ラブラブ・カップル及び新婚さん、鑑賞禁止。(笑)
「ブルーバレンタイン」(「Blue Valentine」2010年・米)
監督 デレク・シアンフランス
脚本 デレク・シアンフランス
ジョーイ・カーティス
音楽 グリズリー・ベア
出演 ライアン・コズリング
ミシェル・ウィリアムズ
フェイス・ワデッカ
リンクさせて頂いている*jonathan*さんのサイト「お気軽映画日記」で
興味が湧き見てみました。
男と女の問題作、久し振りに観たキッツイ映画。
結婚後6,7年経った夫婦の7月3日~4日までの話。
この映画は、その二日間と、二人の出会いから結婚までの話を行った
り来たりしながら進んでいきます。
ぶっちゃけ駄目になった夫婦の話なんですけど、何でこうなったかは一
切描かれていません。
いつも煙草を絶やさず、服装にも無頓着になってしまった夫。
そんな現状に絶えずイラついてしまう妻。
「こうしたらどうかしら?」
「別に今のままでいいじゃないか」
現状を少しでも変えていきたい妻と、現状に満足して面倒な変化を嫌う
夫。
何年もの間、些細なすれ違いや、諍いが重なって夫婦の絆は芯までヒ
ビが入りボロボロになってしまったのでしょう。
一つの切っ掛けから、二人は最後の坂を転がり出します、手遅れにな
って漸く夫は夫婦の現実に気付き・・・。
この映画がキツイのは、やけにリアルな事。(おまけに息を抜く所が殆
んど無い~笑)
長い事夫婦をやっていれば身に覚えのある我慢ばかりで、自分達の明
日を見てるような気味悪さ、デジャブとでも言えるような感覚。
似たような映画にJ・アニストンの「グッド・ガール」が有りますが(あれも
旦那は塗装工だった)、あちらは劇を盛り上げる為の仕掛けがあります、
でも、こちらにはそんなのは一切無く、ただただ今の二人と昔の二人を淡
々と対比させているだけ。
でも、それだけなのに出来は遥かにこちらの方が良いし、堪えます。
正論(映画的な?)を言えば、二人とも別居するなりして一度頭を冷やし
、それからもう一度、子供の為にも話し合いを持つべきで、それを乗り越
えるのが夫婦なんだろうけど、正論や教科書で世の中は動いてる訳じゃ
ないんですよね。
大体、話し合いで何とかなると思うのは男の悪い癖らしいし(笑)、女は
一度最終決定をしたら絶対曲げない生き物だとか。
傍から見れば「もう少し何とか出来ないのか」と思うような状況で別れて
しまう夫婦は一杯いますし、もう生理的に一瞬だって一緒に居られないと
なったら修復しようがないのでしょうね。
この映画に関しては、この奥さん、旦那を本当に愛したことがあったん
だろうか?そんな気がしてしまいます。
ノッピキナラナイ状況に落ちた自分を、そのまま受け入れてくれた男の
優しさが嬉しくて、つい結婚してしまった感じ。
そりゃ恋愛感情も有ったけど、目の前に降ろしてくれたロープに縋り付
いたのも何割かは有ったんじゃないかな。
中卒と医者の卵という格差婚も、私が努力してるように、旦那も自分の
才能を伸ばす努力をするはずだから大丈夫と勝手に思い込んだのかなァ、
人は千差万別なのに。(結婚なんて一種の錯覚からしちゃうもんですが~
笑)
義理と愛情がごちゃ混ぜになってて、愛情が醒めたら義理しか残ってな
くて、そんな義理だけの為に自分の残りの人生を浪費するのは堪えられ
なくて・・・、でも、人生なんてそんなに変わり映えのあるもんじゃないです
よ。
何となく、この奥さん同じ事を何度も繰り返しそうな気がしますね。
主演のR・コズリングとM・ウィリアムズは、それぞれ好演。
特にコズリングは若い結婚前と生気のない7年後を上手く演じ分けてい
ます(若い頃の映像はヅラ?)。
また、単調になりそうな話を、二つの時間軸を交錯させることで飽きさせ
ず、濃密な話にした監督D・シアンフランスの力量は侮りがたいものがあり
ました。
7月4日、街中で人々が花火を打ち上げてるシーンは相当なブラック・ジ
ョーク。
なかなかの秀作だと思います。
*jonathan*さん、ありがとうございました。
※この旦那さんには、是非アル中にならず立ち直って欲しい。
どんな時でも「絶対、女には手を上げない」のは立派(僕だって同じです
よ~誤解のないように)。
多分、あの子を旦那以上に愛してくれる男に、奥さんは二度と巡り合う
事はないと思うし、DV男を掴まえるのが関の山。
いい面の裏には、その何倍も嫌な面が有るのが人間だもの。
