南斗屋のブログ

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民事訴訟はどのくらいの期間で終わるのか

2008年01月14日 | 交通事故民事
 交通事故の被害者となったときに、これは示談で終わらせたほうがよいのか、民事訴訟などの法的手段を取った方がよいのかということは、大きな決断です。

 それを決めるにあたっては、費用のこともさることながら、訴訟をするといったいどのくらいで終わるのかという時間の問題も大きいと思います。

 この点について、裁判所が、

 「裁判の迅速化に関する検証結果の公表について

という報告書を2007年7月13日に出しています(PDFファイルですが、その内容については→こちら)。

 これによれば、
  一審全体の平均審理期間は、7.8ヶ月
  人証調べを経た事件の審理期間は18.8ヶ月
  2年を超える審理をした事件の割合は5.5%
という結果が出ています。

 まず、「一審」というのは、民事訴訟を最初に起こす裁判所のことです。
 金額が150万円までなら、簡易裁判所
 150円を超えると、地方裁判所
が一審になります。
 
 「一審全体の平均審理期間は、7.8ヶ月」
ということは、この一審での「審理」期間が平均で8ヶ月弱ということを意味します。
 審理期間というのは、判決が出るまでの期間とはちょっと違います。
 訴えを提起してから、判決が出る前の状態(これを「弁論終結」といいますが)までの期間を「審理」というので、ここまでの期間です。
 判決はこの弁論終結から、通常の事件ですと、1ヶ月~2ヶ月というところででますので、判決がでるまでの期間はそれを足す必要があります。

 そうすると、訴えを起こしてから、判決がでるまでは平均約10ヶ月ということになります。

 これは皆さんの感覚からすると、どう思われるでしょうか。
 私は、これで終われば早い方だと思います。
 
 というのは、これだけを見てしまうのは、統計のマジックがあるからです。
 この統計のマジックについては、次回に(→こちら)。

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