セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「悪魔のような女」(1955年版)

2017-11-20 22:50:27 | 外国映画
 「悪魔のような女」(「Les Diaboliques」、1955年、仏)
   監督 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
   原作 ピエール・ボワロー   トーマス・ナルスジャック
   脚色 アンリ・ジョルジュ・クルーゾー   ジェローム・ジェロニミ
   撮影 アルマン・ティラール
   音楽 ジョルジュ・ヴァン・パリス
   出演 シモーヌ・シニョレ
       ヴェラ・クルーゾー
       ポール・ムーリッス
       シャルル・ヴァネル  

 パリ郊外の寄宿学校。
 妻クリスティーナの財産で運営されてるが、校長の夫ミシェルは極めて専
制的で横暴な性格、教師のニコールを愛人にして好き勝手をしている。
 その横暴な性格からクリスティーナとニコールは我慢の限界に達してるよ
うだった・・・。

 この作品、ミステリー・サスペンスだから、これ以上詳しくは書けません。(汗)
 只、あのヒッチコックが悔しがったというエピソードが有るくらいの作品です。
 中々に面白かったです。
※失職した教師に生徒を罰する権限ないのに。(笑)
 (未見の方はここまで。以下、釈然としないのでネタバレしつつ疑問点を書
きます)
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 ラストの子供の台詞が理解出来なくて、ずっと、モヤモヤしています。(汗)
 ホラーと言うのが一番しっくりくるのだろうけど、「これ、そういう話と違うで
しょ」って感じ。
 クリスティーナによる持病の心臓病を利用した意図的自演と言うなら、確
かにニコールより邦題通りで一瞬納得してしまいそうだけど原題は「悪魔の
ような人々」らしい。
 ・ミシェルが彼女の脈を確認してなければ早トチリに出来るけど、ちゃんと
  脈の確認をしてる。意図的に仮死状態になるのは不可能だし、心臓が悪
  いからそんな負担も掛けられない。
 ・仮死状態から奇跡的に蘇生した?
  医者が患者から懇願されて(命の狙われてるとか)重篤と言う嘘はつける
  かもしれないけど、生死の嘘は責任問題になるからつけないでしょう。
  確かに面倒なく廃校にするには「死んだ事にする」のが一番簡単だけど、
  それなら何で子供と接触した?

 クリスティーナが長くない事を悟り二人に復讐する機会を待っていたら、上
手いことニコールの方から仕掛けてきたのでそれを利用した、心臓が耐えら
れるか博打だったけど何とか相討ちに持ち込めた(当人は知らない結果(笑))、
しかも、運のいい事に元刑事の探偵が蘇生させてくれたので掛かりつけ医を
金で丸め込んで・・・、最後にちょっと洒落っ気を出して子供をからかった。
 そんなの探偵があの場所に居るの知らないのだから有り得ないし、偶然、
偶然、また偶然、そんな話がある訳もなし。(爆)
 確かに面白くて良い作品なんだけど、どうしても釈然としなくて処理に困り
ます。
 あっ、クリスティーナにそっくりな姉か妹が居たとか(笑)←何でパチンコの
持ち主を知ってる?

 H29.11.19
 TOHOシネマズ 日本橋

 
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7 コメント

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Unknown (しずく)
2017-12-05 10:49:55
シモーヌ・シニョレですか!
タイトルも「悪魔のような女」で私好みですから(笑)
DVDか何かで観た様な気もしますが・・・、設定に心あたりがないので自信ありません。
機会があれば観たい1本です。
返信する
Unknown (鉦鼓亭)
2017-12-05 23:41:09
 しずくさん、コメントありがとうございます!

