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たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

長平沢から社山へ、そして中禅寺山尾根下り。なかなか変化のある長時間歩きを楽しめた。

2013年04月15日 | 足尾の山
◎2013年4月13日(土)―ハイトスさん、みー猫さん、ななころびさんと

銅親水公園駐車場(7:10)……長平沢林道(8:05)……長平沢林道終点(8:45)……社山(11:33~12:14)……阿世潟峠(12:53)……中禅寺山(13:46~13:57)……利根倉沢林道(15:01)……駐車場(16:24)

 ハイトスさんからお誘いをいただいた。いつものご同行がご旅行らしい。みー猫さんとななころびさんにも声をかけ、ご都合が悪ければ秩父の山にでもお付き合いいただくつもりで了解したが、お二方とも乗り気で(実は渋々だったかもしれないが)、4人での山行と相成った。これは初めてでもある。ではどこに行くか、泊まりにするか、いろいろとアンケート調査のメールが行き交い、最終的に、烏ケ森の住人さんが11月に歩かれた長平沢から社山、そして中禅寺山の南西尾根下りコースの後追いということになった。さらに、ハイトスさんの達てのご希望を汲み、銀山平キャンプ場のバンガローでの宴会付き。ハイトスさんは、元々、山中でのテント泊を希望され、バンガロー泊まりにはかなりのためらいもあったようだが、荷物が多く、重くなる歩きは勘弁願いたく、さっさと予約してしまった形である。ちなみに、今回の役回り、ハイトス隊長のご指示で、みー猫さんは夕食係、ななさんはビールとつまみ係、隊長は朝食(といっても、朝からラーメンだったが)とアルコール調達係、そして自分は山歩きの先導係ということで、自分の任務はやたらと軽かった。先導するまでもないメンバーなのである。むしろ逆か。せめて、だれよりも酒には卑しい性分、自分の飲む焼酎くらいは持っていくとしよう。

(社山方面は雪で白くなっている)


 7時に銅親水公園で待ち合わせ。気温は0℃。北側の山は数日前の降雪だろうか、白くなっている。中倉山にも雪が付いている。念のためワカンを持った。後で気づいたが、ワカン持ちは自分だけだった。ハイトスさんは12時過ぎまで飲んでいたとか。みー猫さんも寝不足なのだろうか、ちょっと冴えない感じがする。正直のところ、みー猫さんが元気だと、こちらの立場が危うくなることは確かな話。ともあれ、出発。

(沈下橋は水量多くして迂回)


 四方山話をしながら久蔵沢林道を歩く。得体の知れない花の群生が目に付き、みー猫さんに聞いたが不明。「赤倉─阿世潟」の案内板が上下にひっくり返っている。直しはしたが、また戻るだろう。沈下橋を流れる水はいつもよりも多いようだ。沢に下りて迂回する。

(長平沢林道。奥に入ると、状態は若干良くなる)

(そして、林道終点)


 長平沢林道の分岐に到着。以前、このちょい先から南東尾根に取り付いたが、今日は林道の終点まで行ってみる。途中、長平沢を一旦渡る。崩壊した林道ではあるが、歩きづらいというわけでもなく、むしろ快適なところもある。振り返ると、赤倉山、備前楯山が見えている。この林道は意外に長かった。終点の標高は1110m。ここから社山山頂までは700mの登りとなる。

(最初の二段滝の上段)


 みー猫さんを除き、沢経験はハイトスさんがなめた程度のもの。自分とななさんはズブ。ここは、みー猫さんに先導していただくしかあるまい。もっとも、烏ケ森さんやら雪田爺さん氏の記録を拝見する限り、滝の水をかぶって遡上することはないようだ。それゆえに選んだコースでもある。つまり、滝見を兼ねてもいる。枯沢の堰堤を越えると、早速、先に白く太い筋が見えてきた。滝が近づく。二段滝。上は二条になっている。素人のななさんが言うには、下段6m上段10m滝だそうだ。よくそんなこと、目測でぱっと出るものだ。感心する。早速、左に巻く。この程度の滝は、沢ヤさんには面白くも何ともない滝だろうが、尾根ばかり歩いているあたいら素人には、かなりアクセントになる風景である。

(ゴーロを歩き)

(こんな滝やら)

(こんな滝も)

(社山の稜線は見えるが、まだ遠い)

(そろそろ終わり?30m滝)


