く逆だと思う事が多い。この控え室の光景でも自分らの頃は“この世の終わり”みたいなナーバスっぷりを露呈する選手がとにかく多かったもの。今の子はホントに淡々というか飄々というか・・・男らしいし頼もしい限り。
試合はやはり福島が積極的に打っていく。打ち方に課題は山積だがとにかく当てる。パンチもヒジも全て的に当ててしまう技術は、中々鍛えて出来るモノじゃ無い。前回の試合でも感じてはいたが、今回で福島の身体能力の高さをはっきりと確認出来た。
相手の森下選手も打ち返してはいたが、殆ど福島がリアクションを取れていたので直撃数は極わずか。しっかりと目が追いついている点も素質十分。そしてそのヒジによる出血によりTKOフィニッシュ・・・もう完勝といって間違いなし。

フェザー級3回戦「鎌田政興 VS KAZUYA(JKKG)」。
今回の試合は鎌田の希望通り、ファイトスタイルを変更するチャレンジマッチでもあった。
ローで動き(脚)を止めてパンチで勝負(KO)したい・・・という、いわゆる鉄板キックスタイル。選手にこういう希望や欲求が出てくるのは当然の事だし素晴らしい事だと思う。チーフの会長も即答でOKを出していた。
だが試合はスタイルを変更する時のネガティブな面が出てしまう。
1Rにダウンを取るところまでは良かったが、その後すぐにガス欠というチーフも予期しなかった展開に。攻めきれないところはいつもの課題ではあったが、殆ど弾数も打ってない内にガス欠は予想できない・・・。当然に相手は盛り返してくる訳で、その後は勝負に徹しなくてはいけないプロとは思えない試合っぷりを見せてしまう鎌田。セコンドも2Rから精神論に入る事態に、もはやダウンを取られた側より追い込まれてた感じ。
判定で辛くも勝利したものの、本人も反省大な試合となってしまった。
ダウンは取れていたし、ダックやスリップなどのボクシング技術を見せるなどの進化も見せた。スタイルを戻すも追求するも本人の自由だし、色々悩んで答えを出してもらいたいところ。
加えてあまり理由にはならないかもだが、遠方から遠征の疲れ・スタイルの変更・仕事で新事業の立上げ・結婚の準備・・・あまりに重なり過ぎているよーな気がしなくもないのは当方だけか。


Box S.O.G. VS クラッシャー。

2017-06-19 | 日記
6月に行われたスター対決がTV放送されたので録画観戦。
物議をかもした前戦のダイレクトリマッチ。

世界Lヘビー級統一戦「アンドレ・ウォード(アメリカ) VS セルゲイ・コバレフ(ロシア)」。
31戦無敗のウォード選手に、32戦1敗のコバレフ選手が挑む。
WBA、IBF、WBOという3本のベルトがかかった1戦だが、それよりもこのスター同士のリマッチに意味がある。
あのコバレフ選手が挑戦者という立場にいる事に違和感を覚える・・・くらい間違いなく最強の敵を迎え撃つウォード選手のファイトプランに大注目。

やはり立ち上がりからジャブが鋭いウォード選手と、身体の利を活かしてプレスをかけていくコバレフ選手。
2Rに入るとコバレフ選手がリードを増やし始めた事で、ウォード選手も逆にカウンターを仕掛け安くなる。挑戦者であるコバレフ選手が積極的に打って出る事で、カウンター&リターン型のウォード選手も輝く感じ。そしてウォード選手のリアクションがいつも以上にキレキレの為、コバレフ選手のフェイントもいつも以上に効果的に機能する。もの凄い神経戦に突入し、両者共に仕掛け続けるタフな試合で見ているこっちも息が詰まる。
中盤に入るとウォード選手が少しずつコバレフ選手の動きを先読みし始める感じ。コバレフ選手の攻め手が単調気味になり、コントロールとまではいかないが確実に主導権がウォード選手に移動し始める。
そして8Rにコバレフ選手がローブローのアピールで動きを止めるシーンが・・・レフェリーはそれを認めずファイト続行を指示。続いてウォード選手の強烈な右がヒットしてコバレフ選手の腰が落ちる。ローブローによるものかどうかも問題だが、あのコバレフ選手がグロッキー状態に陥る事の衝撃。そしてコバレフ選手がコーナーに追い詰められるという更なる衝撃が引き続く。この千載一隅のチャンスを逃すはずは無く、ウォード選手がボディアッパー3連発という鬼の攻めでまさかのTKOフィニッシュへ。
まさかではあるけど、これってウォード選手のファイトプランが完璧に遂行された証。コバレフ選手の主張も理解は出来るが、もう展開をひっくり返せるとは思えない訳で。

