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大阪ダブル選がプロレス興行である可能性

2019年03月25日 14時57分19秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

 

                                

                        「植草一秀の『知られざる真実』」

                                   2019/03/24

 大阪ダブル選がプロレス興行である可能性

             第2289号

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統一地方選第一弾の焦点は

北海道知事選、大阪ダブル選、浜松市長選

だ。

北海道知事選が最も分かりやすい選挙だ。

国政与野党対決の一騎討ち選挙である。

野党統一候補の勝利を何としても勝ち取らねばならない。

夏の参院選に直結する最重要選挙だ。

浜松市長選では水道民営化が最重要争点になる。

浜松市の主権者は、水道民営化=NOを明示する候補者から新市長を選出する
必要がある。

問題は大阪ダブル選だ。

維新対反維新の構図で選挙戦が展開される。

新自由主義=弱肉強食推進=ハゲタカファースト政治の是非を問う選挙にな
る。

新自由主義=弱肉強食推進=ハゲタカファースト

は安倍政治の根幹である。

維新政治と安倍政治は、ほぼ同一と言って過言でない。

安倍応援団が一斉に維新応援評論を流布していることがこのことを如実に物
語っている。

ところが、自民党が対立候補を擁立した。

魑魅魍魎としている。



大阪府知事候補に辰巳琢郎氏が出馬していれば勝算はあった。

辰巳氏が新知事に選出されただろう。

しかし、辰巳氏は出馬を固辞し、元副知事が出馬した。

この候補で勝利できるのか。

そもそも、自民党側に勝利する意思があるのかどうかが疑われる。

維新を劇的に勝利させるための舞台回しが繰り広げられているのではないか。

維新の劇的勝利を演出するための大がかりな芝居が打たれている可能性があ
る。

日本の支配者は米国だが、米国は何を目指しているのか。

米国が目指しているのは、米国の二大政党体制と類似した二大政党体制を日本
に樹立することだ。

米国の二大政党体制とは「どちらに転んでも大差のない体制」である。

「巨大資本のための政治」という基本が揺るがない。

これが米国流の二大政党体制である。

これを日本で樹立する。

どちらに転んでも「米国が支配する日本」は揺るがない。

これが狙われていると考えられる。

2017年10月の「希望の党」騒動はこの第一弾だった。



しかし、旧民進党の一部が離脱して立憲民主党が創設されたために、この構想
が挫折した。

大阪ダブル選で維新に勝利させる。

その勢いで、第二自公が創設される。

国民民主と維新を合体させて第二自公を創設するのだ。

場合によっては自民の一部がこちら側に回ることも考えられる。

自公と第二自公の二大政党体制に移行させる。

自公と第二自公の二大政党体制に移行すれば、米国による日本支配の基本構造
は揺るぎのないものになる。

大阪ダブル選に自公は独自候補を擁立したが、本当に勝つ気があるのかが問わ
れる。

自民党の二階俊博幹事長が安倍首相と十分に策をすり合わせた上で大芝居を
打っている可能性を想定するべきだ。

「いささか思い上がっているのではないか」

「思い上がっているのは自公の側だ」

の喧嘩を鵜呑みにするべきでないだろう。

プロレスの興行は筋書きができている。

最後の勝者も事前に決められている。

万博とカジノが不可分につながり、その利権に皆が群がり、上がりを山分けす
る話ができあがっているようにも見える。



小選挙区制を意味あるものにするには二大勢力体制が構築されることが望まし
い。

しかし、二大政党体制に二つの類型があることを見落としてはならない。

対米従属二大政党体制が構築されれば絶望的だ。

日本は永遠に米国の属国になる。

現状よりもさらに絶望的になる。

日本の支配者=米国が目指しているのがこれだ。

もう一つの類型は

保革対立型二大政党体制だ。

対米従属対対米自律二大政党体制

と言い換えてもよい。

原発推進・戦争推進・格差拡大推進・TPP推進・辺野古基地推進



原発廃炉・戦争法制廃止・格差是正・TPP離脱・辺野古基地中止

の正反する二大勢力が対峙する二大政党体制だ。



日本の主権者の目指す方向が二分されている。

原発推進・戦争推進・格差拡大推進・TPP推進・辺野古基地推進



原発廃炉・戦争法制廃止・格差是正・TPP離脱・辺野古基地中止

の対立は、日本の主権者の政治路線対立をそのまま表記したものである。

この対立軸で二大勢力が分化することが必要なのだ。

経済政策は

格差拡大推進+TPP推進



格差是正+TPP離脱

の対立になるが、大阪維新は明確に

格差拡大推進+TPP推進

である。

安倍内閣と完全に一致している。



日本の二大勢力が

自公と第二自公の二大勢力体制になるなら、憲法改定論議で公明党に配慮する
必要がなくなる。

公明党の意向を無視して憲法大改定をやればよいということになる。

重要なことは、政策の対抗軸を鮮明にすることだ。

維新が安倍内閣とほぼ同一ということを明確に認識しておかねばならない。



「小さな政府」と「民営化」の言葉の響きが良いことに惑わされてはならな
い。

「維新」のいう「小さな政府」とは「社会保障を切る」ということ。

「民営化」は「営利化」であり、「新しい利権政治」拡大を意味するものだ。

「社会保障の圧縮=破壊」

「民営化という名の営利化=新しい利権政治」

の二大特徴は安倍政治の根幹そのものだ。

「維新政治」は「安倍政治」そのものであり、「第二自公」が維新を軸に創設
されるなら、「自公」と「第二自公」は、ほぼ同一の存在になる。



主権者が求める自公に対峙する政治勢力とは、

安倍政治に対峙する政策路線を明示する政治勢力である。

それが、

原発廃炉・戦争法制廃止・格差是正・TPP離脱・辺野古基地中止

の路線を明示する政治勢力だ。

大阪ダブル選に自民党と公明党が本気で取り組むのかどうか。

じっくりと見極める必要がある。

 


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