 しばらくゴーロ歩きになる。水で濡れるほどの水量はない。ただ、石の表面が凍ってツルツルになっているところがあって、黒い石は要注意。日陰には小さいツララ、左岸側の斜面には雪が少しばかり残っている。トゲ状の枝がたまにひっかかる。しばらく行くと2つ目の滝。これは8mといったところか。以降、滝がいくつか続く。小滝を含めれば10近くはあったろうか。滝見にうつつを抜かしていたが、沢を見下ろすと、かなり斜度のところを歩いている。巻きも、場所によっては四つん這い箇所もある。高度は着実に高くなってきている。谷間の間から、袈裟丸らしき山並みが見えてきた。階段状の30m滝が現れる。
 自分にはこういう歩きは初めてのようなもので、結構楽しんで歩いている。疲労感はあまりない。かたや、夜更かし組のハイトスさんとみー猫さんは、やはり、今一つ元気がない。ななさんはポーカーフェイスで余力がかなりありそう。さっきから、つらい顔を表現しない。見上げれば、社山の稜線は見えている。左右から尾根も近づいてきている。いずれは尾根に乗り移った方がいいのだろうが、このままずっと行けやしないか。ただ、右手斜面の雪付きが多くなってきた。木に赤いテープが巻かれている。これは尾根取り付き目印?分からない。その後も6~8m程度の滝が続く。

(草付きの急斜面)

(こんな大岩も)


 やがて沢が二分する。さて、ここはどうするか。真ん中は尾根っぽくて小高い。右の沢がはっきりしているみたい。しかし、沢も尾根と思った小高い所も、やがて、急斜面に吸収されてしまった。滝が消え、水も見えなくなった。代わりに出てきたのが大石ゴロゴロ。切り立った岩も見える。野垂れ死にしたシカの角もあり。南尾根も南東尾根も迫ってきた。そして行く手に笹原と雪が出てきた。山頂はもう間近。

(そこが社山山頂)

(社山に到着)

(登った沢を見下ろす。右に南尾根、左は南東尾根。突きあたりに赤倉山)

(展望地から皇海山、松木山、黒檜岳)

(遠く横根山)

(こちら、日光白根)


 ななさんが山頂にいるハイカーの姿を確認。もうこの時点では、ななさんが余裕歩きで先頭になっている。社山到着。山頂は20cmほどの積雪。一週間前に登られた方のネット記事の写真では消えていたのだが、その後の降雪だろうか。周囲の山々も白い。2人連れがいた。ハイトスさんとみー猫さんの到着を待って、西側の展望地に移動。こちらは30cmくらいのところもある。

(社山の下りからいつもの光景)

(半月山。手前に中禅寺山。右に足尾に下る尾根が延びている)


 景色を楽しみながら昼食。晴れていて良かった。残念ながら富士山は見えない。皆さん、ラーメンを作って食べるわけでもなかったし、山頂には30分もいなかったような気がしたが、40分ほど休憩していたようだ。ハイトスさんと自分はここでスパッツを付ける。みー猫さんとななさんは出発時から付けていた。スパッツは蒸れるから嫌なんだよね。下りにかかる。相変わらず、見飽きない日光連山の光景が広がっている。戦場ヶ原に雪はない。

(阿世潟峠)

(中禅寺山に向かう)

(社山を振り返る)

(中禅寺山山頂)


 山頂からは阿世潟峠まで400mの下降、峠から中禅寺山までは240mほどの登りになる。この登りが厳しく思える。景色の良さとは裏腹に、道はグチャグチャ。あっという間に靴は泥んこ。雪の塊に足を乗せると滑る。ハイトスさんは物ともせずにすたこらと下る。追いつけない。途中、2人組2組(だったか)とすれ違い、先の2人連れを追い越す。阿世潟峠に到着。足尾への古道に雪はない。
 峠からの半月山方面、下って来ているトレースは数人程度のもので、グチャグチャからは解放されたが、予想通り、自分にはきつい登りになった。ササ原の雪道は、何とも心地よいものなのだが。足尾に下る尾根を鋭角的にカーブして通り越し、一旦下り、本日最後の登りとなる。ようやく中禅寺山に着いた。気分的に長かった。しばし休憩。半月峠の方から単独氏が歩いてきた。社山には行かないようだ。早いとこ温泉に入りたいようなことをおっしゃっていた。

(南西尾根に乗って下る)

(ここはツツジ通りだろうな)


 一旦戻って、中禅寺山南西尾根に乗る。幅広の尾根だ。雪は間もなく消えた。見覚えのある光景が続く。右手には社山の南東尾根を臨み、ザレ場も目に入る。ここの尾根を、偶然にも烏ケ森さんに同行して下った折りには、1500mの下付近で西寄りの尾根を下ってしまい、ショートカットした形で林道に出てしまった。今日はその轍を踏まずに直進するつもりでいる。3人に1500mから先の尾根の流れに要注意を促した。この辺、5月の連休を過ぎれば、ツツジのトンネルになりそうなところだ。芽吹きはじめているのもある。だれにも愛でられることもなく、盛りをひっそりと終えてしまうのだろうな。

(どういうわけかトラバース)

(やっとこさ、林道に)


