トレーナー的日記。

できる事が増えるより楽しめる事が増えるのがいい人生。。。モタさん

Box チョコラティート&GGG。

2017-03-19 | 日記
世界中の格闘技ファンが注目する興行・・・無事に録画観戦できた。
やはりアンダーカードから豪華過ぎて、もうお腹いっぱい。

WBC米大陸ライト級タイトル戦「ライアン・マーティン(アメリカ) VS ブライアン・クルス(アメリカ)」。
17戦無敗のマーティン選手と18戦1敗のクルス選手の1戦。
地域タイトルながら、この興行のアンダーカードに抜擢されるであろう両選手。特にライト級ながら180cmの長身を誇るマーティン選手は要注目。体型的にボクシングするのかと思いきや、ショートレンジがとにかく強い。クルス選手が打つパンチの種類を問わず徹底してリターンブローの嵐で、これではクルス選手がペースを取れる気がしない。序盤からクルス選手が八方塞がりな雰囲気が漂い始め、8Rにコーナーへ詰めてのTKOフィニッシュ。こういう1戦できちんとアピール出来るマーティン選手は間違いなく数年後にスター選手の仲間入りかと。

Sフライ級10回戦「カルロス・クアドラス(メキシコ) VS ダビド・カルモナ(メキシコ)」。
37戦1敗のクアドラス選手と28戦3敗のカルモナ選手の対戦。
ロマゴン選手と大接戦を演じて見せたクアドラス選手の再起戦であり、井上尚弥選手と判定までもつれ込んだカルモナ選手の再起戦。両者ともここで連敗となると、トップ戦線から引きずり下ろされる大切な1戦。
序盤からカルモナ選手のパンチが走っていて、意外にもクアドラス選手がペースを取りきれない。その取りきれない内にボディを効かされ、ポイント的にも微妙なラウンドを蓄積してしまう。
判定は無事にクアドラス選手だったが、カルモナ選手が負けて評価を上げた試合だった感じ。

WBC世界Sフライ級タイトル戦「ローマン・ゴンサレス(ニカラグア) VS シーサケット・ソールンビサイ(タイ)」。
46戦無敗のロマゴン選手に、46戦4敗のシーサケット選手が挑む1戦。
4階級を上げてきた弊害が指摘されている事に加え、名コンビだったトレーナーのオバンド氏が亡くなった影響が強く懸念されていたロマゴン選手。
その開始1Rにまさかのロマゴン選手がダウン・・・と思いきや、インターバル中のスローで見ると実はバッティング。シーサケット選手はとにかくバッティングが多い選手なので、いつも通りと言えばいつも通りか。ロマゴン選手は2ポイント先取された事に変わり無しで、以降は当然にプッシュを強め始める。ここからもバッティングやローブローなどロマゴン選手的には厳しい展開となりながらも、技術の差が的中率となって明確に出始める。技術では勝ち目が無いシーサケット選手は、身体の大きさと数倍の手数で応戦してくる。シーサケット選手が中盤以降はパワーを捨てて、とにかく手数で当てていった選択が大正解だったと思う。
終盤には両者出血という凄惨な試合となりながらも、シーサケット陣営はポイントを取ったと判断したのか最後は逃げ切った感じ。ジャッジ泣かせな割れる判定となった結果は、まさかのシーサケット選手の勝利となった。
ありとあらゆる事態がシーサケット選手に流れた試合となってしまって、さすがにロマゴン選手が可愛そうではあり。実際1Rのダウンが無かっただけでロマゴン選手が防衛していた訳で・・・。だがこれほど技術に差がありながら打ち負けるシーンもあり、4階級の壁にぶつかった事実は認めざる負えないはず。ロマゴン選手の今後の動向が気になるところ。

WBA&WBC世界ミドル級タイトル戦「ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン) VS ダニエル・ジェイコブス(アメリカ)」。
36戦無敗のゴロフキン選手に33戦1敗のジェイコブス選手が挑む1戦。
ついにゴロフキン選手はファイトマネーを2億円台に乗せてきたとの事で、名実共にボクシング界を牽引する選手に。まぁ対するジェイコブス選手も1億円の大台に乗せてきているので、この試合がそれだけビッグマッチという事なんだろう。
立ち上がりからゴロフキン選手が丁寧にジャブを突いていき、もうこーなるとジェイコブス選手に勝ち目が薄くなる感じに見えてしまう。4Rにジェイコブズ選手がスイッチして右ジャブを打った打ち終わりに、ゴロフキン選手が右ストレートをダブルで放ち1ダウン先取。
しかし中盤からジェイコブス選手がボクシングの幅を広げ出し、ゴロフキン選手を翻弄し始める。珍しくゴロフキン選手の的中率が悪くなり、なのにボディショットが出ないという悪循環に更に付け込まれる。ジェイコブス選手は顔に似合わず??、本当にボクシングIQの高い選手だった。
結局試合は判定に持ち込まれながらもUDにてゴロフキン選手が防衛となったが、4Rのダウンが無ければ結果はどーなっていたのか・・・。