※前回の「ヒューゴの不思議な発明」はダメダメ・タイトルの見本のようなも
のでしたが、このタイトルはいいセンスしてると思います。
「ブルーバレンタイン」(「Blue Valentine」2010年・米)
監督 デレク・シアンフランス
脚本 デレク・シアンフランス
ジョーイ・カーティス
音楽 グリズリー・ベア
出演 ライアン・コズリング
ミシェル・ウィリアムズ
フェイス・ワデッカ
リンクさせて頂いている*jonathan*さんのサイト「お気軽映画日記」で
興味が湧き見てみました。
男と女の問題作、久し振りに観たキッツイ映画。
結婚後6,7年経った夫婦の7月3日~4日までの話。
この映画は、その二日間と、二人の出会いから結婚までの話を行った
り来たりしながら進んでいきます。
ぶっちゃけ駄目になった夫婦の話なんですけど、何でこうなったかは一
切描かれていません。
いつも煙草を絶やさず、服装にも無頓着になってしまった夫。
そんな現状に絶えずイラついてしまう妻。
「こうしたらどうかしら?」
「別に今のままでいいじゃないか」
現状を少しでも変えていきたい妻と、現状に満足して面倒な変化を嫌う
夫。
何年もの間、些細なすれ違いや、諍いが重なって夫婦の絆は芯までヒ
ビが入りボロボロになってしまったのでしょう。
一つの切っ掛けから、二人は最後の坂を転がり出します、手遅れにな
って漸く夫は夫婦の現実に気付き・・・。
この映画がキツイのは、やけにリアルな事。(おまけに息を抜く所が殆
んど無い~笑)
長い事夫婦をやっていれば身に覚えのある我慢ばかりで、自分達の明
日を見てるような気味悪さ、デジャブとでも言えるような感覚。
似たような映画にJ・アニストンの「グッド・ガール」が有りますが(あれも
旦那は塗装工だった)、あちらは劇を盛り上げる為の仕掛けがあります、
でも、こちらにはそんなのは一切無く、ただただ今の二人と昔の二人を淡
々と対比させているだけ。
でも、それだけなのに出来は遥かにこちらの方が良いし、堪えます。
正論(映画的な?)を言えば、二人とも別居するなりして一度頭を冷やし
、それからもう一度、子供の為にも話し合いを持つべきで、それを乗り越
えるのが夫婦なんだろうけど、正論や教科書で世の中は動いてる訳じゃ
ないんですよね。
大体、話し合いで何とかなると思うのは男の悪い癖らしいし(笑)、女は
一度最終決定をしたら絶対曲げない生き物だとか。
傍から見れば「もう少し何とか出来ないのか」と思うような状況で別れて
しまう夫婦は一杯いますし、もう生理的に一瞬だって一緒に居られないと
なったら修復しようがないのでしょうね。
この映画に関しては、この奥さん、旦那を本当に愛したことがあったん
だろうか?そんな気がしてしまいます。
ノッピキナラナイ状況に落ちた自分を、そのまま受け入れてくれた男の
優しさが嬉しくて、つい結婚してしまった感じ。
そりゃ恋愛感情も有ったけど、目の前に降ろしてくれたロープに縋り付
いたのも何割かは有ったんじゃないかな。
中卒と医者の卵という格差婚も、私が努力してるように、旦那も自分の
才能を伸ばす努力をするはずだから大丈夫と勝手に思い込んだのかなァ、
人は千差万別なのに。(結婚なんて一種の錯覚からしちゃうもんですが~
笑)
義理と愛情がごちゃ混ぜになってて、愛情が醒めたら義理しか残ってな
くて、そんな義理だけの為に自分の残りの人生を浪費するのは堪えられ
なくて・・・、でも、人生なんてそんなに変わり映えのあるもんじゃないです
よ。
何となく、この奥さん同じ事を何度も繰り返しそうな気がしますね。
主演のR・コズリングとM・ウィリアムズは、それぞれ好演。
特にコズリングは若い結婚前と生気のない7年後を上手く演じ分けてい
ます(若い頃の映像はヅラ?)。
また、単調になりそうな話を、二つの時間軸を交錯させることで飽きさせ
ず、濃密な話にした監督D・シアンフランスの力量は侮りがたいものがあり
ました。
7月4日、街中で人々が花火を打ち上げてるシーンは相当なブラック・ジ
ョーク。
なかなかの秀作だと思います。
*jonathan*さん、ありがとうございました。
※この旦那さんには、是非アル中にならず立ち直って欲しい。
どんな時でも「絶対、女には手を上げない」のは立派(僕だって同じです
よ~誤解のないように)。
多分、あの子を旦那以上に愛してくれる男に、奥さんは二度と巡り合う