それにしてもこのウォード選手に対し、挑戦者という立場で戦わなければいけない事の大変さ・・・これをはっきりと証明した試合となった。ウォード選手を相手に積極的に攻め続け、明確な攻勢ポイントを取得し続けていかなればいけない事がどれほど困難な事なのか。
逆に言えば、凄い選手だがある意味偏ってはいる訳で・・・突破口は何かこの辺にありそうな気がしないでも無いような。


Kick K-1GP 14。

2017-06-19 | 日記
TV放送されていたので録画観戦・・・今回も何より6時間半という枠が強烈だった。
正直言ってトーナメント戦はイマイチ微妙な試合が多かった感じ。中量級3回戦ながら動けない選手が多いので、あまり真新しさが無い残念さ。ただ1人、チンギス・アラゾフ選手だけが魅せてくれる。蹴りをパンチようにスナッピーに出せる事で、速く蹴り出せる上にコンビネーションに組み込める強さがあった。一番大きい身体で一番早く動くので、当然結果も付いてきた感じ。
反対にスーパーファイトは身体能力が高い次世代ファイター達が多数出てくれた事で一気に目を覚まさせてくれる。大技が決まるか削り合いに終始するかの真正面な旧型ファイター達と、明確に競技者としての差を見せる若いファイター達が頼もし過ぎる。

スーパーファイトSライト級3回戦「平本蓮 VS ウマル・パスハエフ」。
パスハエフ選手もスピーディで強い選手なのは分かるのだが、平本選手がまた進化を見せてその先をいく。
平本選手がこの日の他の選手と違う最大の点は、ショートを打てる事による圧倒的な自信。パンチ主体の選手ですら勝負所のショートレンジで手が出ない選手ばかりの中、この平本選手だけは完全に別格だった。

スーパーファイトフェザー級3回戦「西京春馬 VS 小澤海斗」。
西京選手がヒット&アウェイでコントロールしてカウンターを狙う戦法。
小澤選手もプレスをかけようと前には出るが、スピードが違い過ぎて1R早々に早速カウンターの餌食に。その後も小澤選手が展開を変えられないどころか、まともに仕掛ける事すら出来ず・・・。西京選手が格の違いを見せての完勝。

スーパーファイトSフェザー級3回戦「大雅 VS 皇治」。
フツーにやれば勝負にならないと思うのだが、大雅選手の立ち上がりが硬過ぎてかなり怖い。
パンチも力み過ぎて全くスピードが乗らず、打ち終わりも身体が止まってしまう怖さ。だが2Rになりポジショニングを取れるようになっていくのと比例して、パンチも軽く打てるようになって勝負アリ。全ての要素が違い過ぎてワンサイド・・・大雅選手の完勝。

スーパーファイトフェザー級「武尊 VS ブバイサ・パスハエフ」。
武尊選手の攻撃が多彩ながら、バスハエフ選手が上手くて緊張感のある素晴らしいファイト。
解説の魔裟斗氏が評価する通り、これまでで最大の強敵である事間違い無し。どちらのパンチが先に直撃するか・・・という超神経戦の中、3Rに武尊選手が右のクロスでダウン先取。その後もカウンターで応戦するバスパエフ選手をボディで仕留めて見事フィニッシュ。

ライト級タイトル戦「ウェイ・ルイ VS ゴンナパー・ウィラサクレック」。
序盤から必死感が出まくってしまったゴンナパー選手をウェイルイ選手がいつ仕留めるか・・・という展開。
1Rにダウンも喫したゴンナパー選手は、技術では勝ち目が無くもう完全に捨身戦法。あまりに差がある事で、逆にウェイルイ選手は終盤に打ち疲れも出てゴンナパー選手のチャンスも見えた。が、攻撃が大きすぎて目が良いウェイルイ選手に直撃出来ない。
当然に判定はウェイルイ選手なのだが、ドローにするジャッジが1人いてK-1の問題点がまた露呈した。感情や観客に左右されるジャッジが必ず存在するので恐ろしい・・・。