ジム(Kick) スパーリング大会。

2017-03-14 | 日記
第25回となったスパ大(アマチュア大会)。
今回も皆が基礎的体力の水準を高く保ち、タオル投入や危険な状態もゼロ。ホントに安定してきたと常々思うところ。こんな調子で今後もセコンドの出番が無い状態に持っていけたなら、自分らのやり方は間違ってなかったっていうトレーナー冥利に尽きる感じ。

いつもながら当方的に最も注意というか我慢している点は、練習内容も作戦もとにかく選手が主体である事。
我々裏方があーやれこーやれ言ってコピーを作っても、それは選手の趣味としての意味がどれほどあるのかって。マニュアルで縛るパートやアルバイト生を育てる感じなら、当方はジムトレーナーなんて絶対やりたくない。多少なりともお金をもらうプロでさえ、この部分の考え方は基本的に同じだと強く思ってる。その代わり危険な時や助言を求められた際には、あらゆる選択肢を論理的に提供する準備が出来ていないと・・・。気付かせて成長させる・・・これって子育てやマネージメントの域であり、日々勉強&我慢なりか。

加えて今回の大収穫として、相手の打ち終わりを狙ってのリターンショットを打てる選手が出た事。
キック選手はコーナーに追い詰められるようなプレスを受けた場面だと、往々にしてビッグパンチやヒザ蹴りなど大きい技で返してくる。これは攻める側にも言える事。今回うちの選手がまさにこの場面にて打ち急がずに相手のストレートを誘って、頭を右にスリップしての右リターンを打っていった。まさにこれがファイトであり、力自慢の素人サンには真似のできない格闘術だ。ついにこういう展開を見せてくれる選手が出てきた事で“トレーナーやってて良かったなー”みたいな。

では各位の皆様お疲れ様でした。

山本太一  VS 三浦和也(TRY-EX)
岡部惇   VS 船橋佑貴(G-KICK RAISING)
幸山奈生  VS 井之上弥生(船橋プレボ)
長谷川直之 VS 本間龍(TRY-EX)
蒔田亮   VS 佐藤大佳(大塚道場)
兼子淳樹  VS グエン・フィー・フェップ(TRY-EX)
川村卓   VS 高野裕崇(G-KICK RAISING)
掃部関進  VS 宮崎創(モンスタージム)
辻健太郎  VS 貴嶋大樹(SQUARE-UP)
小島亮介  VS 浅野元基(TEAM KOK)
合田努   VS 清野和樹(神武館)
古瀬翔   VS 佐藤凱大(TEAM KOK)


MMA UFC 209。

2017-03-12 | 日記
何気に好カードが揃いまくった209ラスベガス興行を無事に録画観戦。

ヘビー級ノンタイ戦「アリスター・オーフレイム(オランダ) VS マーク・ハント(ニュージーランド)」。
両者元祖K-1の元王者でUFC戦線に生き残っている本物同士・・・我々オジサン世代待望の1戦。思いっきりアンダーカードにプログラムされてしまっているが、競技である事を前面に押し出すUFCらしくて逆に頼もしい。
ハント選手1R早々に右脚を負傷してかなりの出血。その影響なのか動きがメチャクチャ重くて見ていて怖過ぎる。3Rにクリンチ状態からオーフレイム選手が左ヒジをヒットさせ、そのままハント選手の頭をケージに押し付けた反動を使って右ヒザを顔面に叩き込む。倒れこむハント選手にダメ押しのアッパーを入れてフィニッシュ。オーフレイム選手、まだまだイケる感じ。

女子ストロー級ノンタイ戦「シンシア・カルビーヨ(アメリカ) VS アマンダ・クーパー(アメリカ)」。
元ボクサーであるクーパー選手と互角の打ち合いを見せてしまうのが、UFCファイターの恐ろしいところ。MMA3戦無敗でUFCデビューに抜擢されたカルビーヨ選手・・・よく脚も頭も動かしてリードも積極的に飛ばしていく。逆にクーパー選手が焦れていきなりのハイキックを打ってしまい、カルビーヨ選手が1発キャッチでテイクダウン成功。スピニングチョークからバックチョークに移行しての見事なフィニッシュ。解説の中井氏が「バックボーン無しでMMAジムからこのカルビーヨ選手のようなファイターがデビューしてくる時代になった」と評価。