事はないと思うし、DV男を掴まえるのが関の山。
いい面の裏には、その何倍も嫌な面が有るのが人間だもの。
※前回の「ヒューゴの不思議な発明」はダメダメ・タイトルの見本のようなも
のでしたが、このタイトルはいいセンスしてると思います。
私のことまでご紹介頂きましてありがとうございました♪
変に暴走しちゃったので恥ずかしいのですが、多少はご参考にして頂けたようで嬉しいです^^
>優しさが嬉しくて、つい結婚してしまった
あぁ~!そうですね!!確かにそんな感じに見えてましたわ。
しかし錯覚でガガーっと気持ちが盛り上がって結婚しちゃう場合も、わりとありそうな気もします。
それこそ先日おっしゃってた「世の中の8割がた」がそうなのかもしれないですね^^;
>話し合いで何とかなると思うのは男の悪い癖らしい
そうなんですか?!
う~む・・・まぁ、話し合いも感情的になってしまうと何にもならないと思いますが、お互いに冷静さを保って優しく話し合えれば・・・ってやっぱり理想論でしかないっぽいですかね^^;怒ってる時に「冷静に」って無理かなー?難しいっスね・・・。
私は鈍くてのんきな性格なので、なんとかなってるだけなのかしら(笑)
J・アニストンの「バッド・ガール」も、この系統のお話なんですねー^^
興味がわきました。機会ができたら是非観てみようと思います♪
P.S. ライアンは髪、抜いたんじゃなかったかなー?
よろしくお願いします^^
(こちらでは受けられずすみませんでした^^;)
他の方のレビューを今日見てたのですが、夫婦で見て言い争いになった方もいるようで・・・。(ヤッパリ)
話し合いで>大体、男が「話し合い」に持ち込もうとするのは、女が決断した後になってから(笑)、その頃は、既に「生理的嫌悪」の段階へ行ってるから、「話し合い」ではどうにもならない・・・、みたいですよ。
僕の中に、かなりのディーン要素が有るから、余り他人に思えなかったです。(笑)
(現状保持派だし、「家族を思ってる」を免罪符にするとか、とか・・・)
映画では、夫婦の最初の「見た目」で、この夫婦がどんな状況か直ぐに解って、更に、一切説明されない7年間も、見てる内に何となく身にしみるように解ってしまう所も凄いと思いました。
(シンディの親父さんが「また喧嘩か」と言ってますが)
今年観た初見作ベスト10に入る作品。
ライアンは髪を抜いたんですか・・・それも凄い。(笑)
とてもとてもナチュラルな後退具合でした。
ライアンもミシェルも役になり切ってますね。
「バット・ガール」のアニストンは、役に対する「気合の入れ方」でミシェルに相当置いていかれてます。
(こっちは格差婚だったけど、あっちは格差○婚~笑)
TBありがとうございます、こちらからも上手くいきました。
>男と女の問題作、久し振りに観たキッツイ映画。
私はそういう風には思いませんでした。
他人の見たくもないところを見てしまった的な
ドキュメント?みたいな? 「不愉快な映画」でした。
>この奥さん、旦那を本当に愛したことがあったんだろうか?そんな気がしてしまいます
この映画の登場人物は自分以外の人間を愛している人は一人もいないと思います(笑)。
自分の都合よく考えるフランキーと、自分以外はね☆
いえいえ、彼女に関しては、自分さえも愛していない気がしますね~(笑)。
>なかなかの秀作だと思います。
ごめんなさい、私には今年見た中で一番の駄作でした。
鉦鼓亭さんの記事があったから見たのではなく、オンエアがあったから見たのですが、
こんなコメントで申し訳ございません。。。
これは好き嫌いのはっきり分かれる映画だと思います。
僕には相性が良かったとしか言えません。(笑)
僕は、男女の「愛情」というものを斜めに見てしまうタイプなので、
多くの夫婦の「愛情」なんて、シンディ&ディーンとそれ程変わりはないと感じてしまうんですね。
ただ「あれ」を乗り越える気が有るか無いかで、長く続く夫婦と早く終わってしまう夫婦の差が出るんじゃないかな。
(大きな衝突を過ぎる度に、愛情?が「腐れ縁」に変化して何とか続いていくんですけどね~笑)
他人の見たくもないところを>それも現実ですし、それを映画で見たいかどうかは別の話ですが、
僕は上手く映画的に処理できていたので、面白く感じました。
「面白くない」、「合わない」は理解できるのですが、
「駄作!」と言うのは、ちょっと引っ掛かるなァ。(笑)
とりあえずご報告だけ!