 いよいよ1500mを過ぎた。右に延びる前回のミス尾根を確認。ここは直進。しばらくは尾根型もはっきりしてはいたが、GPS軌跡を後で確認すると、早々に左・東寄りに下ってしまっていたようだ。地形図には出てこない、微妙な高低差のいたずらに騙されたといったところだろうか。やがて、尾根型のない急斜面になっていた。東寄りになっていたことに気づき、そのままトラバースしたが、木もまばらなところである。4人、ともども、てんでばらばらに離れて歩いていたが、身の危険を感じるほどのトラバースであった。小休止したが、目標尾根はまだ先。また危なっかしく尾根に乗った。ハイトスさんが、「烏ケ森さんから、オメェら、4人もいて、何やってたんだいと言われそうだな」と大笑い。
 みー猫さんが先行して、様子見で下る。すぐに尾根型は消えてしまった。結局は、どこを下っても同じだという結論のようだ。斜面を滑るようにして荒れた林道(利根倉沢林道)に降り立った。中禅寺山から1時間もかからずにここに立てると思っていたが、1時間オーバーの時間をかけてしまった。ほっとしたと同時にうんざり気分だ。この尾根にツツジを見に来るのはかなりしんどいことになりそうだな。

(長手沢林道に合流)


 林道は荒れて歩きづらいばかりではなく落ち葉の堆積がすごい。太ももまで達する。ほどなく長手沢林道に合流。その間、3人はショートカットで下っていたが、林道合流部を確認したいばかりに迂回してしまった。合流部の崩壊はすごく、まだ利根倉沢林道の方が具合がいいような感じすらした。
 この時点でもう8時間も歩いていた。さすがに疲れた。林道歩きはダラダラになる。近道をしようとして、たっぷりと草木のドロボーを付けてしまった。これが中々落ちず、さらに臭いがして参った。カモシカも一頭目撃。足尾でカモシカを見たのは初めてみたいだ。警戒心が強いらしく、すぐに逃げて行った。

(シカが草の若芽をついばんでいた)

(みー猫さんから名前を教わったような気がするが、数歩歩いたら、右から左にスルー。ミツマタだったっけ)

(駐車場)


 3人の歩きが遅く、自然に先を一人で歩く形になってしまった。沈下橋で靴とスパッツを洗う。今日はこれから銀山平に行き、かじか荘で風呂に入って、着替えして、バーベキューか。泊まりになると、こうも気分がゆったりになるものなんだな。
 これまた烏ケ森さんの後追いになりかねないが、バラクラ沢入口を確認しておく。この辺りも、歩いてみたいところがいくつもある。親水公園に到着。電光掲示板の気温は11℃。冷たいビールを早いとこ飲みたい気分だ。さて、明日はどうしよう。3人ともに小滝の象山に行きたがっている。自分は一度失敗している。ただ、皆さん、どうも、象山そのものを勘違いして覚えている気配がある。三角点山と思っているのだろうか。それを知ったらがっかりじゃないのか。


(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」

※あくまでも自分の立場での主観記事です。ハイトスさん、みー猫さん、ななころびさんレポも併せご覧ください。

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楽しかったです、いろいろと (ななころび)
2013-04-15 21:47:57
こんばんは。2日間お世話になりました。
2日間歩いた長平沢と象山、はっきり言って自分単独ですと、行くとしてもかなり遠い将来だと思えるような難解ルートと捉えていました。この機会に皆さんと歩けて非常によかったと思っています。
風景写真もビッグサイズで見ると、良さがより引き立ちますね。トラバースするななころびの写真、ありがとうございました。あの時はすべり落ちないように必死だったですが・・・。
鹿の写真もいいですねー、自分はシャッターチャンスを逃しました。次回もあんまり怖くない所でお願いします。
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ななころびさん (たそがれオヤジ)
2013-04-15 22:10:58
こんばんは。
いろいろと醜態をさらして失礼いたしました。
私もまた、充実の2日間を過ごさせていただきました。皆さんの記事が楽しみです。
引き続き、象山探訪となりますが、二日酔い頭での記憶、どれほど残っていますでしょうかね。
さて、次回のプランナーはななころびさんヨロシクで参りましょうか。
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危ういトラバース (みー猫)
2013-04-19 00:54:30
こんばんわ。
やっと、社山だけアップしたところで書きこみに参りました。自分だけ少し遅れておりますが、ご勘弁ください。3つもイベントを用意いただいてホントに楽しかったです。久々にうまい酒でした・・・・醜態なんてとんでもない。御隊長が少し御戯れなされた程度だったかと。それにしても皆さんスタスタとトラバースされて・・・危ういと思ってピクピク通過だったのは自分だけかと思ってたので、ほんの少し安心しましたです。
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みー猫さん (たそがれオヤジ)
2013-04-19 08:48:59
おはようございます。
お戯れですか。きつい戯れだったかもですね。
中禅寺尾根の下りのミスからのトラバース、自分だけおかしなところを歩いて、自分が一番きついトラバースをしているのかなと思っていましたが、皆さん同じ条件だったようですね。しかし、あれは大変でした。滑るし、急だし、落葉も有りでしたから。
しかし、あの中禅寺尾根、ミスさえしなければ、なかなかいい尾根でしょう。連休明けはきれいでしょうね。
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