ミドル級ノンタイ戦「ラシャド・エヴァンス(アメリカ) VS ダニエル・ケリー(オーストラリア)」。
柔道で4度オリンピック出場を果たした超アマエリートのケリー選手が、カレッジレスリングで頂点を極めたこれまたアマエリートの元王者エヴァンス選手に挑む1戦。
試合が始まると我々キックボクサーより圧倒的に上手い打撃戦を見せてくれる柔道家とアマレス選手に涙。打ち合いながら一瞬のスキをついてエヴァンス選手がバックを取るも、ケリー選手がすぐに切って大外狩りを仕掛ける超ハイレベルな展開。ケリー選手が見せた右ジャブと右足払いをセットに仕掛け、そのまま左ストレートまで持っていく見た事もないコンビネーションも驚愕の一言。
試合は意外にもストライキング勝負のまま展開していき、ケリー選手がエヴァンス選手を押し気味に進めてスプリットながらも判定勝利・・・39歳オリンピアの身体能力の高さを痛感。

ライト級ノンタイ戦「デイビッド・テイムル(スウェーデン) VS ランド・バンナータ(アメリカ)」。
見た目の地味さと違って、ハイレベルな攻防と同時に打ち合いも見せてくれた両者。セミ抜擢で更なる存在感をアピールしたい両者の意気込みが伝わりまくり。
相手の左前蹴りをさばいてのバックキックや右竜巻蹴りからの左バックハンドブローなど、殆どゲームの世界かと思うようなコンビネーションを流れの中でやってしまう。実況がフェザー級に見えると評価するほどのスピードを見せる両者の打ち合いは最後まで継続。判定はテイムル選手だったが、ほぼ差が無い大接戦だったと思う。再戦確定でお願いしたい。

ウェルター級タイトル戦「タイロン・ウッドリー(アメリカ) VS スティーブン・トンプソン(アメリカ)」。
昨年に判定でウッドリー選手が勝利した再戦。
序盤はお互い慎重過ぎて手が出ないジリジリ戦。3Rにウッドリー選手がシングルキャッチでケージに押し込み、ダブルで引っこ抜いてのテイクダウン成功。トンプソン選手の片足を両足でロックする見事なトップキープでついに明確な差を見せる。
これで後がなくなったトンプソン選手だが、積極的に打ってきたのはウッドリー選手。最後の最後にウッドリー選手の右が当たってトンプソン選手大ピンチに陥りながら試合終了。なのに終わった瞬間にガッツポーズを見せるトンプソン選手だが、判定はもちろんウッドリー選手。試合後のマイクで「戦略的に戦って勝ったと思った」とコメントしていた。戦略的なのは十分理解できる内容だったが、最終ラウンドが勝負だったのは明白だったはずで今後が少し心配。



Box ジャッカル VS テレモト。

2017-03-05 | 日記
待ちに待ったリマッチ・・・無事に録画観戦。
WBA世界Sフェザー級タイトル戦「カール・フランプトン(イギリス) VS レオ・サンタ・クルス(メキシコ)」。

大接戦だった昨年のダイレクトリマッチ。
フランプトン選手が23戦無敗、サンタクルス選手が34戦1敗。スター同士の対戦でファイトマネーも両者大台の1億円超え。
試合はフランプトン選手の出入りのスピードが凄まじいので、ステップインのフェイントが機能しまくり。対するサンタクルス選手も合わせるリードを積極的に飛ばし、対応&準備の質の高さが見て取れる。
解説の両者が前戦のファイトをどれだけ分析してきたか・・・をポイントに上げていたが、当方的にはサンタクルス陣営がよくファイトプランを練ってきたと感じた。頭を右にダックさせて起き上がりの右ショートを何度もヒット。解説の飯田氏も指摘されていたが、左のボディショットを捨てでも頭を右に倒してこのリターンを選択していたサンタクルス選手。
フランプトン陣営もインターバルでスピード&テンポを上げるよう指示し、更にペースを上げて対抗してくる。中盤からはシーソーゲームに突入し、この2人は前戦同様やはりジャッジ泣かせになるみたい。
結果は僅差ながらサンタクルス選手が雪辱を果たし、これで3戦も決定的かと。

実況がサンタクルス選手が前戦において複数いるトレーナーの指導方が違って混乱があった事を伝えていて、今回はトレーナーを一本化してきたとの事。これは本当に大事な事だと当方も強く思う。チーフや担当を決めたら、他の指導者はあまり口を出さない方が良い選手の方が多いと常々感じる。更にトレーナーやチーフを選択する権限を選手側に持たせる事を“当たり前の事”としていくべきだろう。