シモーヌ・シニョレ
>僕が最初に観たのがアラン・ドロンと共演した「帰らざる夜明け」と「燃えつきた納屋」で、もう、かなりの高齢でした。
若かったからか、きついオバハンというイメージしか持てなくて。
まぁ、本作でもキツイ姐さんって感じでしたが。(汗)
良い作品だと思うし、面白いのですが、どうしても僕の中で話が繋がらなくて困っています。(笑)

DVDか何かで観た様な気もしますが・・・
>1996年にイザベル・アジャー二、シャロン・ストーンでリメイクしたみたいですけど、こちらは評判悪いですね。
返信する
懐かしい (bamboo)
2017-12-06 07:51:39
それそれ、大学生の頃見た、燃えつきた納屋 が強烈に残ってて忘れられない人なんです。ヒッチコックの作品で、何年か前にスクリーンでお会いして、やはり圧倒されました。
返信する
いらっしゃいませ! (鉦鼓亭)
2017-12-06 23:17:49
 bambooさん、こんばんは
 コメントありがとうございます!

40年経つと色々、記憶がごちゃまぜになって・・・。(汗)
今日、念の為、両作の粗筋を確認したら、
「燃えつきた納屋」と思ってた話が「帰らざる夜明け」だったという。(大汗)
「帰らざる夜明け」のラストって家だか納屋だかが炎上するんですよ、その為か記憶にタイトルがくっ付いてしまったようです。
で、肝心の「燃えつきた納屋」は、その影に押し出されたのか、「何だか、そういう話も有ったような・・・」と霧の中。(スイマセン)
只、S・シニョレは個性的な人だけにA・ドロンより印象に残ってます。(怖いオバはん)

昔のノートをめくってみたのですが、人気とは言えA・ドロンの作品、毎年、4,5本観てました。
それも、こんがらかった原因かと。(言い訳)
返信する
私も・・・ (bamboo)
2017-12-07 12:05:06
『納屋だかが炎上する』

もしかすると、私が思っているのも「燃えつきた納屋」かも?!

ラストが納屋が炎上するイメージで残っていますから・・・

1971年に 帰らざる夜明け、1973年に 燃えつきた納屋 でしょう。
この頃で印象的な1本が「藁の犬」でした。
同居していた友人が映研で良く映画館に通ったので、確かに記憶がごちゃごちゃになっています。

再見してみても、あの頃の様に体を乗り出して観れるかどうか試してみたいところ。

私の方が鉦鼓亭さんより僅かに年上みたい(笑)

美女と野獣はスタンバイしました!
返信する
訂正 (bamboo)
2017-12-07 12:08:03
〉もしかすると、私が思っているのも「燃えつきた納屋」かも?!

訂正します。

いやはや「帰らざる夜明け」でぇ~す。
返信する
青春 朱夏 白秋 玄冬 (鉦鼓亭)
2017-12-07 23:53:41
 bambooさん、こんばんは
 コメントありがとうございます!

ラストが納屋が炎上するイメージで残っていますから・・・
>僕の記憶だと炎上する納屋?とそれを見詰めるA・ドロン。
次のカットがドロンの顔のアップ、で「FIN」なんですよ。
でも、調べたら「燃えつきた納屋」にそういう感想ないし、一番の問題はドロンとシニョレの色恋話だと思ってたら、それが「帰らざる夜明け」だった。(汗~只、「帰らざる~」では炎上シーンの時、既にドロンは死んでるからドロンのアップは有り得ないのですが)

「燃えつきた納屋」はサスペンスっぽい内容でしたね。

訂正
>あの頃、半年ごとにドロンの新作が来てた感じで、ノート見ても断片的に覚えてるのばかりです、新作は不作が多かったと思います。
(「ショック療法」なんか、ドロンがマッパで砂浜を走ってるスローモーションしか覚えてない(笑))

「藁の犬」>あの頃、S・ジョージの少しファンだったんですよ。(笑)
この作品は若干違うけど、蓮っ葉な娘を演じさせたら右に出る者なしという印象。(汗)
僕の中ではS・ジョージに愛敬を加えるとゴルディ・ホーン。

美女と野獣はスタンバイしました!
>本当に、ありがとうございます!!
(合わなかったらゴメンナサイです)
僕は土曜に観るつもりです。

※「落ち葉のコンチェルト」
>ウチは十字路の角地で正面が桜並木、側面が中学校の植樹帯、南風の日の朝、店を開けると、
「落ち葉のコンチクショウ!」であります。(笑~北風より南風の方が葉が落ちる)
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