Box ショータイム VS ザ・ビースト。

2017-06-12 | 日記
これから豪華カード連発の世界ボクシング。
先ずは4月に行われたノンタイ戦ながらも元王者同士の超豪華カードがようやく放送。

ウェルター級12回戦「ショーン・ポーター(アメリカ) VS アンドレ・ベルト(アメリカ)」。 
元IBF王者と元WBC王者のスター対決で、ファイトマネーも両者大台の1億円超え。
試合は開始序盤からポーター選手が仕掛けまくる。ジャブのダブルで押し込んでショートレンジの打ち合いに巻き込むお得意のスタイルにハメきって、2Rに早くも右フックで1ダウン先取。
解説の西岡氏の指摘通り、ベルト選手が脚を使わずに打ち返しにいってしまう事で益々術中にハマっていく感じ。気の強さが裏目に出てしまい、完全に主導権をポーター選手に奪われてしまう。途中でアタックをかけてくるポーター選手に左アッパーを合わせるシーンも数回見られたが、展開を変えるにいたらずでベルト選手の良いところが出せないまま9RにTKOフィニッシュ。
ベルト選手はポーター選手が得意としている、クリンチ際での攻防に対しての準備が足りていなかったように思える。加えてポーター選手のアタックを簡単に止められる、と甘く見ていた油断があったのでは・・・。
これで「キース・サーマンVSショーン・ポーター」戦が決定となるはずなので、これまたスーパーファイトの大一番。


Kick Knock Out1。

2017-06-11 | 日記
今更ながらKnock Outの旗揚げ興行がTV放送されていたので録画観戦。
ブシロードさんがスポンサードする話題はあったけど、また新しいベルト作ってしまう業界体質が残念過ぎてノーチェックだった興行。もはやアマ王者よりプロ王者の方が多いという唯一の競技。

特に書き残したい試合は無かったが、所属している連盟の選手が出ていたので最後まで観戦できた。
那須川天心選手がエキシビジョンで出場していたが、とにかく1日でも早くジュニア期から始めているこの世代の選手達で競い合ってもらいたいと強く願う。身体能力が超絶に高ければ成人以降のキャリアスタートでもやれる例外はあると思うが、多くを占めてしまうという現状は絶対に有り得ない。勉強を含め他のスポーツと比較してこの競技だけが特例のはずは無く、脳や神経系も含めて最も身体の発達する時期を外しても誰でもプロにいけてしまう現状がヤバイ。練習や試合の動き一つを取っても、一般人からは間違いなくプロアスリートには見えないと考えるのがフツーだろう。

首相撲&ヒジ有り・・・メジャー化を目指す団体とは思えないルール体制に少し心配だったが、やはりブレイクはかなり早い感じ。ただやはり多くの選手はムエタイをベースに練習してきてるっぽく、フットワークが無いので展開がどの試合も同じで見ていて退屈な感は否めない。今時、超ヘビー級の大相撲ですらあれだけ機動的なファイトをする時代に、このもっさりとしたファイトを賭けも無しに何試合も見れる層はやはり関係者やコアなファンに限られてしまうと思う。この半年から1年のKrushやK-1勢の凄まじい進化っぷりを見ても、Knock Outはブシロードさんの気が変わらない事を願う・・・に全てかかっているような気がする不安。


Box スコーピオン VS ブルーマシン。

2017-06-06 | 日記
かなり楽しみにしていた1戦で、ようやく放送してくれた。
教材としてもお勧めな三階級王者バーンズ選手に対して、オリジナル過ぎて反教材なインドンゴ選手の王座統一選。

WBA・IBF世界Sライト級統一戦「リッキー・バーンズ(イギリス) VS ジュリウス・インドンゴ(ナミビア)」。
先ずインドンゴ選手のナミビアってどこ??から始まり、パッと見た動きがホントに世界王者??って気がしなくもない驚き。が、すぐに元オリンピアの超実力者だと理解できる。
リズムも早いしリアクションもキレキレ。ジョー氏が指摘していた通り、長身のくせにとにかくヒザが柔らかくてダッキングが異様にスムーズ。攻撃面でもリードを上下左右に散らしまくり、アウトボクシングで完璧にコントロール。相手のアタックには徹底して右フックカウンターで迎え打ちながら、時折左アッパーなど強烈な一撃も出してくる怖さ。そしてアッパーやストレートなどを利き腕のみでコンビネーションする、流行のテクニカルも随所に見せてくれた。
逆にバーンズ選手は的を絞りきれず、リターン&カウンターが出ないジレンマ。終盤にはムリなアタックで、サウスポーのインドンゴ選手の脚がひっかかりスリップダウンを連発するという混乱っぷりを露呈。
結果は判定ながらインドンゴ選手の完勝という結果に。
結果は意外ながら期待通りの面白さだった。ただここまでワンサイドで負けたバーンズ選手は、実力的にトップ戦線に返り咲くのは厳しいというのが正直な感想。ベテラン選手が消えていくのは寂しいが・・・Sライトでは統一王者のテレンス・クロフォード選手、ライトではミゲル・ガルシア選手やホルヘ・リナレス選手などを考えると、今のライト級戦線についていけるとは思えない・・・。