自分自身が話がアチコチとぶ人間なので
特に混乱することもなくスッと見入ることができました。
>この奥さん、旦那を本当に愛したことがあったん
だろうか?
私は最初は愛していたと思っています。
例えディーンの優しさにほだされただけとしても・・・(^^;
ラストの花火に浮かぶ二人は幸せそうに見えました。
(だからこそ、このラストシーンにク~~ゥッとなったのですが。)
本当に、身につまされるというか、とてもリアルな映画でした。
うちの夫婦もやっぱりこんな感じですね。
私も主人から拒絶されてるように感じることあって、
(実際は被害妄想なのかもしれないですけど。)
話す言葉を何度飲みこんだことか・・・・。
もちろん、主人も似たような事を感じてるのでしょうけど(^^;
この二人は離婚しても、いや、離婚したからこそ
いい関係が築けそうな気がしました。
どちらが悪いとかいう話ではなく
二人の距離感が悪かっただけで
相性があわないわけではないと私は感じました。
いい映画をご紹介してくださってありがとうございました!
混乱>良かったですね。
僕は若き日のディーンが職業紹介所に来た時、別の人間の別の話かと思ってしまいました。(笑)
最初は愛していたと>あの残酷な花火のシーン、いいですよね。
本当に仲が良さそうで、笑顔が自然で、若い恋人達って感じます。
確かに愛してたのかもしれない・・・、どうもドラマがドラマだったから、皮相的な目になってたのかも。
「好き」だったのは間違いないと僕も思っています。
花火のシーンも、かなりの鬼畜でしたけど、ラストのラスト、あのウクレレとディーンの歌声。
この監督、血も涙も無い。(笑)
話す言葉を何度飲みこんだことか>夫婦って、衝突しないように、お互いの言葉をよけて、やり過ごしたり、言葉を無理矢理飲み込んだり、そんなコトばかりですよ。(笑)
ウチは結婚23年目ですけど、映画くらいの大喧嘩は何度もやってます、
だから、明日、自分達がこうなっても、少しもおかしくないので、ホントに怖かったです。(笑)
そう思わせるのは、やっぱり、この作品のリアルさで、それが本当にハンパじゃない。
(何度、ディーンの言葉が自分の言葉に聞こえた事か、また、シンディの言葉が女房の声のように聞こえたか)
二人の台詞は、殆んどアドリブだったそうです。
最初に若い頃を撮影して3週間後に現在を撮影。
その3週間の間、監督命令で二人は共同生活を送り、顔を合わせるたびに、口喧嘩するようにしてたとの事、
また、二人で「太りっこ競争」をして、双方7㌔ちょっと太ったそうで、結果はM・ウィリアムズの方が100g勝ったそうです。
その代わり、R・コズリングは髪の毛抜いたそうで・・・。
ホント、プロだわ。(笑)
この作品、男女で言い争いになる映画だけど、
どちらが、いい悪いの話じゃないんですよね。
愛(結婚)の最後の日を、淡々と、でも冷徹にスケッチした作品なんだと思います。
その「もう、どうしようもない」感じが、輝かしい日々と交錯させる事で、矢吹丈のクロスカウンターみたいに加速して、見る者にぶつかってくる、実に破壊力がありました。(笑)
ラストシーン>僕は、この二人、少し時間が経ったら、また、やり直すような気もしたんですが、
日にちが「独立記念日」だからなァ・・・。(身も蓋もない~笑)
いい映画をご紹介してくださって>そう思って頂けるだけで、少し心が落ち着きました。
こちらこそ、ありがとうございました。
マミイさんの記事、楽しみにしています。