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社会保障支出削減を「成果」と自賛する安倍首相

2017年01月25日 21時14分51秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                   

                 「植草一秀の『知られざる真実』」

                             2017/01/24

社会保障支出削減を「成果」と自賛する安倍首相

           第1649号

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安倍首相は国会答弁で、

今国会で審議される「共謀罪」創設(「テロ等準備罪」)について、

「(国際組織犯罪防止)条約の国内担保法を整備し、本条約を締結することが
できなければ、東京オリンピック・パラリンピックを開けないと言っても過言
ではない」

と述べた。

これが真実であるなら、

東京オリンピック・パラリンピックの開催を返上すべきだろう。

日本の諸制度、諸規制、法制度はオリンピック・パラリンピックのために存在
するものでない。

諸制度・諸規制・法制度は国の根幹である。

オリンピック・パラリンピックの開催が、その国家の根幹の諸制度・諸規制・
法制度と対立するとき、

対応の基本スタンスは二つに一つだ。

一つは、

日本の諸制度・諸規制・法制度がオリンピック・パラリンピックと対立するか
ら、法制度を変えてしまう。

いま一つは、

オリンピック・パラリンピックが日本の諸制度・諸規制・法制度と対立するか
ら、オリンピック・パラリンピックをあきらめる。

どちらが正しい対応なのか。



共謀罪は極めて危険な犯罪である。

犯罪を実行していないのに、犯罪を考えただけで罪人にされる制度である。

共謀の認定など、いい加減極まりないものである。

市民政治活動を展開されている斎藤まさし氏は、公職選挙法違反で逮捕、起訴
され、一審で有罪判決を受けたが、完全な冤罪事案である。

疑いがかけられた行為について、チラシを配る際の文言について、当事者が斎
藤氏と共謀していないことを法廷で証言した。

「共謀」は成り立ちようがないにもかかわらず、

裁判所は

「未必の故意による黙示的共謀」

があったと認定した。

魔法のような言葉であるが、

この言葉があれば、何も存在しなくても

「共謀があった」

と認定してしまうことができることになる。

こんな恐ろしい法律運用、裁判所判断が示されているのである。

この状況下で

「共謀罪」

が創設されれば、権力は自由自在に市民を犯罪者に仕立て上げることができる
ことになる。



安倍政権は昨年刑事訴訟法を改定した。

正確に言えば「改悪」した。

本来は、検察が密室で犯罪を実行しないように、

警察、検察の行動を監視すること

が法改正の目的だった。

ところが、取り調べの完全・全面可視化などはまったく盛り込まず、

司法取引や

通信傍受などの

権限だけが大拡大された。

この刑事訴訟法改悪と

共謀罪創設が

組み合わせられると、

政治権力は、権力に盾突く市民を片端から犯罪者に仕立て上げることができる
ようになる。

刑事訴訟法改悪+共謀罪創設=新治安維持法

になる。

こんな危険な犯罪を創設するべきでない。

共謀罪を創設しないとオリンピックを開けないなら、オリンピックを開かなけ
ればいいだけだ。

逆立ちした主張を控えるべきである。



安倍首相は国会答弁で社会保障費を削減したことを

「政権の手柄」

として発言した。

これも

逆立ちした発言

である。

オリンピックに1兆円、2兆円の血税を注ぎ込むなら、これをやめて、

社会保障費の削減を防ぐべきではないのか。

社会保障費の削減は

政権が謝罪すべきことではあっても、

政権が自慢するべきことではない。



安倍政権の財政運営は方針が明確である。

社会保障支出は徹底的に切る。

その代わり、

利権支出

裁量支出

は無制限に膨張させる。

海外には血税をバラまいて、

国民の生活は支えない。



生活保護は

憲法第25条が定める

生存権

に基づき執行される政府支出である。

生活保護を受給するのは、

国民の正当な権利であって

政治権力の貧者に対する恵み

ではない。



地方自治体が

「なめんな」

と書いたジャンパーを着て生活保護行政をしていることが容認されている。

本来あるべき財政政策運営は

利権支出=裁量支出を切って

社会保障支出を拡充すること

である。

社会保障支出を切ったことを首相が政権の手柄として国会で述べていることに
ついて、国会が問題にしないのはおかしい。



現行法規を活用すれば、共謀罪を創設する必要はない。

「一般市民は適用されないようにする」

と言うが、

条文に

「一般市民は適用除外する」

と明記するのか。

また、

「一般市民」



「一般市民ではない市民」

とはどう区別するのか。



要するに、安倍政権はオリンピックを口実に

「共謀罪」を創設し、

「改定刑事訴訟法」と合わせて

「新治安維持法」

を創設しようとしているのだと思われる。

その目的は政治的敵対者を封殺することである。

こうした「弾圧」がさらに強化されようとしている。

かむろてつ氏は

安倍政権の本当の三本の矢は

「戦争・弾圧・搾取」

だと指摘したが、まさにこの指摘通りの政治運営が行われている。

 



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